日焼け止めって肌がかゆくなるのがイヤなんです
現在40代後半の筆者(美容意識低め)が思春期~20代くらいまで、日焼け止めは「プールに行く日やピーカン晴れの日は塗らないといけない、真夏にだけ関わりをもつお客様」でしたが、令和7年にもなりますとさすがに「365日、毎日塗るのがあたりまえ!」が常識だと思えるようになりました。……365日ちゃんと塗っているかと聞かれたら正直、そうでもないんですが(※美容意識が低いから)、昨今はメイク下地にちゃんとUV効果があるものも多いし、「日焼け止め」は比較的身近な存在に。
けれどずーーーっと不満なのが、「日焼け止めを塗るとなんだか顔がかゆくなる」こと。決して敏感肌ではない――むしろ「鈍感肌」と呼びたいほど肌は丈夫――なのですが「かゆいぞ」とは、マメに感じます。乾燥しているのかなあ?と思いつつ、たまに肌がかゆいことに関して「犯人はたぶん、アイツだ」と、私は日焼け止め関連のアイテムに疑いの目をかけているのです。そうでなくても妙に肌が白くなったり、なんだか謎に玉虫色みたいに光ったり、日焼け止めって個性によって、勝手に頼んでないことするのがイヤ! そんなわけで、わりといつでも心の片隅でUV効果のある快適なアイテムを探しています。
化粧品の世界では2月ごろから新作の日焼け止めがドンドコ発売されておりましたが、日差しもだんだんと強くなり、ようやく必要性が高まってまいりましたね。というわけで! 2025年版の「美容オンチでも使い心地がいいと感じたUV効果のある新作」を勝手に試して、独断と偏見で報告します。
【FAS】ブランド初のUVアイテム「FAS ザ ブラック デイ クリーム」はスルスル塗れる! ■SPF50+ / PA++++
突然ですが、私はスキンケアブランドの『FAS』がとっても好きです。京都・京丹後でていねいに作られた黒米の発酵液を使った日本のブランドで、化粧水の「ザ ブラック エッセンス」や京都産のはちみつを使ってるクレンジングの「ザ クリア クレンジングジェル」などは、各誌のベストコスメアワードで賞を獲りまくっています。個人的には黒米発酵液に含まれる24種のビタミン類に加え、ビタミンAとビタミンCが入った『ザ ブラック エーシーオイルセラム』という、夜に使う美容液が最強だと思っています。
こちらがヘビーに愛用しております『ザ ブラック エーシーオイルセラム』¥12,100。これを塗って、さらにクリームを塗って寝ると翌日「ツヤがありますね」ってホメられることが多い気がします(あくまでも当社比)。
そんなFASから初のUV『FAS ザ ブラック デイ クリーム[医薬部外品]』が登場。FASには不動の人気を保つ、夜用スキンケアの『ザ ブラック クリーム』というものがあるのですが、こちらは「デイ」がついているので、名前からすると名品クリームの昼バージョンってことのよう。これが、使って納得。
FAS ザ ブラック デイ クリーム[医薬部外品]40g ¥6,600(FAS)※2025年2月19日発売
スルスルスル~って、完全にスキンケア感覚で塗れます。けれどSPFは50+で、PA++++。ホントにそんなに防ぐの!? と表記を疑いたくなるレベルの塗りやすさですが、日本の法律は厳しいですからね、ウソを記載できるわけがありませんから本当でしょう。すごいな、この心地いいSPF50+!
お色はほんのりほのかなベージュ。
化粧水などのあとにちゃっちゃーと顔に伸ばします。変な色とかついておらず、玉虫色に光ったりもせず、塗布後も存在感を主張しません。潤うだけ。
独断と偏見で評価!■しっとり度 ★★★★☆
そしてしっとり。拍子抜けするくらいのつけ心地の『FAS ザ ブラック デイ クリーム』は、スキンケアUVを探している大人にまず、推します。大人気の化粧水は京都の黒米発酵液が入っていますが、こっちのクリームは黒豆発酵液に加え、京都の丹波黒大豆を使用した「黒豆ペプチド」を使っているそう。コメと、マメです。
なんにしてもFASの製品に共通する使用感は、その場しのぎではない潤い感です。日焼け止めでも潤い感じるなんて、令和ってスゴイねえ……。日焼け止めを「肌がキシキシしてイヤだなあ」と思ってた20代のころの私に、「歳とったらすごくいいものに出合えるよ」と教えてあげたいです。歳をとるのも悪くないですね。2025年2月19日に発売となりました!
