鬼の力を持つ高校生・乙木守仁(CV.鈴木崚汰)と、魔女修行中の幼馴染・若月ニコ(CV.川口莉奈)。古い盟約に従い同居することになった2人が巻き起こす奇想天外なマジカルコメディアニメ「ウィッチウォッチ」(毎週日曜夕方5:00-5:30、TBS系ほか／ABEMA・ディズニープラス・FOD・Hulu・Lemino・TVer)。その第1話「魔女の帰還」が4月6日に放送された。今話では、ニコと守仁のドタバタ混じりの再会がコミカルに描かれた。キレのいいギャグや2人の愉快な掛け合いに、アニメ化を心待ちにしていた原作ファンも魅了されたようだ。(以降、ネタバレが含まれます)
噴いたナルトが父の眼鏡にクリーンヒット！
幼馴染のニコが立派な魔女になると誓い、守仁に別れを告げてから時は過ぎ、守仁は高校生になっていた。路上で不良たちに絡まれた守仁は、リーダー格・桃田(CV.谷山紀章)の独特すぎるリーゼントを見て「カサゴ？」とボソリ。彼の仲間が犬塚(CV.室元気)、猿渡(CV.岩田光央)、山本(CV.櫻井トオル)という名字だと知ると、思わず「キジ来いよ、そこは」と冷静にツッコミを入れる。ボケに対する脊髄反射のごときツッコミはお見事というほかない。
帰宅した守仁は、父・嶺仁(CV.小西克幸)からニコが帰ってくると聞かされる。しかも守仁を使い魔にしたいそうだと聞き、驚きのあまりラーメンを噴き出してしまう。嶺仁は息子の驚きを理解し、ナルトが眼鏡にクリーンヒットしながらも、鬼の一族が使い魔の血統であることを淡々と説明。しかし、嶺仁が明日から長期出張に出るため、ニコと乙木家で2人暮らしをすることになると聞いた守仁は、再びラーメンを噴き出し嶺仁の眼鏡にナルトをダブルヒットさせるのだった。
窮地に陥ったニコを守仁が鬼の力で救い出す
幼い頃、ニコは守仁(モリヒト)の名前を上手く言えず、「モイヒト」と呼んでいたことから守仁の愛称も「モイちゃん」に。そんなやり取りを思い出し微笑む守仁。そこへ、突然ホウキにまたがったニコが、窓をぶち破って来訪する。久々の再会に感動しきりのニコと対照的に、守仁はテキパキと部屋を片付け始め、ニコに手作りクッキーを差し出す冷静沈着ぶり。優しくてぶっきらぼうな性格はそのままに、格好良い青年へと成長した守仁に、ニコは心をときめかせる。
魔女として成長した姿を見せるべく、守仁のお気に入りのマグカップを生贄に、割れたガラス窓を魔法で直してみせるニコ。続いて自分に物をペラペラにする魔法をかけるが、屋外へ飛ばされてしまう。悪いことに、着地したのは桃田家の壁の隙間だった。魔法の効果が切れれば、ニコは本当にペラペラになってしまうと涙を浮かべる。守仁は分厚い壁を素手で破壊してニコを救い、桃田が命より大切にしているリーゼントを生贄に、ニコの魔法で壁を修復する。
乙木父子の絶妙なやり取りに続き、ニコが再会早々にポンコツぶりを発揮する流れに、視聴者もすっかりツボにはまってしまったようだ。SNSには「ぺらぺらのところは笑った、ナルトのとこも」「ペラペラになる魔法面白い」「命より大事なカサゴで家直すの笑う」など、お気に入りのシーンを挙げる人も見られた。
新米魔法使いニコ、魔法で人命救助に挑む
新生活に向けて買い物をしたニコは、荷物持ちをする守仁のため、物を軽くする魔法を披露する。魔法の効果に感心しながらも、ニコが周囲に魔女だと明かすのは危険だと警告する守仁。しかしニコは、魔法使いは人のために魔法を使うのが鉄則であり、新米の魔法使いは人と関わることで魔力が安定すると話す。今は修行の大事な期間だというニコを、守仁は使い魔として支えると約束するのだった。
いい雰囲気だったのも束の間、守仁は近くのマンションの一室から火が出ているのを発見。ニコは守仁と共にホウキに乗り、逃げ遅れた女性を救出する。重量オーバーで墜落しそうになるも、物を軽くする魔法を自分と守仁にかけ、どうにか公園に着陸する。重量だけでなく性格も“マジ軽”になってしまったニコと守仁は、魔法の効果が切れたのち、反動で体も気持ちもマジ重モードに…。
ドタバタの再会初日が終わり、夜。ニコはいろいろ手助けしてくれた守仁に感謝を告げ、鬼の力をコントロールできるようになるまで修行を積んだことに感心する。だが、守仁の表情は硬かった。ニコに1年以内に災いが起きるという予言が出ている…そう父から聞いていたからだ。ニコの守護者である自分は目立たずにいた方がいい。そんな守仁の決意も知らず、ニコは両手でハートを作り守仁の顔に重ねるのだった。
OPの楽曲＆映像にも絶賛の声が寄せられる
コミカルさを全面に押し出しながらも、時おりシリアスなシーンを交える、緩急のバランスが光った第1話。SNSには「ギャグのキレが良くて声出して笑ってしまった」「コメディの雰囲気といいテンポといい好み！」「独特のテンポ感で面白かった」と絶賛のコメントが殺到。「覇権取れマジで」「この世で一番流行ってほしい」などの声も多く、本作はXのトレンド上位にランクイン。
本編の後に流れたOPでは、YOASOBIの「Watch me!」と本作の世界観を詰め込んだ映像が視聴者を魅了。SNSには「主題歌可愛すぎる～～」「OP映像よすぎる。めっちゃ気合い入ってるなこれ」「OPマジで白米3合はいけるな」と賞賛するコメントがあふれた。ニコたちが寝そべるワンシーンから、篠原健太原作のアニメ「SKET DANCE」のEDを彷彿した人も少なくなかったようだ。
◆文＝帆刈理恵(スタジオエクレア)
