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アイスマン福留厳選!時代を超えて愛される、ノスタルジックな東京のレジェンドアイス6選

  • 2025.4.13
ミカド珈琲のモカソフト、資生堂パーラー 銀座本店サロン・ド・カフェのアイスクリーム、デイリーチコのアイスクリーム

ノスタルジックレジェンドアイス

スイーツが溢れる東京には、時代を超えて愛される“レジェンド級”のアイスクリーム店が健在します。明治に誕生したハイカラなアイスから昭和の素朴なソフト、海外から伝わった味まで、各店には独自の物語と歴史があります。

銀座の〈資生堂パーラー〉は1902年、日本初のソーダファウンテンとして西洋文化を伝えた先駆者。多くの文豪が通った名店のアイスクリームは日本人の甘味観を一変させました。〈近江屋洋菓子店〉は季節を問わず、こだわりの自家製アイスクリームを提供し続ける老舗の味が魅力です。

中野の〈デイリーチコ〉はフォトジェニック文化の先駆けとして知られ、カラフルな8段ソフトはアイスクリーム好きの必食スポット。〈ミカド珈琲店〉の「ミカド珈琲のモカソフト®」は69年にコーヒーとアイスの調和を確立し、東京から軽井沢まで名物に。〈SOWA〉は東京タワー建設以前から、卵不使用の優しい味わいを守り続ける老舗として地元に愛されています。

革命的存在が74年に誕生した〈サーティワン アイスクリーム〉。チョコレートミントという斬新な風味を「ハッカ」と説明しながら日本に定着させ、アイス界にフレーバーの多様性をもたらしました。

これらレジェンド店は食文化革命の軌跡です。戦前・戦後から現代まで、進化しながらも本質を守り続けてきた各店には、東京の記憶と味覚革命が凝縮されています。この「生きた食文化遺産」巡りは、私たちの心に豊かな味の記憶を刻むことでしょう。

資生堂パーラー 銀座本店サロン・ド・カフェ アイスクリーム
日本初の「ソーダファウンテン」として誕生し、1928年〈資生堂アイスクリームパーラー〉に新装。銀座のレストランで食べるステータスがアイスクリームの価値を高めた。文豪が通った逸話が残るクラシックな味は時代を超え愛され続けている。住所:中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル3F
近江屋洋菓子店 アイスクリーム
明治から続く老舗で、珍しい「冷やし固めたソフト」という独自スタイルを守り続けている。コーン全体を覆う特徴的な紙スリーブのデザインは、他店には見られない唯一無二のビジュアルアイデンティティとして、アイスクリームのデザイン史においても特筆すべき存在と言える。住所:千代田区神田淡路町2-4
デイリーチコ アイスクリーム
東京のサブカルチャーとアイスクリームを融合させた象徴的存在。1966年の創業以来、8段も積み上げるという常識破りのスタイルで若者文化とアイスの新たな関係性を提案した。このビジュアルインパクトは現代のフォトジェニックスイーツの先駆けと言える。住所:中野区中野5-52-15 中野ブロードウェイB1
ミカド珈琲のモカソフト
コーヒー文化とアイスの融合という新境地を切り開いた「ミカド珈琲のモカソフト®」が名物。軽井沢でもジョン・レノン夫妻を魅了した伝説の味。コーヒーが飲めない人にもその風味を楽しんでもらうという発想が、ソフトクリームのフレーバー多様化の先駆けに。住所:中央区日本橋室町1-6-7
SOWA アイスクリーム
東京タワー建設以前から続く由緒ある老舗アイス店で、他店とは一線を画す卵不使用という独自のレシピを守り続けている。2021年にリニューアルし、ロゴや容器などは進化させつつ、創業当時から変わらぬ味わいへのこだわりが貫かれており、アイスクリーム専門店としての歴史的価値を高めている。住所:港区虎ノ門3-19-10
サーティワン アイスクリーム アイスクリーム
世界では〈バスキン・ロビンス〉で知られるチェーンが日本ではサーティワンの名でローカライズされている。当時シンプルなフレーバーが主流だった日本市場に、華やかな海外フレーバーは大きなインパクトを与え、現在の多様な日本のアイスクリーム市場の礎となった。住所:目黒店/品川区上大崎3-1-1

profile

アイスマン福留(アイスクリーム専門家)

あいすまん・ふくとめ/年間に食べるアイスの数は1,000種類以上。2014年、一般社団法人日本アイスマニア協会設立。著書『日本懐かしアイス大全』。お腹が弱い。

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