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小野大輔&小林親弘、『黒執事』が繋ぐ“特別”な縁と『緑の魔女編』にかける想い「演じたかったシーンがあって!」

  • 2025.4.11
アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』で声優を務める小野大輔、小林親弘にインタビューを実施 撮影=山田健史

【写真】本作の注目キャラクター、“緑の魔女”サリヴァンと執事ヴォルフラム

アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』が、4月5日夜11:30よりTOKYO MXほかにて放送中。同作は全世界シリーズ累計3600万部を超える、枢やな・著『黒執事』(掲載 月刊「Gファンタジー」スクエア・エニックス刊)が原作。昨年放送された『寄宿学校編」に続く、新アニメシリーズだ。今回WEBザテレビジョンでは、主人公セバスチャン・ミカエリスを演じる小野大輔と、今回がシリーズ初登場となるヴォルフラムを演じる小林親弘にインタビューを実施。“W執事(役)”のお二人に『緑の魔女編』の魅力をたっぷり伺った。

「当時から『黒執事』が好きな人たちが、アニメを見る側から作る側に…(小野)」

――昨年4月に放送されたアニメ『黒執事 -寄宿学校編-』は、アニメシリーズでは約15年ぶり、劇場版からは約7年ぶりのアニメ化でした。反響などいかがでしたか?

小野大輔(以下、小野):一番驚いたのは、特にアニメスタッフの方々が声をかけてくださったことですね。しかも、うれしいことに『黒執事』をきっかけにアニメ業界に入ったという方がとても多くて。7年前の「豪華客船編(劇場版『黒執事 Book of the Atlantic』)」から時が経って、当時から『黒執事』を好きでいてくれている人たちが、アニメを見る側から作る側になっていることに感慨深い気持ちにもなりました。

小林親弘(以下、小林):それはうれしいですね。

小野:本当に。7年…という時間は、ひと回りとまではいかなくても、「一昔前」だと思うんですよね。でも、ファンの皆さんはその時間の流れを全く感じ気にせずにいてくださっていると言いますか。むしろ、新たな技術や新たなスタッフで描かれる『黒執事』に大きな期待をして寄せてくれているのが伝わるんです。みんながずっと待っていてくれたんだ、と改めて実感するとともに、それが大きなプレッシャーにもなっていましたね。「あの時と同じ、いや、それ以上にいいものを届けなきゃ!」と、気が引き締まりました。

――そんな『寄宿学校編』に続き、『緑の魔女編』がスタートします。新シリーズのアニメ化が決まったときはどんなお気持ちでしたか?

小野:正直、『黒執事』シリーズのなかで『緑の魔女編』が一番好きなんですよ。

小林:そうなんですか!

小野:そう。『寄宿学校編』はすごくカラフルで、『黒執事』の明るい部分を表しているシリーズだとすれば、『緑の魔女編』は『黒執事』の真骨頂であるダークで重たいシリアスな部分が全面に押し出されているシリーズだと思います。明るいお話も大好きなんですけど、『黒執事』においては、特に暗いお話が大好物です(笑)。それから、演じたかったシーンもあって!

――演じたかったシーン?

小野:はい、セバスチャンがシエルにある感情を露わにするシーンがあって、演者として早く演じたかったんです。だから、『緑の魔女編』がアニメ化すると聞いた時は「あのシーンを演じられるんだ!」と、すごくうれしかったですね。

小林:そんな思いでやってらっしゃったんですか。

小野:そうね。自分にとっては、ご褒美みたいでしたね。

セバスチャン・ミカエリス役の小野大輔 撮影=山田健史

「“特別”な二人と共演ができることがうれしかった(小林)」

――小林さんは今作が『黒執事』初参加となりますが、いかがでしたか?

