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塾に通わせても成績が上がらない・・。要因別の対処法をお教えします。

  • 2025.4.10

塾に通わせても成績が伸びない・・・安心してしまうのか、自主学習もイマイチ・・・そんなときはどんな対策をすればいいの?そんな切実な悩みについて、今回は1教室で1,000名以上の生徒が通う学習塾の校長経験もある、株式会社脳レボ代表取締役の川谷 潤太さんに塾のメリットやデメリット、さらに選び方のコツについてお答えいただきました。

ママ広場

1.塾で成績が伸び悩む理由

[1]塾に通っていることで満足
成績が伸びるには、まず家庭学習と学校の授業が必要不可欠です。しかし塾に通っていることで「今日は塾で勉強したから大丈夫」「塾で勉強したから家では勉強しなくても良い」「塾で習ったから学校の授業は聞かなくても良い」と勘違いして、家庭学習や学校の授業がおろそかになってしまうと、なかなか成績が伸びません。塾に通っているから大丈夫ではなく、やはり家庭での復習や反復練習などが成績の伸びを左右します。
[2]塾に頼りすぎている
「塾の先生が何とかしてくれる」「塾に通えば勝手に成績が上がる」など、塾に依存してしまうことも成績が伸び悩む原因になります。この問題点は「受け身」な姿勢です。ただ塾に通っていれば、塾が何とかしてくれる・・・なんてことはありません。結局は自分次第。塾が何とかしてくれるのではなく、主体的に塾を活用していく姿勢が重要です。
[3]頑張りすぎ
たとえ1日中勉強していても、成績が下がるケースもあります。その原因は脳疲労。勉強が好きで好きでたまらなくて1日中勉強している分には良いのですが、受験や課題(宿題)など何かに追われて「やらなければならない状態」「やらされている状態」で勉強を続けていると、どうしても脳の記憶効率が悪くなったり、また頭の回転が悪くなったりするため、成績が伸び悩みます。時にはリフレッシュも必要です。
[4]精神的プレッシャー(ストレス)
「絶対に〇〇学校に合格するのよ!」「〇〇ちゃんは賢いからね」など、受験による精神的なプレッシャーや、周りからのプレッシャーがかかりすぎると、脳の働きが悪くなり、本来の実力が発揮できずに成績が伸び悩むケースがあります。特に進学塾に通っている場合、テストの成績が貼り出されたり、模試の判定が出されたりするため、それが逆にプレッシャーに感じてしまうことも。また、それによる「親や先生からの期待」がプレッシャーに感じる場合もあります。期待ではなく、希望を与えてあげましょう。
[5]生活習慣の乱れ(睡眠不足)
塾の授業は夜に行われることが多いため、どうしても帰りが遅くなり、睡眠時間が短くなってしまう傾向があります。学習内容の定着や記憶には、睡眠が欠かせません。そのため、塾に通うことで十分な睡眠時間が確保できず、さらには学校の授業中に眠気がきてしまう状況にもなり、成績が伸び悩む場合があります。
以上、塾で成績が伸び悩む理由についてお伝えいたしましたが、共通して言えることは「受け身」になっていないかという点です。「塾に行けば何とかなる」「勉強しなければならない」「期待に応えなければならない」など、そういった「受け身」の姿勢で塾に通っていても、どうしても成績が伸びてきません。これは勉強だけではなくスポーツや仕事も同じですが、やはり伸びるためのキーワードは「主体性」です。
5つ目の睡眠不足が原因で成績が伸び悩んでいるケースであれば、別の塾に変える・塾を辞めるという選択もありですが、それ以外のケースであれば、それは解決策にはなりません。「何のために塾に通うのか?」という目的を再度ハッキリさせ、その目的に向かって、むしろ塾を活用することが重要です。
しかしながら、成績が伸び悩むことはよくあること。逆にずっと成績が上がり続けることの方が珍しいです。だからこそ、伸び悩んでいる時にあまり悲観的にならず、上記の原因を少しでも参考にしていただきながら、それがお子さんの成長の一助になればと願っております。

