毎日の食事作り、大変ですよね。家族のために頑張っても、感謝の言葉がなく、不満だけ伝えられるとモヤモヤ……。そんな経験ありませんか? 筆者の知人A子もそんな夫に日ごろからうっぷんが溜まっていたようです。A子が話してくれました。
夫の無関心に募る不満
A子は、パートをしながら家事も育児もほぼ1人でこなす忙しい毎日を送っていました。夫は亭主関白タイプで、食事には口を出すものの、自分で作ることはまずありません。
美味しくても無言、不満があるときだけ文句を言うのが当たり前になっていました。そんなある日、A子は気分を変えて普段作るプリンではなくババロアを作ることに。
「これはババロアです!」ついに爆発したA子
しかし、「いつものプリンのほうが美味しい」と何気なく言ったひと言が、A子の怒りに火を付けました。
「これはババロアです! 美味しいときは何も言わないくせに、不満だけ言うのはやめて!」と普段は冷静な彼女が爆発! 夫は初めて見た彼女のその剣幕に圧倒され、黙り込んでしまいました。
夫の小さな謝罪と変化の兆し
険悪なムードのまま一夜が明けました。A子は、「ちょっと言い過ぎたかな」と少し反省していましたが、夫からは何のリアクションもなし──。
ところが、翌日、仕事から帰ってきた夫の手には、A子が以前「美味しい」」と言ったケーキが!
「これ、美味しいって言ってたやつだろ?」
普段、自分から謝ることのない夫の行動に、A子は驚きました。素直に「ありがとう」と受け取りながら、夫なりの謝罪の気持ちが込められていることに気づいたのです。些細なことですが、それだけで心が少し温かくなりました。
ひと言が夫婦を変える
A子の怒りを目の当たりにした夫は、その日以来、食事のたびに「美味しいよ」と言うようになりました。最初はぎこちなかったものの、続けるうちに自然に言えるようになり、A子も嬉しそうに笑うように。
こうして、ほんのひと言が夫婦関係を少しずつ変えていきました。
A子は、「あのとき、ちょっと大人気なかったかな」と反省しつつも、結果的に夫が変わってくれて良かったと思っています。美味しいときには美味しいと言ってもらえるようになったことで、料理をするのが前より楽しくなりました。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2025年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。