5月13日(現地時間)に開幕する第78回カンヌ国際映画祭のラインナップが発表された。コンペティション部門には、ウェス・アンダーソン、リチャード・リンクレイター、アリ・アスター、ジュリア・デュクルノー、ケリー・ライヒャルトら名だたる監督の新作が出品され、最高賞パルムドールを競い合う。
アンダーソン監督の『The Phoenician Scheme(原題)』には、ベニチオ・デル・トロ、マイケル・セラ、トム・ハンクス、ブライアン・クランストン、リズ・アーメッド、ベネディクト・カンバーバッチ、スカーレット・ヨハンソンら、お馴染みの俳優陣が出演。アスター監督の『Eddington(原題)』には、ホアキン・フェニックスやエマ・ストーン、ペドロ・パスカル、オースティン・バトラーらが顔をそろえる。
また、ロバート・デ・ニーロに名誉パルムドールが贈られるほか、トム・クルーズ主演の『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』、スパイク・リー監督とデンゼル・ワシントンがタッグを組んだ『Highest 2 Lowest(原題)』、ジョディ・フォスター主演の『Vie Privée(原題)』がアウト・オブ・コンペティション部門に選出された。
ある視点部門には、ヨハンソンの監督デビュー作『エレノア・ザ・グレート』や、『ベイビーガール』のハリス・ディキンソンの監督デビュー作『ウーチン』などがラインナップ。日本からは、『PLAN 75』でカメラドール特別賞を受賞した早川千絵監督の最新作『ルノワール』がコンペティション部門に、広瀬すず主演の『遠い山なみの光』がある視点部門に選出。さらに二宮和也主演、川村元気監督の『8番出口』がミッドナイト・スクリーニング部門に招待された。ほかにU2ボノのワンマンショーを捉えたドキュメンタリー映画『Bono: Stories of Surrender(原題)』が特別上映される。
今年は、コンペティション部門の審査員長をジュリエット・ビノシュが務める。発表によると、応募作品数は過去最多の2,909本。上映作品のうち68%を男性監督作が占め、女性監督の作品は32%に留まった。コンペティション部門に注目すると、19作品のうち女性監督作品はジュリア・デュクルノー監督『アルファ(原題)』、早川千絵監督『ルノワール』、ハアフシア・エルジ『La Petite Dernière(原題)』、マーシャ・シリンスキー『Sound of Falling(原題)』、カルラ・シモン監督『Romería(原題)』、ケリー・ライカート『The Mastermind(原題)』の6作品。最多だった2023年より1作品少ないものの、昨年と同じ水準を維持した。
第78回カンヌ国際映画祭は、2025年5月13日〜24日(現地時間)に開催される。コンペティション部門の出品作品は、以下の通り。
『The Phoenician Scheme(原題)』ウェス・アンダーソン監督
『Eddington(原題)』アリ・アスター監督
『Jeunes Mères(原題)』ジャン=ピエール・ダルデンヌ監督、リュック・ダルデンヌ監督
『Alpha(原題)』ジュリア・デュクルノー監督
『ルノワール』早川千絵監督
『The History of Sound(原題)』オリヴァー・ハーマナス監督
『La Petite Dernière(原題)』アフシア・エルジ監督
『Sirat(原題)オリバー・ラクセ監督
『Nouvelle Vague(原題)』リチャード・リンクレイター監督
『Two Prosecutors(原題)』セルゲイ・ロズニツァ監督
『Fuori(原題)』マリオ・マルトーネ監督
『O Secreto Agente(原題)』、クレベール・メンドンサ・フィリオ監督
『Dossier 137(原題)』、ドミニク・モル監督
『Un Simple Accident(原題)』ジャファール・パナヒ監督
『The Mastermind(原題)』ケリー・ライカート監督
『Aigles of the Republic(原題)』タリク・サレ監督
『Sound of Falling(原題)』 マーシャ・シリンスキー監督
『Romería(原題)』カルラ・シモン監督
『Sentimental Value(原題)』ヨアキム・トリアー監督
Text: Tae Terai
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