俳優の中川晃教と加藤和樹が10日、都内で行われたミュージカル『フランケンシュタイン』の初日囲み取材に、小林亮太、島太星と共に出席。5年ぶりの再演となる本作に「新しく生まれ変わった『フランケンシュタイン』をお届けできる」と自信をのぞかせた。
【写真】中川晃教&加藤和樹&小林亮太&島太星が囲み取材に勢ぞろい!
ゴシックロマンの名著「フランケンシュタイン」を大胆なストーリー解釈と流麗かつメロディアスな音楽でミュージカル化した本作。2017年に日本初演、2020年の再演共に熱狂的な支持で迎えられた本作の再々演の幕がついに開いた。今回の公演では、初演から続投する中川、加藤に加え、ビクター・フランケンシュタイン/ジャック役に小林、アンリ・デュプレ/怪物役に島が抜擢され、小林は中川、島は加藤とダブルキャストで演じる。
会見前日にゲネプロを終えた中川と加藤。中川は 「とてもいいステップを一歩一歩進めている実感があります。素晴らしいカンパニー、クリエイターの皆さんなくしてこの作品はないんだなとひしひし感じているところです」と思いを語る。加藤も「新たに加わったメンバーがいて、新しく生まれ変わった『フランケンシュタイン』をお届けできるのではないかと思います。僕自身、この作品のファン。二人(小林と島)のゲネプロを観て、新たなビクターとアンリが生まれたと感じています」と胸を張った。
一方、小林は「改めてとんでもない作品だと感じました。新たに僕と太星くんが今の風を持った『フランケンシュタイン』を丁寧にお届けできればいいなと思っています」と意気込み、島は「アッキー(中川)さん、和樹さんが作り上げてきたこの素敵な作品を良い意味でぶち壊していけたら。新しいスパイスを亮太くんと僕でお届けできるのではないかなと思います」と力を込めた。
本作を演じる上での大変なところを聞かれると、中川はゲネプロで右指を突き指したことを告白。その経緯を「アンリが独房に入ってもう少しで死刑になるという最後の別れのシーンで、(アンリとビクターが)激しく抱き合うんです。その時に僕の手と手が交通事故を起こして…」と説明し、「その痛さにもがきながらも気づいたんです。ビクターが生み出した怪物は心がない。それはとてつもないひどいことで、それに伴う痛みや苦しみがこの作品のテーマなのかな」と突き指から学んだことを明かした。
この日の囲み取材前には、小林と島が出演した公開ゲネプロも開催。1幕では、小林演じるビクターと島演じるアンリの友情が描かれる。二人が目を輝かせながら夢を追いかける姿は若さと“青春”を強く感じさせた。その夢は「死体」などのワードが飛び出す血なまぐさいものだが…。
そして、2幕では島が演じる怪物が場を圧倒した。全身を使って細やかで丁寧な芝居で物語を作り上げる。1幕のアンリとの歌声の違いも圧巻で、ビクターとの決着は大いに涙を誘った。
ミュージカル『フランケンシュタイン』は、東京公演が4月10日~30日・東京建物Brillia HALL、愛知公演が5月5日~6日・愛知県芸術劇場 大ホール、茨城公演が5月10日~11日・水戸市民会館 グロービスホール、兵庫公演が5月17日~21日・神戸国際会館 こくさいホールにて上演。