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「世界で最も美しい美術館」広島・下瀬美術館 | アートの心地よさに全身を包まれて。

  • 2025.4.3

美術館の増加や芸術祭の人気上昇、エンタメ型アート施設の登場など、芸術への親しみやすさが一層高まりつつある昨今。さらに今年は大阪・関西万博、瀬戸内国際芸術祭2025の開催を控え、西日本のアートシーンが盛り上がる予感だ。そんな中で、今回は広島×アートの関係性にフィーチャー。

【下瀬美術館】アートの心地よさに全身を包まれて。

実は広島は、アートとの関わりを戦後いち早く築いた都市である。今年は終戦80年、広島にとっては被爆80年を迎える年でもあるが、その年月の多くの祈りが「ひろしま美術館」「広島市現代美術館」のコレクションや建築の随所に宿り、現代作家の活動も息づいている。また昨年末、ユネスコ主催の建築賞《ベルサイユ賞》を受賞した「下瀬美術館」も、世界規模で最注目。長く芸術に触れ、呼吸し続ける広島の美術館に、いま足を運んでみては。

県の西端・大竹市にある「下瀬美術館」は’23年開館。《ベルサイユ賞》の受賞で「世界で最も美しい美術館」の称号に輝いた、スタイリッシュかつ自然とも調和する建築設計は坂茂氏によるものだ。その透明感は圧巻。

「水盤に並ぶカラフルな可動展示室は全部で8棟あり、瀬戸内の島々をイメージしています。京人形・雛人形と、エミール・ガレの作品たちが2大コレクションです」(下瀬美術館広報・川口日耶さん)

主軸コレクション、エミール・ガレの作品①
主軸コレクション、エミール・ガレの作品②
企画展「ちいさきかわいいものたちーひな飾りと御所人形」から《御所人形 水引手裸二十態》
企画展「ちいさきかわいいものたちーひな飾りと御所人形」から《源氏絵 貝桶》
受付やショップも兼ねたエントランス。梁のヒノキの香りに包まれる。
お土産として人気の「坂茂の紙管」大各¥580、小各¥380、「坂茂《紙管のごみ箱》」¥3,850。
併設された「SIMOSE ART GARDEN VILLA」や「SIMOSE French Restaurant」の利用も、とっておきの滞在をもたらしてくれること間違いなし。

コンセプト“アートの中でアートを観る。”の通り、景観の美しさから作品のディテールまで大小のスケールに触れ、まるで“ととのう”ように五感が磨かれる感覚を、ぜひ現地で体感してほしい。

INFORMATION インフォメーション

下瀬美術館

大竹市晴海2‐10‐50 TEL:0827・94・4000 9:30~17:00(最終入館16:30) 月曜(祝日の場合は開館)、年末年始、展示替え期間休 観覧料は展覧会によって異なる 広島駅からJR山陽本線で約40分、大竹駅で下車ののち、市営バス・タクシーなどで約10分。


写真・千葉亜津子

anan2440号(2025年3月26日発売)より

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