【写真11枚】田中美久が大人の表情をのぞかせる撮りおろしグラビア
成宮寛貴が魅惑的な殺人鬼を演じている、愛と狂気にまみれたラブサスペンス「死ぬほど愛して」(毎週木曜夜11:00-11:48、ABEMA SPECIALチャンネル※全8話)。成宮演じる真人の妻・澪(瀧本美織)の同僚のパティシエ助手でありながら、真人ともただならぬ関係を持っていた悪女・小泉彩葉を演じるのは、元HKT48の田中美久だ。2023年12月にアイドルを卒業後、ドラマ、グラビアと活動の幅を広げる田中に、今作で悪女を演じた感想や卒業後の活動や東京での新生活の様子、「死ぬほど愛しているもの」などについて語ってもらった。
体当たりなシーンも「今、自分ができるマックスを出せた」
――小泉彩葉はかなり大胆な演技を求められる役ですが、最初にお話を聞いたときの感想を教えてください。
これまでいろいろお芝居を経験して吸収してきたことを発揮する時が来た!と思いました。自分ができるお芝居は限られているのですが、その中でも今、自分ができるマックスを出せたんじゃないかなと思います。新たなチャレンジでした。
――第1話から怪しい行動をしていましたが、第2話で殺害され、第3話で彩葉がどうしてこのような行動を取っていたのかが分かる彼女の過去が描かれました。彩葉をどういう人物だと思い、演じていましたか?
承認欲求がものすごく強い女の子だと感じました。期待したいけれど傷つきたくないから期待しないようにしている、繊細な子だなと。だから自分は元々こんな性格だと思い込ませたり、自分で自分を傷つけたり、人の幸せを壊したり…。過去が今の彼女を作ってしまったんだと思います。演じる上では、成宮さん演じる真人をはじめ全てのキャラが濃いので、皆さんに負けないくらいいい味を出したいと思っていました。
――成宮さんとのシーンも多かったですね。
成宮さんはすごく気さくに話しかけてくださり、とてもありがたかったです。ベッドシーンがあったのですが、どうしたらセクシーに美しく女っぽく映るのかをカメラ位置や光りの角度など含めて、成宮さんとカメラマンさんと一緒に考えたりしました。ただ動きがあるものだったので、毎回同じにはなかなかならないんですよ。それを「1ミリもずらさずに頑張ろう!」と成宮さんは言ってくださって、一緒の気持ちで撮影に臨めたのがうれしかったです。
あと、第2話の殺害されるシーンは「大丈夫だった?」と優しく声をかけてくださったのですが、「本当に締めるつもりでやってください」ってお願いして。間近で狂気あふれるお芝居が見られて勉強にもなりました。
――彩葉の無邪気な姿が見られるケーキ店でのシーンはいかがでしたか?
真人とのシーンと違って明るくのほほんと、そしてあざとくやりました。自分的にはこれまで別の作品で見せたのとは違うあざとさを見せられたような気がしています。彩葉らしくさりげないあざとさというより、女性にはすぐに分かるほど大胆なあざとさで、でも男性には計算だと分からない感じというか。片桐(仁)さん演じる店長にはかなり有効でした(笑)。
――現場はいかがでしたか?
楽しすぎました。第1話を見ていたらアドリブで片桐さんとふざけてやっていたシーンが使われたりしていて。あそこでの彩葉は限りなく自分が出ているような気がします。そして、ケーキ屋さんで働くという一度はやってみたいことを疑似体験できたのも楽しくて。もちろんケーキを運ぶシーンは落とさないかかなり不安になりましたが、それを含めてバイトを経験したような感覚になって。あと実際のパティシエさんがいらっしゃったので、ケーキをつまみ食いさせていただきました。甘い香りに包まれてすごく幸せな現場でした。
「時代劇に出たいのでピアスも開けていません」
――2023年年末にHKT48を卒業して以降、精力的に俳優のお仕事もされていますが、元々演技をしたかったのですか?