2.塾が「遊び場」になってしまっている場合の対策

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[1]目的を再確認する
「志望校に合格するため」「成績を上げるため」「学校の授業についていくため」「学習習慣を確立するため」など、塾に通う目的を再確認することです。そして、何のために塾へ行くのか?というゴールを再確認した上で、それと今の行動がつながっていなければ、目的を遂行することは絶対にできません。そのためにも、ゴール(目的)の確認は定期的に行うことがおすすめです。
[2]帰宅門限の取り決め
遊び場になっていると、塾が終わってから友達と喋っていたり、遊んでいたりと、自宅へ帰る時間が遅くなってしまう場合があります。そのため、家庭で「帰宅時間」の取り決めをしておくことが効果的です。ただし「塾で先生に質問をしてから帰る」「残って勉強して帰る」などと嘘をついて、実際は友達と遊んでいる・・・なんてケースもあるため、その場合は「塾の先生から連絡をもらう」ようにお願いしておくことで解消されます。

3.塾の指導レベルとお子さんの実力が合っていない場合

[1]お子さんの実力が高すぎる場合
個別指導塾であれば先生に要望を出せば良いのですが、集団指導塾になるとそうはいきません。集団指導塾で習熟度クラスが複数ある場合は、上位クラスに入れてもらえるように先生にお願いしましょう。もし上位クラスに入れてもらうための条件が提示された場合は、しっかりその条件を把握して、それが学習意欲の向上につながるのであればOK、逆に納得できないのであれば、すぐに転塾することをオススメします。
ただし、上位クラスに入れない、習熟度クラスがない場合でも、集団指導塾では「他の子の解法・考え方・姿勢」などから学べるというメリットがあります。そのため、仮に指導レベルが合っていなくても、「自分とは違った解き方をする子」「自分とは違う視点で考える子」など、他のお子さんから学べることがたくさんあることも知っておきましょう。
[2]指導レベルが高すぎる場合
まずは付いていく姿勢が大事で、これが塾に通って成績が上がる一番の典型例です。難易度やスピードなどのレベルが高すぎたとしても、それに付いていけるようになって、やがて慣れることができれば、それこそ大きな成長につながった証です。しかし、あまりにもレベルが高すぎて全く付いていけないという場合は、前述した「お子さんの実力が高すぎる場合」同様に、クラスを変えてもらうなど対策をすることが重要です。
[3]定期的に先生に相談を
そうはいっても実際のところ、塾の指導レベルと子どもの実力が合っているか?なんてことは、本当のところは先生に聞いてみないとわからないところです。そのため、個別面談や電話など、定期的にそういった機会を通して、授業の様子などを聞いてみてください。もしレベルが合っていない時は、改善策や家庭でのフォローアップ方法を相談することもできます。

おわりに

塾に通わせていても成績が伸び悩むと、「うちの子だけ・・・?」と不安になる保護者の方も多いかもしれません。でも、今回ご紹介したように、その背景にはさまざまな要因があり、多くのご家庭でよくあることです。大切なのは、子ども自身が「自分のために学ぶ」という姿勢を持てるよう、大人が環境を整えてあげること。焦らず、寄り添いながら、長い目で見守っていきましょう。

執筆者

川谷潤太
川谷潤太

株式会社脳レボ代表

兵庫県の大手学習塾において、当時最年少で校⻑に就任後、1教室で1,000名以上の生徒が通う学習塾に発展させ、講師研修や入試特番テレビのコメンテーターなども務める。
その後、岡山県の創志学園高校へ赴任し、学校改革とスポーツメンタル指導を担当。史上最速、創設1年、全員1年生で甲子園に出場した硬式野球部では3季連続甲子園出場を果たし、6名のプロ野球選手が誕生。ソフトボール部では3季連続日本一、柔道部では日本一や世界一の選手も輩出した。
2019年に株式会社 脳レボを創設し、オリンピック選手やプロ野球選手など、アスリートやスポーツチームへのメンタル指導、子ども‧保護者‧教員向けの教育講演、企業の人材育成マネジメントや研修などを手がけ、講演回数は7年間で1,300回以上、受講者も10万名を突破。
脳科学や大脳生理学、バイオフィードバック工学をベースとした、具体的かつ実践的な手法により、多くの方の願望目標達成をサポートしている。

株式会社脳レボ

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