【Curél】敏感肌も鈍感肌も使っていい。「ファンデ負担防止ベース」は笑っちゃうほどかゆくない ■SPF41 / PA+++
お次のオススメは乾燥性敏感肌を考えたキュレル様の新作です。なにせ鈍感肌と呼びたいほど「肌が丈夫だ」という自負があるので、キュレルの商品に手を出すことになぜか私、逆に負い目があるのです。謎の遠慮です、「私みたいなもんが、敏感肌の方のためのキュレル様のお世話になって、お邪魔ではないだろうか」という。しかし商品名に「ファンデ負担防止ベース」と書かれたら、もう試さずにはいられませんでした。
キュレル 潤浸保湿 ファンデ負担防止ベース 30g ¥2,750※編集部調べ(花王) ※2025年2月8日発売
結論から書きますけど、本当にかゆくならなくて笑っちゃいました。この商品は「素肌とファンデーションを隔てて、ファンデーションが直接肌に触れないようにする」という処方だそうです。
お色はほんのりピンク。
独断と偏見で評価!■かゆくならない度 ★★★★★
なんでもその独自開発「スキンプロテクト膜」というもののおかげで、日焼け止めと、その上に塗ったファンデーションが「混ざらない」んだそう。なるほどー、これまではファンデーションなどの成分がお肌に触れたり、日焼け止めと混ざっちゃうとかゆく感じていたってことなんでしょうね。擬人化するとこんなイメージです。
人がキュレルの日焼け止め、ボールがファンデーションだと思ってください。絶対点を入れさせないぞ、というゴールキーパーのような存在。これが、キュレル様の心意気です(※勝手な発言)。
商品のパッケージに「ファンデ負担防止ベース」って書いてあるとおりの使い心地。キュレルって、こうやっていちいち看板に偽りがないのがおもしろいんですよねえ。ご存じです? 化粧水ひとつをとっても「ややしっとり」「しっとり」「とてもしっとり」と3種類あって、まあ、どれも潤うんだろうってことは分かるんですが「やや」とか「とても」とか、作った人の心の声がダダ漏れしてるようなネーミング。なんか、嫌いじゃないです。
「ややしっとり」の前にローマ数字の「I」があり、「とてもしっとり」は「Ⅲ」なので、「Ⅱ」の「しっとり」よりはしっとり具合が控えめなのかな、ということが伝わってきます。私は先ほどから何回「しっとり」と言っているのでしょうか。
余談ですけど、キュレルって花王のブランドなんですよね。花王って、日本国民誰でも一度はお世話になってるんじゃないかっていう『ビオレ』をはじめ、日焼け止め製品がたーくさん。個人的に「私より賢いんじゃないか」と思っている『SOFINA iP』というブランドのアレコレなど、研究者の方の努力の結果いろんな商品が生まれてるんだろうなーって思うんですけど、キュレルの「ファンデ負担防止ベース」以外にも「そういうところに目をつけてるんだー」って驚いちゃう商品があるんですよ。
日焼け止め関係ないけど、個人的に「超賢い」と思って使い続けているSOFINA iP様の炭酸泡の洗顔料。ムーって、モッタリしたムースが出てくるヤツです。なんかよく分かんないんだけどくすみが取れる気がします。
個人的に2025年のニュースじゃないかな、と思っているのがアリィーのヘアスタイリングバームUV。スタイリングしながら髪や頭皮の日焼けを防止しようって話なんですが、私これ、爆裂売れちゃうんじゃないかと思っているんです。たくさん使ってピチッとスタイリングしたらUV効果は最強かと思われます。頭皮って結構日焼けしますよねえ。イマイチ「これだ!」っていう頭用の日焼け止めに出合えていないんですが、今年は分け目とかにもこれを仕込んでみようと思っています。こっちもめちゃオススメなので、ご興味があればぜひトライしてみてください。
アリィー クロノビューティ UV ヘアカラーラスティング&スタイリング バーム 35g ¥2,750※編集部調べ。SPF50+、PA++++、UV耐水性★★でスーパーウォータープルーフです。日焼け止めのみならずヘアカラーの色落ちも防止するんだそうです。やる気がみなぎり過ぎてる。こちらも2月8日に発売になりました。
【THREE】出た、ノンケミカル処方。「バランシング プロテクティブ UV クリーム」は香りも♡ ■SPF40 / PA+++
世の中のあらゆるものがTHREE様の香りになればいいのに、って思いません? あの、精油の香り。THREEってアイシャドウとかネイルとかカラーアイテムも優秀ですけど、合成香料不使用の、精油のみで香りが作られてるオードトワレの「エッセンシャルセンツ」ほか、香りのアイテムが本当に素敵ですよねえ。スーハー嗅いじゃう。あの香りのUVクリームが2025年、新しくなるんですよ。
THREE バランシング プロテクティブ UV クリーム 30g ¥4,620(THREE)。SPF40、PA+++、UV耐水性★★ ※2025年4月2日発売
自然由来指数は82%。THREEオリジナルのバンブーUVヴェールという、竹由来のファイバーを配合し、紫外線吸収剤フリーのノンケミカル処方だそうです。人にもよると思うんですけど、私ね、その紫外線吸収剤っていうのがお肌がかゆく感じる原因なんじゃないかって個人的にはニラんでるんですけど、THREE様のには入っていませーん! というわけで試してみましょう!
