ぽっこりお腹を解消するためには、骨盤の歪み(ゆがみ)を取ることが必要です。健康運動指導士の谷玉惠さん(73歳)が自ら実践する、骨盤のゆがみを解消し、美しい姿勢と体をつくる簡単な骨盤ふりふり体操をご紹介します。今回は、座り方の改善をします。
老け座りで後傾した骨盤を起こしましょう
テーブルにひじをついて丸くなったり、だらしなく足が開いてしまう “老け座り”も、骨盤がゆがむ原因です。「いすに腰掛けたまま、歩くとき同様、“前後にふりふり”して、後傾した骨盤を起こしましょう。すると、自然とお腹と背すじが伸び、ひざが閉じるはずです」と谷さん。
「猫背に慣れていると、この骨盤を前に突き出した状態を“反り過ぎ?”と不安に感じるかもしれません。でも鏡で自分の姿を見てみて。それくらいの感覚が、実際は背すじがシャンとした正しい姿勢なんです」。
普段から座面に深く座って、背もたれから拳一つ分隙間を開けるのも簡単にできるコツです。
座るときの「前後ふりふり」体操のやり方
座ったまま、骨盤だけを前後にふりふりしたら後ろでストップ! 反りすぎぐらいが正解です。
1 骨盤を前に突き出す
両ひざ合わせて、両手を軽く添える。背中を真っすぐ伸ばして、お腹に少し力を入れて、骨盤だけをぐいっと前に突き出す。
2 骨盤を後ろに突き出す
上半身は真っすぐのまま、骨盤だけをぐいっと後ろに突き出す。これを1分、繰り返す。最後にお腹をキュッと締める。
NG!足を開かない。ひざを合わせず、足が開いてしまうと、上半身が傾き、骨盤が前後にきちんと動かなくなるので注意。
■教えてくれた人
谷 玉惠(たに・たまえ)さん
1945(昭和20)年生まれ。健康運動指導士。85年、東京・青山に体操教室を開業し、以来、約30年にわたり、整体、鍼、ダイエット体操などを通して、“骨盤のゆがみ”を整える健康な体づくりと生活習慣を指導。70歳を機に教室を閉じ、現在は講演会や講座などで指導を続けている。
取材・文=長倉志乃、児玉志穂(ともに編集部)、撮影=鈴木宏、ヘアメイク=小島けさき
※この記事は2019年7月号の雑誌「ハルメク」を再編集しています。