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タンパク質の大量摂取で血糖値上がる!?専門医に聞いて分かった“意外なリスク”

  • 2025.4.11
タンパク質を摂取すると、血糖値が上がる?

健康診断で「血糖値が高い」と指摘され、日々の食事に気を使っている人も多いのではないでしょうか。炭水化物を多く含む食品を摂取すると血糖値が上がりますが、ネット上では「タンパク質が血糖値を上昇させる」という内容の情報があります。

炭水化物の摂取量を減らす代わりに、タンパク質の摂取量を増やすダイエット法もありますが、タンパク質を摂取すると血糖値が上がるのでしょうか。「eatLIFEクリニック」(横浜市旭区)院長で、内科医・糖尿病専門医の市原由美江さんに聞きました。

肉に含まれる脂質が血糖値を上げることも

Q.そもそも、血糖値が上がる原因について教えてください。例えば、どのような栄養素を摂取すると血糖値が上がるのでしょうか。

市原さん「主に糖質が血糖値の上昇に大きな影響を及ぼしますが、タンパク質や脂質も血糖値に多少の影響を及ぼします。糖質は2時間程度で体内に吸収されますが、脂質は消化や吸収に時間がかかるため10時間程度、タンパク質は4~5時間、それぞれ血糖値に影響を及ぼします」

Q.ネット上では「タンパク質を摂取すると血糖値が上がる」という内容の情報がありますが、本当だと考えてよいのでしょうか。

市原さん「どのような食べ物でタンパク質を摂取するのかによって、異なります。タンパク質を取ると『インクレチン』というホルモンが分泌され、インスリンの分泌が促されて血糖値が下がりやすくなることが分かっています。タンパク質単体だと血糖値にほとんど影響を与えません。ただし、肉のような脂質の多いタンパク質の場合、摂取量によっては脂質が血糖値を上げてしまうことが多く、注意が必要です」

Q.ダイエットをする際に炭水化物の摂取量を減らす代わりに、肉や魚、豆腐などタンパク質を含む食べ物を多く摂取する人がいます。この場合、糖尿病のリスクが上がる可能性はあるのでしょうか。

市原さん「タンパク質を多く摂取したからといって、糖尿病のリスクは上がりません。ただし、先ほども少し説明しましたが、肉のように脂質が多い食べ物を多く摂取するとカロリー過多になりやすく、その結果、内臓脂肪が増えて体重が増加します。すると、インスリンの効き目が弱くなり糖尿病のリスクが上がります。

例えば、健康診断で血糖値の数値が高めと指摘された人がタンパク質を摂取するときは、できれば肉ではなく魚や大豆製品を選ぶとよいです」

Q.ちなみに、糖尿病の人がタンパク質を摂取しても問題はないのでしょうか。また、1日当たりのタンパク質の摂取量について、上限はあるのでしょうか。

市原さん「問題ありません。ただし、糖尿病による腎症を発症している場合、その程度によってタンパク制限が必要な場合があります。必ず主治医に確認してください」

オトナンサー編集部

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