真っ白クリームですが、塗ると存在感は消えます。香りも塗っている最中は「最高……!」って思うんですが、しばらくすると消えます。ちゃんとスッと消えていく感じがなんとも、自然で、ああ、好き……(ベタ惚れ中)♡
独断と偏見で評価!■香りに癒やされる度 ★★★★★
レモングラスの香りも、真っ白なクリームも、塗ってしばらくするとスッと存在感を消します。なのでしっとり感もしつこくありません。「日焼け止めを! 塗りました!」と肌の上で居座らない感じがなんとも、THREE様クオリティ。もちろん一日かゆくはなりませんでした。ノンケミカル処方でどのくらいの時間、日焼け止め効果が持続するのかは今後も使い続けてジャッジしていきたいと思います。個人的にはマメに重ね塗りしたほうがいいのかなと思っていますが、むしろ「塗り直したい」んですね、いい香りなもんだから。いいの! 大好きなTHREE様の香りを顔に塗れるってだけで、こっちは幸せなんですよ!
夜、眠る前は化粧水やエッセンシャルセンツ(香水のようなもの)で、朝は日焼け止めで! THREEのいい香りのアイテムを使い続けていたらいつか、落ち着いた人になれるかもしれない、そんなアホな野望も込めて私はこの日焼け止め、使用継続してみようと思っております。
個人的に愛用し続けているTHREE様のエッセンシャルセンツ。“精油のみ”で香りが作られたプラントベースのオードトワレで、他人様を意識したエチケットのための香水というよりは「自分でスーハ―したいから」つけるものだと思っています。
【ByUR】美肌な人をより美肌に。「セラムフィット シャイニング トーンアップクリーム V1」は欠かせない ■SPF50+ / PA++++
お次は発売されたのは2024年10月なのですが、やっぱりいいわあ、とオススメせずにはいられない逸品なんです。バイユア様の「セラムフィット シャイニング トーンアップクリーム V1」の01ピンクベージュです。
バイユア セラムフィット シャイニング トーンアップクリーム V1 40g ¥2,860(バイユア)。SPF50+、PA++++。2024年10月24日に発売になっております。
私、まだバイユアが現在ほど市民権を得ていないころからこちらの前身といっていいでしょう、「セラムフィット シャイニングトーンアップクリーム」(現在は製造終了)をしつこく愛用してきました。前身はSPF28、PA++で、日焼け止めというよりは、化粧下地として愛用しておりました。これが……なんとも言えないパウダリーでフローラルないい香りがしましてね、肌がワントーン白くなります。そして微細なラメというかパールが入っていて、イヤな光り方はしないんですが、これを使った日はよく「お肌ツヤツヤですね」と他人様からおほめの言葉をいただくことも多く、私にとってはラッキーアイテムのような存在。ネットで複数買いしておいたので、まだ残ってるんです。それが2024年の10月にSPFは50+、PA++++といかつくパワーアップ!
クリームのお色はピンク!
使用してみると前身のクリームとは使い心地が異なるような気がします。やっぱりSPFなどが上がった分、成分もぐっとパワーアップしているんでしょうね。せっかく手元にあるので比較してみましょう。
左が旧品、右が現行品の「セラムフィット シャイニング トーンアップクリーム V1」。
ちょこっと出してみたのがこちら。現行品のほうがピンク味が強いんですね!
テクスチャーが分かるよう、ゆるめに伸ばしたところです。実際にお顔に使う際はもっと伸ばしまくりましょうね。旧品のほうが白っぽさが残りやすく、現行品の方がよりナチュラルに仕上がる!
独断と偏見で評価!■ツヤッツヤ度★★★★☆
旧品のほうが伸びやすさがありましたが、現行品のほうが伸ばしたあとの白浮き感は薄いかも!? どちらも微細なパール感があり、いわゆる「ツヤ肌」づくりには役に立つなあという印象です。私の大好きなパウダリーでフローラルな香りは現行品のほうは薄くなっていて、あまり香りません。私は好きな香りでしたけど、もしかしたら香りが強いって気にしていた方にとっては嬉しいリニューアルポイントなのかも。
しかし! 長く愛用している身としてひとつご注意を。この製品、使用前にしっかりと保湿をしておかないと重ねるファンデがモロモロしたり、毛穴に白く溜まったりすることがあります。化粧水のあとに美容液や乳液的なものを塗ってからのほうがいいかも。要するにですね、しっかりと保湿されたキメ細やかなお肌の方には「めちゃくちゃイイ!」と感じられると思うのですが、保湿が足りなかったりどちらかというとキメが粗い方は、お肌のアラが逆に目立っちゃうかも!? ある意味、試されてる。お肌のコンディションを映す鏡にもなる製品ですが、むしろ毎日使い続けられるようにスキンケア、頑張っちゃいたい!
