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いちごを毎日食べるとどんな効果がある?食べ過ぎのデメリットは?【いちごの栄養と効果】

  • 2025.4.2

苺(いちご)にはどんな栄養が詰まっていて、食べるとどんなメリットがあるのでしょうか。

小さくておいしいためつい何粒も食べてしまいがちですが、1日何粒までなのか、食べ過ぎるとどんなデメリットが考えられるのでしょうか。

医療法人社団 筑三会 筑波胃腸病院 理事長の鈴木隆二医師監修のもと、同病院所属の管理栄養士・西島 理衣さんが担当します。

いちごのカロリーと栄養素

いちごは低カロリーでダイエット向きの果物です。とくにビタミンCと葉酸が豊富です。

いちご生(100g/5粒ほど)

栄養素 含有量 エネルギー 31 kcal たんぱく質 0.9 g 脂質 0.1 g 炭水化物 8.5 g 食物繊維 1.4 g カリウム 170 mg カルシウム 17 mg マグネシウム 13 mg ビタミンC 62 mg 葉酸 90 μg

日本食品標準成分表2020年版(八訂)より

いちごを毎日食べることで期待できる健康効果とは

いちごを毎日食べることには、いくつかの健康効果が期待できます。

いちごは栄養価が高く、さまざまな健康をサポートする成分を豊富に含んでいます。具体的には以下のような効果があります。

1. 免疫力の向上

いちごには、ビタミンCが豊富に含まれており、免疫機能を強化するのに役立ちます。

ビタミンCは風邪の重症化予防や、細胞の修復に必要な栄養素で、抗酸化作用もあるため、身体の酸化ストレスを軽減することができます。

2. 抗酸化作用

いちごに含まれるポリフェノール(とくにアントシアニン)やビタミンCは、強い抗酸化作用を持ち、細胞の老化を防ぐ効果があります。

これにより、加齢に伴う疾患や皮膚の老化(シワやたるみ)を予防する助けになります。

3. 心血管の健康をサポート

いちごに含まれるポリフェノールやカリウムは、血圧を正常に保つ働きがあり、心臓病や脳卒中のリスクを減らすことが期待できます。

また、いちごに含まれる食物繊維も血糖値の急上昇を抑え、健康的な血管をサポートします。

4. 消化の促進

いちごは食物繊維を豊富に含み、特に腸内環境を整えるのに役立ちます。消化器官を健康に保ち、便通を改善する効果が期待できます。

また、食物繊維はコレステロールの低下にも貢献します。

5. ダイエット効果

いちごは低カロリーでありながら満腹感を得やすい食品です。

さらに、血糖値を安定させる作用があり、食後の血糖値の急上昇を防ぐことで、脂肪の蓄積を防ぎやすくなります。ダイエット中のおやつとしても理想的ですね。

6. 肌の健康向上

ビタミンCや抗酸化成分により、いちごは肌の修復や保護にも役立ちます。

シワやシミの予防に加えて、炎症を抑える作用もあるため、ニキビなどの肌トラブルの予防にも効果が期待できます。

7. 血糖値のコントロール

いちごに含まれる低GI値の炭水化物は、血糖値を急激に上げることがなく、糖尿病予防に役立ちます。とくに食後血糖値の急激な上昇を抑える働きがあります。

いちごを食べ過ぎると、どんなデメリットがある?

健康をサポートするいちごですが、もちろん何粒も食べ過ぎるとデメリットも懸念されます。

1. 消化不良やお腹の張り

いちごは食物繊維を豊富に含んでおり、過剰に食べると消化不良やガス、腹痛を引き起こすことがあります。とくに胃腸が弱い人や食物繊維でお腹が張りやすい人は、10粒以上の過剰摂取は避けたほうが良いでしょう。

