兵庫県在住の60代女性・Mさんが編集部宛てにメールを送ってくれたのは、お子さんの結婚式の朝だった。
Mさんは、その子がまだお腹の中にいたころに出会った「ある人」に、お礼を伝えたいという。
<Mさんからのおたより>
40年ほど前、第二子妊娠中の私は、毎日バスに乗って長男を保育園に預けにいっていました。
その日の朝は数年ぶりに雪が降り積もっていました。その中を大きなお腹をかかえ、長男の手を引きながらバス停へ。
その途中でバスが来てしまい、私は焦って小走りになって......。
バスの中から運転手が...
すると運転手さんがバスの中からマイクを使って、こう言ってくれました。
「走らないで、ゆっくり来てください、待ちますから」
嫌な顔もしなかったお客さんたち、そして、優しい運転手さんに感謝しました。
恥ずかしさでちゃんとお礼が言えなかったことを、ずーっと覚えていて......。
あの時の阪急バスの運転手さん、ありがとうございました。お腹の子にいた子は今日、結婚式を迎えます。
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