こういうものでスキンケア頑張っていれば、心地よく日焼け止めも使えます♡ バイユアのシートマスクはどれもこれもホントにオススメ。
【FATUITE】正直、愛してる。「ブライテスト マルチ プロテクションデイエマルジョンa」の勝気さが好き ■SPF44 / PA+++
すごく年上の方にでない限り、オススメのスキンケアを問われた際、必ずといっていいほど挙げるものにファチュイテの「ブライテスト ファーストエッセンスa」があります。いわゆる、スプレータイプのブースターです。美容オンチだった私はこの製品でブースター(導入美容液)というものの存在を理解し、意義を体感しました。私が使い始めたのは46歳のころで、当時、編集部の隣の席には23歳の編集アシスタントが座っており、ふたりして「いいよねファチュイテ!」と意気投合したのもいい思い出。年齢がダブルスコアでも意気投合できる必殺しっとりアイテムなのです。
これが「底見えコスメ」ってやつですよ。これで何本使い切ったか、もう分からない「ブライテスト ファーストエッセンス」は税込みで¥8,910。お風呂上がりや朝の洗顔後すぐにシュッシュと顔にふりかけるだけで乾き知らず。正直、最強です。このあとに塗る化粧水もすんごい潤います。
そんなベタ惚れファチュイテには細っこいチューブの日焼け止め乳液とクリームがあるのですが、2025年2月にリニューアルしました。正直もともといいからなにをリニューアルすることがあったのかね、と思うのですが、グレーのチューブの「デイエマルジョン(乳液のほう)」はSPFが37から44にアップしているようです。
ファチュイテ ブライテスト マルチプロテクションデイエマルジョンa 50mL ¥8,470(ファチュイテ)。SPF44 / PA+++ ※2025年2月7日発売
細いチューブから糸みたいにエマルジョンが出てくるんです。朝、5~6プッシュ=10円玉くらいの量を顔に塗るといいそうです。私は首までいきたい&顔が大きいのでちょっと多めです。
使用感は旧品と変わらず! ファチュイテの日焼け止めにはベージュのチューブの「デイクリーム」というもう少しこっくりタイプの商品もあります。量や価格や処方は変わらず、使用感がさっぱりかこっくりかで選べばよしです。「デイクリーム」のほうはSPFが33なので、ご紹介している「エマルジョン」よりちょっと低いわけですが、そんなに屋外作業が多くなく、しっとりしたいぞって日には十分。
ちなみに、左が旧品、右が新しくなったデイエマルジョンa。外見の違いは上の方にゴールドのラインがツーっと入っております。
独断と偏見で評価!■毎日使える度 ★★★★☆
なんでしょう、ファチュイテの製品って人にすすめるときにあまりトリセツを必要としないといいますか、難しくないし、面倒くさくないところがいいと思います。リニューアルしたコチラは紫外線吸収剤の成分をシルクでコーティングした第三の日焼け止め成分を100%使用。これが「低刺激UVカット処方」だそうで、日焼け止めでかゆくなる問題もラクラクとクリア。化粧水などで保湿したあと、これだけ塗れば美容液、乳液、クリーム、日焼け止め、プロテクター、化粧下地を兼ねてくれるとのこと。
しかも紫外線や大気汚染、乾燥などの悪条件を活用してやりますよ、というちゃっかり&強気な姿勢。面白い処方はいくつもあるのですが、たとえば、太陽光を浴びることでビタミンC・Eなどの抗酸化カクテルが放出される特殊なカプセルを使用している=紫外線を浴びると、酸化から強力に肌を守ろうとしはじめるんだそうです。かかってこいよ、こっちこいよ! そんな声が細っこいチューブから聞こえてくるかのよう。勝気ね。キライじゃないわ。
その他の機能についてはオフィシャルでご確認くださいー!
実は1月ごろから、ご紹介した以上に、たーくさんの日焼け止めを試してきました。試した上で、ご紹介するのを控えた商品ももちろんあります。もう少し試してからご紹介したいと思っている商品もあります。総じて言えるのは、「日焼け止めは毎年、進化している」ということ。毎年知見を増やして、その年いちばん優れた日焼け止めを使いたい! そんなふうに、欲張りましょう。欲張って心地よく過ごしましょう!毎年この時期になるとインフルエンサーや美容家の方が最新UV情報を発信してくれていますからそういった情報も頼りにしつつ、美容意識の低い私の勝手なリサーチ結果もぜひ、お役立てください♡
otona MUSE Y