毎日がんばる皆さんの元気に役立つテーマをお届けする『レタスクラブ』37周年企画。今回のテーマは「目」。酷使している認識もなく、何のケアもしていないという人も多いのではないでしょうか。疲れ目を放置すると、さまざまな症状につながるので要注意。まずは、あなたの「疲れ目」度をチェックしましょう!
教えてくれたのは▶森岡清史先生
医学博士、吉祥寺森岡眼科院長。1998年より全国でも数少ない眼精疲労治療室を併設し、眼精疲労の専門治療に当たっている。各種メディアにも登場。『眼精疲労はまかせなさい!』(現代書林)、『1日3回ツボを押すだけで目はすぐによくなる!』(KADOKAWA)など著書多数。
あなたの「疲れ目」度をCHECK!
□ 目が充血している。
□ 朝起きると目がかすむ。
□ 照明が暗めの店では、値札やメニューが見づらい。
□ スマホの字が読みづらくなった(いつものコンタクトレンズ、眼鏡使用時でも)。
□ 朝起きると目やにがたくさん出ている。
□ 理由もなく、目がしばしばする。
□ まぶしく感じることが多い。
□ 上まぶたが下がり、眠そうな顔になることが多い。
□ こめかみを押さえるとかなり痛い。
□ 頭皮に凝りを感じる。
□ 頭痛や肩凝りがひどい。
□ 遠くを見てから急に近くを見ると、焦点が合わずぼやける。
□ スマホを見る時間が、結構長め。
□ パソコンで長時間作業することが多い。
3個以上該当する人は、疲れ目注意信号です。ケアせずこのままにしておくとたいへんなことに!
■疲れ目は放っておくと自力で治せなくなる!
疲れ目は一~二晩充分に寝れば回復しますが、何日も睡眠不足のままケアせずにいると「眼精疲労」に移行します。そうなると自力では簡単に改善できず、慢性化してさまざまな体の不調につながる危険性が!
■眼精疲労、老眼はピント調節機能の衰えが原因
水晶体が厚くなったり薄くなったりすることで人はピントを合わせてものを見ることができるのですが、この水晶体の厚みを調節しているのが毛様体筋。疲れや加齢で毛様体筋がこわばって機能が低下すると、焦点が合わなくなり、視力が低下して眼精疲労や老眼になります。
その不調、目が原因かも!?
頭痛、不眠、胃痛など、原因不明の体調不良がなかなか治らない…そんなこと、ありませんか? もしかしたら、疲れ目のせいかもしれません。何も手を打たずにいると、思わぬ不調を引き起こすので要注意!
■眼精疲労はこんなに多くの症状を引き起こす
眼精疲労の症状にはかすみ目や目の充血、眼瞼下垂、ドライアイなどがありますが、目の周辺だけではありません。目を酷使すると毛様体筋が緊張し続け、自律神経が乱れるため、肩凝りや頭痛、吐き気、胃痛、不眠、イライラ、倦怠感、集中力の低下など、全身症状を伴う場合も!
■眼精疲労から起こる目の周辺のトラブル
眼瞼下垂
筋力の低下で上まぶたが重くなり定位置より下がる眼瞼下垂は、眼精疲労によって目の筋肉がうまく機能しなくなることで起きる場合があります。特に長時間のパソコン、スマホの使用には注意!
ドライアイ
目の表面を覆う涙の量が不足して角膜が乾くドライアイも、眼精疲労が原因でなる場合があります。まばたきを忘れて、長時間パソコンやスマホに集中すると、リスクが高まります。
以下のどれか1つでも当てはまると、ドライアイの可能性があります。
□ 充血しやすい。
□ 目に異物感がある。
□ まぶたがあけにくい、または引っかかる感覚がある。
□ 目が乾きやすい。
スマホ老眼
スマホを長時間使用することで、焦点を合わせる力が弱まる状態のこと。年齢に関係なく生じるもので、通常の老眼と違い、近くだけでなく遠くの焦点を合わせることも難しくなります。
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疲れ目度チェックリストに、がっつり当てはまっていました。仕方がないことと何のケアもせずに過ごしてきましたが、目以外に不調をおこす前に、今からでもセルフケアを始めようと思いました!
イラスト/別府麻衣 取材・文/長田由香