この数カ月、家族の入退院と介護に追われ、まったく旅ができていません。
余裕もなく、必死でしたが、今は少し落ち着いています。
すると旅に行きたくて、うずうずし始めました。
そこで、まずは久しぶりに友人とお酒を飲みに出掛けるところから。
子どもの頃から利用していた路線バスを利用します。
耳にイヤホンを差し込み、スマホの音楽アプリをいじりながら、
「そういえば、このバスの終点まで行ったことがなかったなぁ」
と思い、スマホの時計を確認しました。
会食まで時間に余裕があったので、終点まで行ってみることに。
馴染みのバスでも、終点まで行くだけで旅気分になるのです。
少なくとも私の場合は。
学生時代に利用したバス、
アルバイトや仕事で通った会社、
お世話になった病院など、
人生の中で利用した路線バスに乗ると記憶が蘇ってきます。
車窓から風景が変わった場所を見つけるだけでも楽しく、
次第に、当時の自分と重ね合わせ、タイムマシーンに乗ったような気分になるのです。
終点まで行き、ふらふら散歩しているうちに、
結局、約束の時間ギリギリになってしまうんですけどね。<text:イシコ>