卒業するまでは何をやっていこうか悩んでいたのですが、主演をさせていただいた「シンデレラ・コンプレックス」(MBS系)や連続テレビ小説「おむすび」(NHK総合ほか)などいろんな作品に巡り合うことができ、本当にありがたいなと思いながら過ごしています。そして、演じているとどんどんお芝居が楽しくなってきて、皆さんの演技に刺激を受けながら勉強している毎日です。
――作品によってカラーが違うと思いますが、すぐになじめるタイプですか?
すぐに自分色に染めちゃうんですよ。私のキャラが濃いのか変わっているのか分からないですが、よくみんなに「みくりん色になっているね」と言われて。人見知りはするんですが、初対面の人には強く、全く知らないからこそガンガン話せるんですよ。なので、初めての人には「イェーーーイ」という感じでお話しさせていただいています。いろんな方とお話をしていろいろ吸収していきたいと思っています。
――演じてみたい役とかありますか?
「大奥」みたいな時代劇に出たいです。時代劇は上手じゃないと出られないですが、逆に年齢制限はなく、いくつになっても出られるものだと思うので、お芝居の経験を重ねていき、いつかはやってみたいです。ただ一つ難点があって、私、服が苦手で(笑)。おしゃれは好きですが、できることならTシャツ&スエットとかパジャマとか楽な服装でいたいんですよ。そんな私に、あんなきらびやかな着物が着れるのかどうか…。ただ、昔から時代劇に出るためにピアスを開けていないので、その強い意志で着物も着こなしていきたいです。
――お芝居だけではなくグラビアやバラエティー番組など幅広く挑戦されていますね。
自分を見失わないように、求められることを全力でやりたいと思っています。グラビアは結構大変なんですよ。美しく見えなければいけないのでポージングとか結構ストイックにやっていて。次の日が筋肉痛になったこともあります。かなり奥深い世界で面白いです。
田中美久は◯◯系?
――新たな挑戦といえば、2024年に上京してきたんですよね。東京は慣れましたか?
東京はきれいですね。夜はキラキラしていてまぶしくて。時折、福岡が恋しくなります。特に食べ物に関してはやっぱり福岡の方が口に合う気がして。実はこの前、FRUITS ZIPPERの(月足)天音ちゃんとご飯に行ったんですよ。東京に不慣れな2人が3時間ぐらい時間をかけてお店を探したのですが、なかなか決まらず。やっと絞られてきて電話で予約をしようとしたら定休日だったり、このエリアから近いと思って連絡するもそこには店舗がなく本部だけがあったりと散々で(笑)。
そんな感じでやっと見つけたのが博多もつ鍋。やっぱりここに行き着くのか~とは思いましたね。ただ2人とも食べながら、「おいしいけど、これは東京のもつ鍋だね」と話し合いました。微妙な味の違いが分かっちゃいました(笑)。
――福岡はおいしいものが多いですからね。
そうなんですよ。最近は親が食材を送ってくれるので、地元の味、家族の味を家で作っています。分からないことがあると、ビデオ通話にしていろいろ教えてもらって…。おばあちゃんにも怒られたりしながら頑張って作っています。
――彩葉は小悪魔系でしたが、自分を◯◯系で例えると何になりますか?
せっかち系です。一度に4つのこととか平気で並行しながらやったりします。メークするときは、左手でリップ、右目でアイラインを引いたりして(笑)。衣装なども終わったらすぐに着替えて帰りたいから、廊下を歩きながらアクセサリーとか上着とかどんどん脱いでいって。本当に迷惑ですよね(笑)。早着替えは昔から得意で、みんなが30秒かかるところ10秒で終わらせたりしていました。
あと、それはスマホにも現れていて、メッセージの未読が10件以上になることはほとんどないんです。届いたらすぐに既読をつけて返信して、大事なものはピン留めする。そうやっていろんなことを早くやって遊んだり寝たりと自分の時間を作っています。有意義ですよ。
――最後に、死ぬほど愛しているものを教えてください。
愛犬です。東京に来てから飼い始めたのですが、本当に死ぬほどかわいくて愛しています。だから早く帰りたくもなるんですよ。ちなみに飼い始めるまではスマホの写真フォルダがいっぱいになることはなかったのですが、今ではすぐに埋まっちゃって…。愛犬の少しの成長も逃したくないです。
◆取材・文=玉置晴子