今人気を集める6人組男性アイドルグループ・SixTONES。彼らの民放初となる冠番組『Golden SixTONES』(日本テレビ系、以下で記載のないものは全て同局)が、4月6日からスタートします。記念すべき初回放送のゲストは明石家さんまさん。さらに、大先輩である木村拓哉さんも登場します。情報番組『DayDay.』とのコラボも発表され、番組の放送に向けて大きな盛り上がりを見せているのです。
この記事では『Golden SixTONES』の放送を記念して、SixTONESメンバーのバラエティー番組における魅力を徹底分析。元テレビ局スタッフの筆者が、番組の面白さやメンバーのバラエティースキルに迫っていきます。
『Golden SixTONES』はどんな番組?
まず、今回スタートする『Golden SixTONES』を簡単に紹介します。この番組は、2024年9月と2025年元日に放送された『Game of SixTONES』をベースとして、タイトルを変えてレギュラー化されたもの。『行列のできる相談所』を放送していた毎週日曜日の21時に編成されています。日本テレビとしては23年ぶりに同枠をリニューアルすることになり、大きな期待がかかっているといえるでしょう。
『Golden SixTONES』は、SixTONESと豪華ゲストが童心に帰って全力で楽しむ“超王道スタジオバラエティー”。3月15、16日に放送された特番でも、落下物を見極めて動体視力を競うゲームやゴルフボールなどを積み上げるゲームなど、まねしたくなるようなものばかりが登場しました。ゲストの好物に合う「タレ」をメンバーが作るコーナー「タレだけレストラン」は、SMAPの冠番組『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)内のコーナー「BISTRO SMAP」を思わせるもので、企画は盛りだくさんとなっています。テンションの高いメンバーが多いSixTONESにぴったりの番組となり、幅広い世代から支持を集めそうです。
注目したい田中樹&高地優吾のMC力
まず注目したいのが、メンバーの田中樹さんと高地優吾さん(※高は、はしごだか)のダブルMCです。
田中さんはグループのまとめ役であり、近年ではトーク力の高さで注目されています。ラジオ番組『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』(ニッポン放送)ではメインパーソナリティーを務め、毎週キレキレのトークを展開。臨機応変に番組を進行して、ラジオパーソナリティーとして高いスキルを見せています。また、2024年に放送された『あべこべ男子の待つ部屋で』でもMCを担当。大物ゲストをおもてなしするトークバラエティーでしたが、田中さんは見事に大役を務めました。
田中さんのMCとしての魅力は、なんといってもバランス感覚の良さです。自由なメンバーをうまくコントロールしつつ、ゲストとのトークも調整。MCとしての能力の高さを見せました。田中さんのMC力は『Golden SixTONES』でさらに周知されることでしょう。
高地さんもMCを務めることが多くなりそうで、期待が高まります。田中さんよりバラエティー番組への出演は少ないものの、特番では安定したMC力を披露。特にゲームの進行をするのがうまく、田中さんとのダブルMC体制は成功しそうな予感がします。アイドルグループの番組では、これまで明確に2人のメンバーが入れ替わりでMCをすることは少なかったので、SixTONESが新たな形を作ることでしょう。
意外にボケまくる京本大我&松村北斗
『Golden SixTONES』では、メンバーの意外な姿も見どころです。中でも、京本大我さんと松村北斗さんは印象が変わるかもしれません。普段は俳優活動が多くクールな印象の2人ですが、松村さんと京本さんは意外にもボケまくります。
グループのラジオを聞いている人ならご存じかもしれませんが、京本さんはかなり不思議なキャラクターです。父は俳優の京本政樹さん、母は元アイドルという芸能一家に生まれた京本さんは、とにかくマイペース。グループのラジオ番組でもメンバーを振り回し、笑いを生んでいます。この“マイペースなお坊ちゃまキャラ”を『Golden SixTONES』でうまく見せられれば、京本さんのバラエティーでの評価も上がることでしょう。
松村さんは京本さんとは少し違い、普段はしっかりしているのに、ときおり天然な発言をするかわいさを持っています。独自のワードセンスで、コメントは他の追随を許さない面白さです。
特番にて、ドラマで共演する俳優の田中圭さんが登場した際は、多くのエピソードで出演者を笑わせました。松村さんのワードセンスが特に光っていたのは、田中さんに姿勢を褒められたときのエピソード。褒められたのにそっけない態度をとったという松村さんですが、その理由として「姿勢良く座っているのをイジられるのが不得意」「武士ぶってると思われてそうで恥ずかしい」と不思議な言い訳をしていました。ゲーム中も独特なワードセンスとキャラクターで引っかき回し、唯一無二の存在感を放っています。
バラエティースキルの高いジェシー&体を張れる森本慎太郎
最も筆者が注目しているのが、ジェシーさんと森本慎太郎さんです。
ジェシーさんは、すでにさまざまなバラエティー番組で実力を発揮しています。人気女性タレントが集まるトークバラエティー『トークィーンズ』(フジテレビ系)では、ボケまくりの無双状態を見せました。一発ギャグやダジャレ、物まねなど、自身の武器でボケまくる姿はまるでお笑い芸人。ネタのクオリティーも高く、笑いに対して貪欲な姿勢を見せています。その上で、進行やツッコミにも対応できるので、まさにオールラウンダー。この器用さが『Golden SixTONES』で発揮されれば、中心人物として番組を盛り上げそうです。
森本さんは特番ではあまり目立った場面がなく、『Golden SixTONES』でどこまで活躍するのかは未知数です。しかし、森本さんといえば『ザ!鉄腕!DASH!!』への出演でおなじみ。「DASH島」「DASH村」「DASH海岸」とさまざまな企画に挑戦し、体を張ったロケにも参加しています。同番組で見せる何事にも一生懸命なキャラクターを生かし、体を張った企画に挑戦すれば、番組が盛り上がること間違いなし。森本さんの活躍で『Golden SixTONES』の面白さはより増すことでしょう。
SixTONESは新番組でSMAPや嵐を超えていけるか?
ここまで、SixTONESメンバーのバラエティースキルの高さを解説してきました。『Golden SixTONES』の特番を見て思うのが、非常にバランスがいいグループだということです。役割分担がしっかりできているので番組が見やすく、田中さんや高地さんという明確なMCがいることでまとまりも抜群。それぞれが特性を生かせる立ち回りをしているので、グループとして輝けるポテンシャルを持っています。
さらに、特番を見る限りでは、グルメ企画や小中高生がまねしたくなるようなゲームなど、制作陣はかなり工夫しているように思えます。先輩であるSMAPや嵐の番組のいいところを抽出して、令和版にバージョンアップさせた仕上がりです。先輩たちがバラエティー番組で築き上げたものを踏襲し、『Golden SixTONES』で生かしていけば、SMAPや嵐の番組を超える人気になる可能性も大といえるでしょう。
令和を代表するバラエティー番組になりそうな予感がする『Golden SixTONES』。TVerでは、期間限定で特番や過去に2回放送された『Game of SixTONES』を見ることができるので、ぜひ予習した上で記念すべき初回放送を見届けましょう。
この記事の筆者:ゆるま 小林
長年にわたってテレビ局でバラエティー番組、情報番組などを制作。その後、フリーランスの編集・ライターに転身。芸能情報に精通し、週刊誌、ネットニュースでテレビや芸能人に関するコラムなどを執筆。編集プロダクション「ゆるま」を立ち上げる。
文:ゆるま 小林