筆者の友人Aの話です。夫の不倫が発覚し、離婚することになりましたが──。
夫の裏切りと義父の謝罪
夫の不倫が発覚し、私は離婚することを決めました。
夫は地元の企業に勤めていて、不倫相手はその職場に出入りしている女性。
社員の間ではすでに知られた関係だったようで、うわさはすぐに私の耳にも届きました。
信じたくない気持ちもありましたが、疑いが確信に変わるのに、時間はかかりませんでした。
協議の末に離婚が決まり、義父から「息子が申し訳ない」 と深く頭を下げられたときは、胸が詰まりました。
義父は誠実な人だと、私は信じていたのです。
義父との関係に感じていた信頼
義父とはもともと仲がよく、孫のこともとても可愛がってくれていました。
ときどきお土産を持って立ち寄ってくれたり、私の体調を気にかけてくれたりして、その気遣いにありがたさを感じていたのです。
夫のことでは心がすり減る日々でしたが、義父の存在にはどこか救われる思いすらありました。
だからこそ「もう会えなくなるのか」 と、離婚に対して少し寂しさもあったのです。
知人から知らされた『裏の顔』
しかし、離婚後に知人から思いがけない話を聞かされました。
私が夫の不倫に気づくよりも前から、義父は夫と不倫相手、三人でゴルフや食事に出かけていたというのです。
そういえば不倫発覚前、夫はよく義父とゴルフに出かけると言って外出していました。
しかもその場では、まるで二人の関係を応援するような発言までしていたとか……。
証拠の写真まで見せられ、私はあまりのことに言葉を失いました。
信頼の消失と、離れて気づいたこと
あれほど丁寧に謝っておきながら、裏では不倫を見守り、止めるどころか協力していただなんて……。
私は義父のことがまったく信じられなくなり、それ以来、孫に会いに来ても対応しないようにしたのです。
義家族とは一切連絡を取っていませんが「倫理観のない夫は、あの義父に育てられたのだ」 と思うと、妙に納得してしまいました。
信頼していたからこそ、裏切られた衝撃は大きく、今でもときどき、あの謝罪の言葉が頭に浮かびます。
表では優しく誠実そうに振る舞いながら、裏で平気でそんなことができる人だったとは思いもしませんでした。
あのとき、離婚を決めて本当によかった──今は心からそう思っています。
【体験者:50代・女性主婦、回答時期:2025年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。