おにぎりの具や付け合わせとして古くから親しまれているのが「梅干し」です。酸っぱさが癖になる人もいれば、苦手な人もいますが、どのような栄養素が含まれているのでしょうか。管理栄養士の桜井このさんに聞きました。
1日2粒以上食べると塩分過多の可能性も
Q.そもそも、梅干しにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。
桜井さん「梅干しに含まれている主な栄養素は、酸っぱさのもとにもなっているクエン酸や、赤い色のもとのポリフェノール、ほかにもカルシウムや鉄分、ビタミンEやミネラルなどがありますね。抗菌作用や疲労回復、胃腸の働きを助ける効果などがあります」
Q.梅干しを食べ過ぎると、体にどのようなリスクが生じる可能性があるのでしょうか。
桜井さん「梅干しは長く保存できるようにするために、どうしても塩を多く使って作る必要があります。そのため、たくさん食べてしまうと簡単に塩分過多になってしまうんですね。商品によっては、2粒以上で食べ過ぎとなってしまう可能性があります。
塩分過多の食生活によるリスクとしては、高血圧や脳卒中、心筋梗塞(こうそく)といった病気のリスクが高くなります。また、塩分を体外へ排出する作用が間に合わなくなってくると、体がむくんでくるという症状もみられますね」
Q.梅干しの栄養素を効率的に摂取する方法はありますか。
桜井さん「先述のように梅干しは塩分が多いので、あくまで付け合わせや調味料として、少しずつ取り入れるのがおすすめです。例えば、ペースト状にしていただくと、梅煮やあえ物などの調味料として料理に取り入れやすくなりますよ」
* * *
酸っぱさでピリッと料理にアクセントを加えてくれる梅干しですが、塩分が多い点には注意が必要です。塩分が気になる場合は、減塩タイプの商品を選んでみるとよいかもしれません。
オトナンサー編集部