ジムでのトレーニングやランニングを始める前に、何を食べるか迷う人も多いはず。科学的根拠に基づいて、栄養や身体、精神などのあらゆる側面からの“健康”をサポートする専門家・ホリスティックコーチのAYUMIさんによると「食べすぎると体が重くなりトレーニングのパフォーマンスが半減しますし、反対に何も食べずに行うと体の燃料が足りずに力を出せずに終わってしまいます」という。では、一体何を食べれば正解なの?今回は、トレーニング前に食べると効果的な食事と注意すべきことをご紹介。これを知っておけば、明日からのトレーニングのモチベーションも変わるはず!(下記「」内AYUMIさん)
空腹でトレーニングすると効果が半減する
まず、運動する前は何かしら食べたほうがいいのだろうか? AYUMIさんによるとその答えは「YES」。その理由は?
「車がガソリンを燃料として動くように、体も食事から燃料を摂取することで、効果的に動かすことができます。運動前にエネルギー補給をしておかないと、途中で燃料が切れる可能性が高くなり、運動を最後まで集中して行うためのエネルギーが足りず、カロリーを燃焼する力が出せきれない可能性も。また空腹時に運動すると、オーバートレーニング(過剰な運動量を行うこと)、めまい、疲労、集中力の欠如からの怪我などリスクが増えます」
トレーニング前に何を食べるべき?
トレーニング前の食事の重要性は分かった。では、何を食べたらいいの?
「 一般的に、運動前の食事では消化の良い炭水化物とタンパク質をバランスよく摂取することが大切です。運動の何時間前に食べるかも重要なポイントであり、最適な食べ物は人によって異なります。
そこで今回は、トレーニングの効果を最大限に引き出すためにおすすめの食材をご紹介します」
【おすすめ食材①】果物とヨーグルトスムージー
「タンパク質が豊富なギリシャヨーグルトと季節の果物を使ったスムージーは、タンパク質とエネルギーを高める炭水化物、水分補給にもなるので、ランニングやジムでのトレーニング前にオススメです。水分が足りないと体力と持久力が低下にも繋がるので、トレーニング前にしっかり摂ることを心がけましょう。
またスムージーは消化しやすいので、運動中の体の重たさやだるさを感じることなく、どんな運動にも支障をきたしません。しかし、市販のスムージーを購入する場合、添加された糖が多く含まれていることがあるので気をつけて」
【おすすめ食材②】バナナ1本
「バナナには自然な炭水化物とカリウムが豊富に含まれていて、運動中の水分補給と神経信号伝達をサポートし、筋肉の収縮や神経の伝達をスムーズにします。
バナナはトレーニングの直前、5~10分前に食べても消化しやすい炭水化物のため、トレーニングで体に悪影響にはなりません。何も食べずにトレーニングをしているなら、まずはバナナを食べることから始めるといいでしょう。食べるときはしっかり噛んで消化しやすいように気をつけてください」
【おすすめ食材③】玄米おにぎり
「玄米には、食物繊維と必要な栄養素が豊富に含まれています。玄米のような複合炭水化物に含まれている、食物繊維は消化を遅らせてグリコーゲンの放出が安定させるので、血糖値の急上昇、急降下を引き起こさないので、持久力が必要なトレーニング前に最適です。玄米を食べると下痢になったり、うまく消化できない人は白米のおにぎりでも構いません。90gの量を目安にいただいてください。具材は疲労回復をサポートする梅干しがオススメ!」
【おすすめ食材④】卵
「卵は良質のタンパク質が豊富な点で、トレーニングのパフォーマンスを向上させるだけでなく、筋肉の成長、回復、体組成を高めることが期待できます。調理も簡単で、ゆで卵、目玉焼き、オムレツ、スクランブルエッグと様々な調理で楽しむことができます。トレーニングの1~2時間前なら他の野菜や肉類と合わせてオムレツやスクランブルエッグを食べても構いませんが、トレーニング直前なら、ゆで卵1~2個がおすすめです」
【おすすめ食材⑤】味噌汁
「トレーニングをすると汗をかいてカリウムなどの電解質が失われますが、味噌汁の塩分とミネラルをトレーニング前に補給することで脱水、パフォーマンスの低下を防ぐことができます。また植物性たんぱく質やアミノ酸が含まれているため、筋肉のエネルギー補給や回復にも役立ち、消化が良いため胃に負担をかけることなくトレーニングすることができます。トレーニング前に味噌汁を飲む場合は、運動の1時間前を目安に飲み、トレーニング直前は避けましょう。具材も重すぎないものよりも、ワカメや豆腐、ネギ、しじみ、海苔などがオススメです」
【おすすめ食材⑥】オートミール
「オートミールは、タンパク質と炭水化物の両方を摂取できるため、トレーニング前に食べることで、運動中も安定したエネルギーが持続的に供給されます。この持続的なエネルギーにより、トレーニングパフォーマンスの低下を防ぎ、最後までしっかりとやり遂げるスタミナを維持することができます。
特に、高強度のインターバルトレーニングなど、ハードな運動を行う前に摂取することで、より長く集中して取り組むことができ、トレーニング効果を最大限に高める可能性があります。
また、オートミール単体よりも、バナナやラズベリー、いちごなどの果物を加えて一緒に食べることで、食物繊維や水分の補給にもなります。オートミールを食べるタイミングは、運動の1〜2時間前が理想的です」
【おすすめ食材⑦】はちみつきな粉もち
「もちはトレーニング中のエネルギー源になり、消化しやすい炭水化物が中心のトレーニング前に良い食材。食物繊維とタンパク質である無糖のきな粉と、天然の糖を摂取できるはちみつでいただきましょう。切り餅をレンジで温め、きな粉と蜂蜜をかけたら出来上がりです。もちを選ぶ時も複合炭水化物である玄米餅を選んで試してください。このメニューはトレーニング直前ではなく、1時間前を目安に食べましょう」
食べるタイミングが重要
「トレーニング中は消化に回す血液よりも筋肉へ血液が多く行き渡っており、食べ物を完全に消化することが難しくなっています。そのため、食べるタイミングが重要になります」
上記でも記したように、運動前に食べるべき7つの食べ物は、それぞれ適した食べるタイミングがある。改めてチェックして取り入れてみよう!
【食べるタイミング】
トレーニング1〜2時間前:おにぎりや餅、オートミール、味噌汁などは時間に余裕を持って食べましょう。
・トレーニング直前:ギリシャヨーグルトやスムージー、果物、卵など消化しやすい、軽食を選択してください。
「効果的な食事を摂り入れて、直前の食事ではお腹いっぱいまでならないように心がけることで、トレーニングで最高のパフォーマンスを発揮することができます。今日から自分に合った運動前に食材を選んで、効果の高いトレーニングを行って体を変えていきましょう!」