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「私が出すわよ!」申し出はありがたいけど、財布をなくしちゃっているのよ<母の認知症介護日記>

  • 2025.4.13

アルツハイマー型認知症になった実母のことや、アラフィフ主婦の日常をあれこれ書き連ねるワフウフさん。自身の体験をマンガにしています。母・あーちゃんの病院には自分が付き添うと豪語していた父ですが、実際に病院に来ることはなく、あーちゃんだけが無料乗車券を使って本当に手ぶらで病院にやって来ました。お財布をなくして不安だったと思いますが、無事に病院に来てくれてワフウフさんもひと安心。そして、今の状況では何も管理をしてくれない父が、あーちゃんの薬を勝手にもらって帰ってしまうことも考えられると思い、ワフウフさんは窓口に相談することに。ありがたいことにすぐに対応してもらえて、診察予約を入れていないにもかかわらず、先生にも直接事情を話すことができました。

何度言い聞かせても父と出かけてしまうあーちゃんに対し、それが認知症のせいだと頭ではわかっていながらも、イライラが隠せなくなっているワフウフさん。そんなワフウフさんに、姉・なーにゃんは「あーちゃんを怒るのは逆効果だと思う」と伝えました。今はとにかく信頼関係を保つことが最優先だと気づいたワフウフさんは、姉の言葉を受け止め、あーちゃんにはやさしく何度でも伝えるようにしようと思うように。しかし、あーちゃんの発した「自分の夫がひどい人だなんて思いたくない」という言葉に、あーちゃんの本音を聞いたような気がして、複雑な気持ちになってしまうのでした……。

なぜかあった現金

お財布をなくし、手ぶらで病院にやって来たあーちゃん。しかし、なぜか保険証ケースの中に3万円ほどの現金が入っていました。本人は「自分で下ろしてきた」とドヤ顔で言いますが……。

通帳もカードも私が預かっているので、下ろせないと伝えると「じゃあどうしたのかしら?」と、まるで他人事のようにつぶやいていて、結局何もわからず……。

病院に到着すると、お財布を忘れていることは忘れていて、いつものように自分でお支払いを済ませようとするあーちゃん。

そのたびに、お財布がないと大騒ぎです……。

このやりとりを、何度も繰り返しました……。

子どもにお支払いはさせたくないようですが、そもそも今、あーちゃんはお財布を持っていないので、それはできないのですが……。

父は、あーちゃんが私たち娘と出かけると、いろいろと質問してくるようです。

あーちゃんを心配しての発言ではなく、単純にお金の動きが気になるだけのようで……。ただひたすら面倒くさいです。

お財布をなくし、保険証や診察券もないまま病院へやって来たあーちゃん。しかし、保険証用のケースの中になぜか現金が3万円ほど入っています。このお金はどうしたのかとあーちゃんに聞くと「自分で下ろしてきた」とドヤ顔をしますが、通帳もカードも私が預かっているのでそれはあり得ません……。それを伝えると「じゃあどうしたのかしら?」と言うだけで、結局真相は闇の中です。

そして、お財布をなくしたことに気づいたときには、パニックで泣き出さんばかりになっていたあーちゃんですが、病院に到着してからはお財布を持っていないことを常に忘れていて、私がお会計をしようとすると「私が出すわよ!」とバッグからお財布を出そうとし、そこでお財布がないことに気づいてビックリ……! という流れを何度も繰り返していました。

あーちゃんは、基本的に子どもにはお金を出させたくない人なので、お会計のたびに払ってくれようとするのですが、その姿がなんともいじらしく思えます。しかし父はというと、私たち娘に会っているときのお会計を誰がしたのかしか興味がないようで、あーちゃんが払えば「あーちゃんにたかっている」となり、娘たちが払ったと言えば「あーちゃんのお金を使い込んでいる」となるだけで、正直かなり面倒です。

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お財布をなくしたことは忘れているのに、子どもと一緒にいるときは自分が払ってあげたいという気持ちを忘れていないのは不思議なものですね。でも、お財布をなくしたことを忘れたことで、外でパニック状態にならなかったのは不幸中の幸いだったのかもしれません。保険証ケースにあった3万円がどこからやってきたのかは謎ですが、ひとまず病院にちゃんとやって来て予定を消化できたので、結果オーライですね。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

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著者:マンガ家・イラストレーター ワフウフ

ベビーカレンダー/シニアカレンダー編集室

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