主人公のハルさんは、夫のマサキさんと双子の娘とともに義実家で暮らしています。しかしその家には、毎日夫の幼馴染・ヨリコさんが出入りしているのです。ヨリコさんは、成人しても実家の子ども部屋で過ごす「子ども部屋おばさん」。ハルさんは、自由気ままなヨリコさんや義母に気を遣いながら生活しています。そんな中、マサキさんの浮気が発覚。そしてヨリコさんは「マサキさん一家を壊すため」という目的で、不倫の手助けをしていたのです。なぜそんなことを……?それは、ヨリコさんの父・トウゴさんに恋心を抱く義母が、ヨリコさんの母親を精神的に追い詰めて死に追いやったから。ヨリコさんは義母の問題行動やマサキさんの不倫を追及するパーティーを開き、2人を成敗しました。しかし、この復讐劇に巻き込まれた形のハルさんは怒りを募らせ、ヨリコさんの彼氏・ナオトさんに連絡して……。
ナオトさんは話し合いの場に突入し、復讐に囚われていたヨリコさんを救い出しますが、ハルさんの怒りは収まりません。ヨリコさんに苦痛を与えたいハルさんは、ナオトさんが浮気をしている証拠をヨリコさんに突きつけます。そして、ヨリコさんに謝罪を求めますが拒否され……。
そのとき、ハルさんの夫と不倫していた女の夫・スグルさんが救いの手を差し伸べます。
“仕返しすらできなかった”と思ったけれど…
「これからは自分の人生を大切にしてほしい」と、ハルさんを労うスグルさん。仕返しできなかったことを悔やんでいたハルさんでしたが、スグルさんの言葉の通り、ヨリコさんたちの状況はまさに絶望的。
肉親同士が争う様子を目の当たりにしながら、ハルさんはようやく「自分の行動が無駄ではなかった」と実感するのでした。
思い描いた形ではなかったとしても、ハルさんが動かなければヨリコさん親子が対立することもなかったはず。これまでのハルさんの苦しみを思えば、この程度で仕返しが終わってしまうことに納得がいかないかもしれませんが……。ヨリコさんや夫と関わることで苦しみ続けるよりも、これからは自分と子どもたちのために有意義な時間を過ごしてほしいですね。
著者:マンガ家・イラストレーター キナコモチかあさん
ベビーカレンダー編集部