Text by 石井彰(編集部)
UEFAのアレクサンデル・チェフェリン会長は、2030年ワールドカップを64チーム制で行うというプランを批判したとのこと。
先日、FIFAの評議会でウルグアイサッカー協会のイグナシオ・アロンソ会長が「2030年のワールドカップを64チーム制で行う」というアイデアを提案していた。
1930年に第1回が行われた大会が100周年を迎えることから、それを記念するために大規模な新形式を検討すべきだというものだった。
2030年はすでにスペイン、ポルトガル、モロッコに加えてウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイでも試合が行われるという特別な大会になることが決定しているが、さらにチーム数までも拡大して行おうというプランであった。
ただ、UEFAにとってはそれは賛成できないものであるようだ。『Guardian』によれば、チェフェリン会長は総会で以下のように語ったという。
「提案されたこのプランは、皆さんよりも我々のほうが驚かされたものだ。ワールドカップ自体にとってもいい考えではないし、我々が行う予選にとってもいい考えではない。だから私はこれを支持しない。
どこから出てきたのかはわからないが、FIFAの理事会でこの提案が出されるまで何も知らなかったというのはとても奇妙なことだ」
また、今夏拡大されて行われるFIFAクラブワールドカップについても、チェフェリン会長は負担の増加について指摘していた。
「クラブワールドカップは開催される。ただそれだけのことだ。ヨーロッパのクラブはそれを望んでいたが、我々UEFAはそれを我々の大会に関係する競争だとは見ていない。
一部の選手については試合数が増加することになるわけだが、それは私の親愛なる友人であるジャンニ・インファンティーノ氏に任せるべきことかもしれないね」
今夏のクラブワールドカップは各大陸の大会で勝利した32チームが参加して行われる新しいコンペティションで、6月14日から7月13日にかけてアメリカで行われる。
とてつもない賞金額が参加クラブに支払われる一方、移籍マーケットのスタートをまたぐことから各リーグの選手登録期間に大きな影響を与えており、さらに選手の負担も大きく増加すると批判を受けている。