2. 糖分の摂取量が増える

いちごには果糖が含まれているため、食べ過ぎると糖分を過剰に摂取することになります。

糖質制限中や血糖値が気になる人は、いちごを適量にとどめる方がいいでしょう。過剰摂取が血糖値の急上昇を引き起こす可能性もあります。

3. アレルギー反応

いちごは一部の人にアレルギー反応を引き起こすことがあります。口の周りのかゆみや腫れ、皮膚の発疹などが現れることも。

アレルギー体質の人は過剰に食べることを避け、アレルギー症状が出た場合はすぐに食べるのをやめましょう。

4. 腎臓への負担

いちごはカリウムを含んでいるため、過剰摂取が続くと、腎臓に負担をかける可能性があります。腎臓に問題がある人やカリウムの摂取を制限している人は注意が必要です。

5. 口内の酸による影響

いちごは酸味が強いため、頻繁にたくさん食べることで歯のエナメル質が薄くなる可能性も否定できません。食後に歯磨きをするとリスクを減らすことができます。

6. 体重増加のリスク

いちご自体は低カロリーですが、食べ過ぎるとカロリーオーバーになります。

シロップや砂糖を加えたいちご製品(ジャムやデザートなど)を摂取しすぎると、糖分やカロリーが急激に増えるので注意が必要です。

7. 過剰なビタミンC摂取

いちごはビタミンCが豊富ですが、ビタミンCの過剰摂取が続くと、胃腸の不調や下痢を引き起こすことも。

ビタミンCは水溶性で体外に排出されますが、過剰に摂取すると負担がかかることがあります。

いちごは1日何個まで?

では、いちごは何粒ほどが無難なのでしょうか。

おおよそ5〜10粒(約100〜200g)が1日の目安です。5粒で、ビタミンCの1日分をほぼカバーできます。

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いちごの栄養を台無しにする「NGな食べ方」

せっかくですから、いちごの栄養を余さずいただきたいもの。ですが、食べ方によってはその栄養を台無しにしてしまうことがあります。

いちごの健康効果を最大限に引き出すために、避けるべき「NGな食べ方」を紹介します。

1. 砂糖や練乳をかけて食べる

デメリット
・いちご本来の低カロリーでヘルシーな特性が損なわれる
・砂糖や練乳を加えると、血糖値が急上昇しやすくなる
・余分な糖分は脂肪として蓄積され、体重増加や糖尿病リスクを高める

改善策→ どうしても甘さが欲しいようなら、ヨーグルトやハチミツを少しだけプラスする

2. 空腹時にいちごだけを大量に食べる

デメリット
・いちごは酸味が強く、空腹時に食べると胃の粘膜を刺激して胃痛や胸やけを引き起こす可能性がある
・血糖値が急激に上昇し、インスリンの過剰分泌を招く可能性

改善策→ 食後のデザートや、ナッツやヨーグルトなどのたんぱく質や脂質と一緒に食べる

3. ヘタを取った状態で洗う

デメリット
・ヘタを取った状態で水洗いすると、ビタミンCが流出しやすくなる
・いちごは水に触れると傷みやすくなり、風味が落ちる

改善策→ ヘタをつけたまま軽く水洗いし、食べる直前にヘタを取る

4. カットしてから保存する

デメリット
・いちごは切ると細胞が壊れて、ビタミンCやポリフェノールが酸化しやすくなる
・切った状態で保存すると、風味や栄養価が低下しやすい

改善策→ 食べる直前にカットする

5. 加熱して食べる

デメリット
・いちごに含まれるビタミンCは熱に弱いため、加熱すると大部分が失われる
・アントシアニンや葉酸も熱に弱いため、加熱で栄養価が大幅に減少する

改善策→ いちごは基本的に生で食べるのがベスト

6. 長期間保存してから食べる

デメリット
・いちごは時間が経つとビタミンCやポリフェノールが減少し、栄養価が下がる
・鮮度が落ちると、食感や風味も悪くなる

改善策→ できるだけ購入後2~3日以内に食べる

監修者プロフィール

西島 理衣(管理栄養士)

千葉柏駅前胃と大腸肛門の内視鏡日帰り手術クリニック健診プラザ所属の管理栄養士。子どもから大人までの食育と栄養指導に携わり、「薬だけに頼らない健康づくり」をサポート。日常生活で実践しやすい食事アドバイスを得意としています。食事から始める健康づくりを、千葉柏駅前健診プラザでお手伝いします。

<Edit:編集部>

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