ドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」(2022年)でも知られる韓国の人気俳優パク・ウンビンが名優ソル・ギョングと共演するオリジナルドラマシリーズ「ハイパーナイフ 闇の天才外科医」の第2週(3、4話)が3月26日に配信された。日本の視聴者を驚かせたのは第3話で登場したチョン・セオク(ウンビン)の約5分半におよぶ日本語会話シーン。難しい医療用語も交えながらスラスラと話すウンビンに、視聴者から「どれだけ練習したんだろう」「演技もすごいけどこれだけの日本語せりふを覚えるのすご過ぎ。尊敬しかない」と驚きの声が上がった。(以下、ネタバレを含みます)
セオク、ドッキを陥れようと画策する
「ハイパーナイフ 闇の天才外科医」は、師弟関係にある2人の天才医師の熾烈な対立と頭脳戦を描くメディカル心理サスペンス。
抜群のメスさばきで期待された天才外科医セオクは、恩師であり指導医でもあるチェ・ドッキ(ギョング)から裏切られ、医師免許まで剥奪されてしまう。キャリアを奪われ数年後、路地裏で違法な手術を引き受けながらドッキを憎み続けるセオクのもとを、不治の病を患ったドッキが訪ねてくる。そして、セオクの腕を見込んで手術を託したい、と懇願する。
第2話までで、ドッキに対する深い憎しみと嫌悪をあらわにしたセオク。第3話では彼を治すどころか陥れようと画策し、第4話ではドッキの弱点を探してとある患者の行方を捜す。
セオクが流ちょうな日本語を披露
注目が集まったのは第3話。医学界の権威ある賞「イチダアワード」でドッキの10年連続受賞が期待される中、セオクは受賞を妨害するため、アワードの主催者イチダ・ナナエ(遼河はるひ)に接近。手術が極めて難しい血友病でありながら脳腫瘍で手術が必要な状況に陥っているナナエの息子の手術を請け負うことと引き換えに、ドッキの受賞を取りやめてほしいと持ち掛けた。
パク・ウンビン“セオク”の滑らかな日本語
ナナエの息子はすでに9件の大学病院で手術を断られている。同じケースの患者の手術を成功させたことがあるセオクは、それほど難しい手術について「脳幹に深くめり込んでいる腫瘍を摘出するには、視野確保のため頭蓋骨を大きく開けなければなりません。血友病の患者は血液が凝固しないので、この規模の手術は大きなギャンブルと一緒。だから多くの医師たちが手術を断ったんです」と流れるように説明し、当時の手術の映像を見せながら専門用語をちりばめて術式を解説。ナナエの説得を試みた。
「私があなたの息子、イチダハルを救いましょう」と言い切り、最後にはドッキの写真を指して「この人を悲惨な目に遭わせたいんです」と憎しみを込めた目で言い放った。
緊張感ある対話シーンをすべて日本語で演じたウンビンに、日本の視聴者からも驚きの声が続出。「パク・ウンビンちゃんが日本語しゃべってる!」という驚きから、「日本人でも舌かみそうな日本語を大量に…どれだけ練習したんだろう」「日本語がうま過ぎるし表情演技も見事過ぎる」といった称賛の声が続出した。「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」でも、ヨンウが法律用語満載のせりふや大好きなクジラの生態をまくし立てるシーンが印象的だったが、今回もウンビンのずば抜けた集中力とせりふ消化力が印象的なシーンを作り出した。
遼河はるひの登場に驚きの声も
また、セオクが取引を持ち掛けた相手のイチダ女史を演じたのは、元宝塚歌劇団男役の遼河。宝塚時代は「ME AND MY GIRL」のジェラルドや「グレート・ギャツビー」のニック・キャラウェイ、「エリザベート」のルドルフ皇太子などを演じ、退団後はドラマやバラエティー番組で活躍中だ。
そんな遼河とウンビンの共演も「韓ドラにグレイヘアの遼河はるひが出てきてたまげた!」「ウンビンちゃんと遼河はるひさんの共演シーンすごい緊張感で目が離せなかった」の声が上がる反響を呼んだ第3話。
セオクがなんとしてでもドッキに屈辱を味わわせようとする一方で、ドッキは「あの子はいつも完璧だった。一度も失敗したことがない」「俺が保証する。彼女にチャンスを与えてくれ」と、セオクを評価する言葉を口にする場面も…。さらに4話ではセオクとドッキの衝撃的な共通点も発覚し、次回への期待感を高めるラストとなった。
オリジナルドラマシリーズ「ハイパーナイフ 闇の天才外科医」(全8話)は、ディズニープラスのスターで毎週水曜に2話ずつ新エピソードを配信中。
◆文=ザテレビジョンドラマ部