プチプラ雑貨を使って、もっと暮らしと花を楽しんでみませんか? 100均などのプチプラ雑貨とフラワーアレンジを日々楽しむ、フラワーデザイナーの川守由利子さんに、旬のプチプラな手作りアイデアを教えていただきます。
花を引き立てる万能なブルーのフラワーベース
花とよく合うフラワーベースの色に「ブルー」があります。同じブルー系の花はもちろん、紫系の花やピンク系、そして黄色の花、白い花ともよく合い、さらにその花色を引き立ててくれる色です。
夏には緑色の花を飾ると爽やかな印象に。ブルーのフラワーベースは、私のなかでは花を飾るときに役立つ万能カラーのひとつだと思っています。今回は、そんな花色を引き立ててくれるブルーのフラワーベースを、100均の材料を活用して作ってみます。小さいものが欲しかったので、材料を探しに行きました。
ガラス瓶の種類が豊富な100均。大きさや形がさまざまで、コップやワイングラスに保存容器、ドレッシング瓶と、選ぶのに悩むほど多くの種類があります。
花に合う理想的なブルーの色の塗料を100均で購入
100均の食器コーナーで“ビアグラス”が目に留まりました。
上のほうが少し狭くなっていて、普段プチプラで花を飾るのに、ちょうどよさそうな大きさと形です。せっかくなので2つ購入しました。
ほかには幅の細いマスキングテープにブルーの水性塗料、それからネイルパーツを買ってきました。
水性塗料はピーコックブルーという色で、明るすぎず暗すぎず、絶妙な色合い。私が思い描いていたブルーです。
マスキングテープを活用してアクセントをつける
ブルーのフラワーベース作りをしていきます。
購入したビアグラスは、片方には細いマスキングテープを、間隔をあけて巻きました。
このマスキングテープを使って、縞模様のフラワーベースを作っていきます。
紙コップと筆を用意します。
紙コップに水性塗料を少し出して、ビアグラスに色を塗っていきます。下には敷物を敷いて汚れないようにしておきましょう。ここでは、透明のセロファンを敷いています。
マスキングテープを貼ったグラスにも、同様に水性塗料を塗ります。
2つのビアグラス全体がブルーになりました。
雰囲気が異なる2つのフラワーベースが完成!
無地のビアグラスは塗料が乾く前に、ネイルパーツを使ってデコレーションしていきます。
木工用接着剤とつまようじを用意します。つまようじの先端に、ほんの少しの木工用接着剤をつけます。
先端に木工用接着剤をつけたつまようじでネイルパーツを持ち上げて、水性塗料が塗られているビアグラスに付けていきます。
写真のように、大小さまざまなネイルパーツをビアグラスの片面に貼り付けました。
花によってはこのキラキラが合わない場合もあるので、ビアグラスの裏側はパーツを何も付けずにそのままにしておきます。
水性塗料が乾いてからネイルパーツを付ける場合は、ネイルパーツの裏側にも木工用接着剤を付けてビアグラスに付けるといいでしょう。
そのまま3時間ほど待つと、すっかり水性塗料が乾きました。しっかり乾いたことを確認したら、マスキングテープを貼ったビアグラスからマスキングテープをはがしていきます。
柄違いの、2つのブルーのフラワーベースが完成しました。
縞模様のフラワーベースに、キラキラのフラワーベース。花の雰囲気で使い分けようと思います。
好きな色の花器だからこその使い勝手のよさ
花はこちらを飾ります。
向かって左から、チューリップ、デルフィニウム、バラ、そしてスイートピーです。
デルフィニウムは枝分かれしている、スプレータイプのものを購入。
花瓶の水に入りそうな余分な葉を取り、花を切り分けておきます。
あとは水を入れたフラワーベースに挿して飾るだけです。
作ったフラワーベースは、モーヴピンクの花や紫色のチューリップ、水色のデルフィニウムと相性がばっちりでした。それぞれの花色をとてもよく引き立てています。
ビアグラスに塗料を塗る前にせっかくなので後で比較してみようと、透明のビアグラスに同じ花を飾って写真に残してみました。
透明のガラス瓶のよさは、花の茎を観察できたり、水の色が見えて水替えの目安がわかったりすること。
色付きのフラワーベースのよさは、花色を引き立ててくれることとや、花との一体感が生まれること、また茎の部分が隠れるので、花がダイレクトに目に入ってくることだと思います。花を飾ったときの、おしゃれ度も少しアップする気がします。
作ったブルーのフラワーベースは、とても私好みでお気に入りとなりました。
春、夏と、これからの季節に大活躍しそうで、花を飾るのが楽しみです。
今回の材料のご紹介
- バラ…250円
- スイートピー2本…150円
- デルフィニウム…200円
- チューリップ…200円
- ビアグラス2個…200円*ダイソー
- 水性塗料…100円*ダイソー
- マスキングテープ・・・100円*ダイソー
- ネイルパーツ…100円*ダイソー
合計1,300円(税抜)
ほかに、木工用接着剤、つまようじ、筆、紙コップ、ハサミ、敷物(セロファンや新聞紙など)を用意。
長く使いたいから、ひと手間かけて表面を保護
せっかく作ったブルーのフラワーベース、できたら長く活用していきたいのでトップコートを塗ることにしました。
トップコートは”つやけし”と”つやあり”があり、今回はつやけしを選びました。
トップコートは塗料の上に塗ることで、表面の汚れ防止や保護をしてくれる役割があります。こちらもダイソーで100円(税抜)で販売されていました。花瓶は頻繁に水に濡れるので、トップコートを塗っておくと塗料がはがれにくくなります。試しにトップコートを塗り、乾いたところで水をかけてみたところ、水をはじいていました。
こういうものを少量で試せるのも、100均のよさですね!
Credit
写真&文 / 川守由利子 - 『ブーケ・ドゥ(Bouquet Doux)』主宰。 -
かわもり・ゆりこ/花店勤務を経て、2006年に独立。『花時間』第6回フラワーアーティストオーディションに優勝し、現在、東京・自由が丘にて花教室を主宰している。アトリエ名は、“甘くやさしい花束”という意味の仏語から。その名のとおり、心なごみ笑顔になる、柔らかな印象のアレンジを中心に、雑誌やwebでも活躍中。手作りが得意で、プチプラ雑貨と“花”を組み合わせて楽しむアイデアを連載中。