打球が曲がらなければ、飛距離は伸びますよね。しかし、まだ肌寒い朝や緊張している時は、体が思うように動かないせいもあってティーショットは右へ左へと大きく曲がってしまいがち…。そんなときに気をつけるポイントを女子プロに教えていただきました。
“重さ”と“長さ”を消してヘッドが走る感覚をつかむ
ドライバーは長くてヘッドが重たいので、振り遅れやすく、スライスやプッシュなど右方向へのミスが出やすいですよね。そんなミスの予感がするときは、ティーショットの前に「両手を離して握る」スプリットハンドでの素振りをしてください。
両手を離したグリップで振ると、右手と左手の運動量に差がつきます。ダウンスイング時は右手の運動量が大きくなるため、腕のローテーションがスムーズに行なえ、ドライバーを軽く感じることができるのです。
スプリットハンドでの素振りは、トップもフィニッシュもいつもよりコンパクトになるので、オーバースイングも修正できて一石二鳥。ラウンド前の練習では、スプリットハンドでボールを打つのもオススメです。
最初はうまくミートできなかったり、左へ飛んでしまうかもしれませんが、腕のローテーションを覚えることが目的なので大丈夫。腕をローテーションさせて振り、ヘッドが走る感覚をつかみましょう。
GOOD!
両手を離して握って振ると、腕がローテーションするのでフェースをボールに向けられる
これはNG
正しい腕のローテーションができないと、振り遅れてフェースが開いてしまい、ボールがつかまらない
ワキの締まり
GOOD!
正面から見たときに、両腕がクロスするようにローテーションするとワキが締まる。フェースが返えるのでスライスしない
これはNG
腕がローテーションしないとフォローで両腕が同じ高さになり左ワキがあく。フェースを閉じることができずスライスしてしまう
スプリットハンド5〜10回⇆通常のグリップ2〜3回
スプリットハンドから通常のグリップに戻して振って、体になじませる。ドライバーで正しく振るのが難しく感じる人は、アイアンからはじめよう
レッスン=藤本麻子
●ふじもと・あさこ/1990年生まれ、岡山県出身。164cm。2011年伊藤園レディスゴルフトーナメントでツアー初優勝。24年はステップアップツアーのサロンパスレディス優勝。25年シーズンはレギュラーツアー2勝目を目指す。三愛石油所属。
構成=小山俊正、岡田豪太 写真=田中宏幸