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35歳3児の母、筋トレで摂食障害を克服。「ママはなぜご飯を食べないの?」娘の一言がきっかけに

  • 2025.4.3

若いころは「とにかく痩せなければ」と考えていた

私は若い頃から、運動や食べ物と健全な付き合いをしてこなかった。高校時代はマスメディアが“理想的”と言う体型を目指す中で、ボディイメージと摂食障害に苦しんだ。食べなさすぎの状態で体を酷使し、少なくとも10kmは走る毎日。社会が美しいとみなすものに、洗脳されていたと言えるだろう。

その状態を変えるきっかけになったのは、24歳で1人目の子ども(息子)を妊娠したこと。元気な赤ちゃんを産むためには、しっかり食べなければならない。そのため妊娠中は体重が増えたけれど、それは新しい命のためだと分かっていたので、摂食障害のトリガーとなる思考は見事に遮断できていた。27歳と30歳で2人の娘を妊娠したときも、そのマインドセットを維持できた。

とはいえ、妊娠と妊娠の合間や子どもたちが成長している間は、摂食障害の症状が見え隠れして、“産後のダイエット”にとらわれたり、自分の体型が自分の価値を下げているように感じたり。心の底ではメンタルヘルスのバランスが崩れていると分かっていたのに、私は何もしなかった。しかし、私が夕飯を食べていないことに気付いた娘に理由を尋ねられたとき、このままではいけない、子どもたちの良い手本になろうと思った

筋トレを始めて食べものとの関係も変化

2021年11月、私は31歳にして、ランニング以外のトレーニングの勉強を開始。ウエイトトレーニングを通して強くなるには、燃料補給が欠かせないことも理解した。ウエイトトレーニングを始めれば自然と食べる気になって、摂食障害を克服できるかもしれない。筋肉がついて体重が増えるのは怖かったけれど、ランニングからウエイトトレーニングに切り替えれば、強くなれるような気がした。

当時の私にはウエイトどころか基礎的な筋トレの知識すらなく、どんなエクササイズをするべきなのかも、筋肉が成長する仕組みも分からなかった。しかし私は、たとえ辛くて恐ろしい道のりでも、食べ物と健全な関係を築くために強くなろうと心に決めた。

早速、私はダンベルを購入し、自宅のガレージをホームジムに。そこからは、YouTubeとインスタグラムで筋トレや解剖学の動画を観たり、全米スポーツ医学アカデミー(NASM)のパーソナルトレーニング教本を読み込んだり(資格を取るためではなく自分の知識を付けるため)。最初の1年間は試行錯誤の連続で、筋トレの仕組みや、自分の体に最も有効なエクササイズを理解するのに必死だった。けれども、次第に体が強くなり、トレーニングが楽しいと思えるようになってきた。

それと同時に、私と食べ物の関係も大きく改善。「トレーニングをしたら食べていい」という考え方から、「トレーニングをするために食べる」という考え方に変わった。さらに私は体重計を捨て、タスク(例:栄養価の高い朝食を1週間続ける)を1つずつコンプリートするよう心掛けた。また、日中に食べる量を増やすことで、トレーニングで体が変わっても十分な燃料補給ができるように。そして、筋肉の成長を促すためにはタンパク質が重要と知ってからは、体重0.5kgあたり1gのタンパク質を摂取するようにした。これは、いまでも私の目標の1つ。

食べる量を増やしたら、活力と気分が向上することにも気付いた。体が強くなるだけでなく、気分まで良くなるなんて最高じゃない。自分のマインドセットを変えて、痩せることより強くなることを優先すると、本当に清々しい気分になれる。私にとって、強くなるより気持ちの良いことはない。

トレーニングは自分のプランに従って週に5回。

月曜日は、ショルダープレス、ラテラルレイズ、リアデルトロウ、クランチのバリエーションで肩と腹筋を鍛える。火曜日は下半身で、定番のエクササイズはデッドリフト、バーベルスクワット、ブルガリアン・スプリットスクワット、ゴブレットスクワット。水曜日は、カール系のエクササイズ、ラットプルダウン、バーベルロウで背中と上腕二頭筋を狙い撃ち。

木曜日は胸と上腕三頭筋。メニューはベンチプレス、チェストフライ、トライセップ・プッシュダウン、トライセップ・スカルクラッシャーなど。最後に金曜日は、ヒップスラスト、ルーマニアンデッドリフト、スプリットランジ、ダンベル・ハムストリングカールで再び下半身を鍛える。通常は各エクササイズを6~12回x3セット。

数あるマイルストーンの中でも、デッドリフトで136kgを挙げられるようになったことは最大の成果であって、かなり誇りに思っている。現在は、さらに上を目指して邁進中。

月・水・木曜日は、ウエイトトレーニングのあとに1.5kmのランニングか10~15分のスプリントをする。アクティブな生活は家族ぐるみで、子どもたちが学校から帰ってきたら、ほぼ毎日、ウォーキングやサイクリングをしたり、キックボードに乗ったりして30分ほど体を動かす。土曜日と日曜日はアクティブレストに充てており、サイクリングや水泳をすることもあれば、家族とビーチに行くこともある。

私が強くなるために不可欠だった3つの要素

1.健康状態は体重計の数字で決まるという思い込みを捨てた。

私は何年もの間、体重計の数字でトレーニングの成果を測っていた。、成功を示す要素は他にもたくさんある。数ヶ月で持ち上げられる重量が増えたり、筋肉がハッキリ見えるようになったり。トレーニング後のエネルギッシュな感覚もその1つ。

2.重量よりもフォームを重視した。

ウエイトトレーニングをしている人の動画で勉強を始めたときは、私もすぐに、できるだけ重いウエイトを使わなければならないと思っていた。とはいえ、当時の私の体には当然無理で、フォームもボロボロ。フォームは重量よりもはるかに大事。重量を増やしすぎると、ケガのリスクが高くなる。

3.食べ物を燃料として見ることの重要性を理解した。

トレーニングをしていなくても、日常生活の燃料となる食事は必要。以前の私はトレーニングをしたときだけ食べられると思っていて、そうでもないのに食べたときは自分自身を責めていた。しかし、実際のところ食べ物は、もっと強く、健康になるためのエネルギー源。今日の私は、それをしっかり理解している。

※この記事はアメリカ版ウィメンズへルスからの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。

Text: Korissa Pearson as told to Addison Aloian Translation: Ai Igamoto

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