小林:率直に、とてもうれしかったですね。実は前作『寄宿学校編』ではグリーンヒル役のオーディションに参加していたんです。原作はその時から読んでいて、本当に面白くて『黒執事』の世界にのめり込んでいきました。そして何より、小野さんと坂本(真綾)さんという、僕にとって“特別”なお二人と共演ができることがうれしかったです。

小野:え~、そうなんだ(照)。

小林:声優として駆け出しの頃、海外ドラマ「glee/グリー」の吹替でご一緒しまして。

小野:うんうん。真綾ちゃんとも、親弘くんが今こうして、自分たちが大切にしている『黒執事』という作品に新しく入ってきてくれたことは感慨深いなあと話していたんだよ。

小林:本当ですか…! すごくうれしいです。そんなお二人と肩を並べてアフレコすることになって、本当に緊張しました。セリフを嚙み倒したり……。

小野:あれ緊張してたんだ! わざと場を和ませようとしてくれたのかと(笑)。

小林:いやいやいや! むしろ、狙ってできるようになりたいものです…。

小野:でも、狙っちゃったら親弘くんの良さがなくなっちゃうか。

小林:(笑)。

アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』より (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler

「つくづく見事なキャスティングだと(小野)」

――今作で、小林さんは“緑の魔女”ジークリンデ・サリヴァンに仕える執事ヴォルフラムを演じられます。彼にどのような印象を持っていますか?

小林:ヴォルフラムは、執事なのに不器用で、料理も作り慣れていなくて…毎日どうしているんだろうと心配にもなります(笑)。

小野:とんでもなく要領が悪いんだよね。

小林:そうなんです。“執事なのに”という部分が多くあって、そんなところがフックになっている魅力的なキャラクターです。

――そんなヴォルフラムを表現するうえで意識したことはありますか?

小林:あまり先読みをしないようには意識しました。起きたことに反応していけば、ヴォルフラムらしさが出るだろうなと思いながら演じました。

小野:僕目線では、親弘くんはそのままそこに存在するだけでヴォルフラムになる、という感覚がありました。それは、サリヴァン役のくぎみー(釘宮理恵)も同じくで。

小林:本当ですか!

小野:うん。一緒に座っているだけで、「おお、サリヴァンとヴォルフラムだ」って(笑)。すでに二人ともキャラクターと同じような存在感でした。

ヴォルフラム役の小林親弘 撮影=山田健史

――小野さんはヴォルフラムにどのような印象を持っていますか?

小野:先ほど“不器用”という言葉が出ましたが、ヴォルフラムの不器用さは、執事としての仕事に関する部分もありますし、心情を表現するという部分にもあるなと思っています。特に、主人であるサリヴァンには何かあたたかい思いが胸の中にあるのが感じられるんですよ。不器用だから、いろいろと隠しきれていないんです。何かの複雑な事情があって、それ以上の気持ちがあるのではないか…と、冒頭からそこまで感じさせてくれるようなキャラクターですね。

小林:わかります。

小野:そしてまた親弘くんが演じていることで、第一声から「乱暴だけど悪いやつじゃないんだな」と感じられるんですよね。つくづく見事なキャスティングだと思います。

――先ほど小林さんにとって、小野さん、坂本さんは“特別”な存在というお話もありましたが、『黒執事』において、お二人の存在はどのように感じられましたか?

小林:『黒執事』はキャラクターが濃い分、演じる側も「濃くやらないと…」と力んでしまうかもと少し構えていたんです。でも、お二人を中心に現場の空気感が、いい意味で力が抜けていて。皆さん自然にその“濃いキャラクター”を演じているんですよね。それがすごく印象的でした。第1話はドイツ語のセリフもあって、そのことに気を取られましたが(笑)。

小野:あれは大変だったね(笑)。

小林:とても(笑)。僕自身は現場では、どうしたらうまく馴染めるかなということを考えていました。

アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』より (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler
アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』より (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler

『緑の魔女編』は『黒執事』の“入門編”であり“真骨頂”!

――最後に、楽しみにされている皆さんにメッセージをお願いします。

小林:今回は『寄宿学校編』とは違う魅力があるシリーズになっていると思います。シリアスさだったり、それぞれの主人・執事の関係性だったり…新しい要素にも是非ご注目いただければと思います。ぜひご期待ください!

小野:『黒執事』という作品が持っている“ダークファンタジー”の魅力がこれでもかと詰め込まれた、『黒執事』の真骨頂とも言えるシリーズだと思っています。セバスチャンとシエルの関係性だったり、お馴染みの使用人たちであったり、これまで『黒執事』に触れてきた方々が「これが見たかった!」と思うものがふんだんに詰め込まれていますので、楽しんでいただきたいですね。そして、初めて見る方にとっては“入門編”にもなるシリーズだと思います。『緑の魔女編』からでも絶対に楽しめますので、是非見てください。

アニメ『黒執事 -緑の魔女編-』キービジュアル (C)Yana Toboso/SQUARE ENIX,Project Black Butler
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