ストーリーや登場人物の感情を歌や踊りで表現し、物語にさらなる奥行きを持たせるのがミュージカル作品。リアルで行われる舞台とはまた違い、映画だからこそ出来る映像表現や、演出も大きな見どころになります。
本記事では2025年3月に公開される、至極の新作ミュージカル映画を3作品ご紹介します。
『エミリア・ペレス』(2024)
あらすじ:弁護士リタは、麻薬カルテルのボスのマニタスから「女性としての新たな人生を用意してほしい」という極秘の依頼を受ける。リタの完璧な計画により、マニタスは姿を消すことに成功。数年後、イギリスで暮らすリタの前に現れたのは、新しい存在として生きるエミリア・ペレスだった。過去と現在、罪と救済、愛と憎しみを絡め、彼女たちの人生が再び動き出す……。
監督は『パリ13区』(21)のジャック・オーディアール。出演はゾーイ・サルダナ、カルラ・ソフィア・ガスコン、セレーナ・ゴメス、アドリアーナ・パス、エドガー・ラミレス、マーク・イヴァニールほか。第97回アカデミー賞では歌曲賞と、弁護士のリタを演じたゾーイ・サルダナが助演女優賞を受賞した。
自分らしく「女性として生きたい」と願った麻薬カルテルのボスと、その依頼を受けた弁護士。2人が出会ったことで、彼女たちを取り巻く女性たちの運命が変わり、翻弄されていくこととなる。本作では麻薬組織や汚職、司法制度の腐敗などの社会の闇が描かれており、題材としては非常に重いものが扱われている。しかし、そんな内容に反して本作は“ミュージカル映画”なのである。さらに、場面の内容と反比例するかのように曲調はポップだったり、オペラの様にクラシカルだったり、はたまたヒップホップのようだったりと、ジャンルに囚われず、彼女たちの心情が独創的に描き出されている。
『エミリア・ペレス』は2025年3月28日(金)より公開予定。
『BETTER MAN/ベター・マン』(2024)
あらすじ:イギリスで生まれたロビー・ウィリアムスは、1990年代初頭にボーイズ・バンド、“テイク・ザット”のメンバーに選ばれ、チャートトップを連発するポップスターになる。しかし、その一方で10代にして世界的なスターダムにのし上がったことによる不安とあくなき夢を追い求める中で、愛されると同時に常に他人の目に晒される辛さに苦悩する。仲間や大切な人との出会いと別れ、そして人生の絶頂とどん底を経験した、彼が選んだ道とは……。
監督は『グレイテスト・ショーマン』(17)のマイケル・グレイシー。出演はロビー・ウィリアムス、ジョノ・デイヴィス、スティーヴ・ペンバートン、デイモン・ヘリマン、アリソン・ステッドマン、ケイト・マルヴァニーほか。第97回アカデミー賞にて視覚効果賞、第82回ゴールデングローブ賞にて最優秀主題歌賞にそれぞれノミネートされた。
ロビー・ウィリアムスはボーイズ・バンド「テイク・ザット」として活躍。脱退後はソロで活動し、アルバムのトータル・セールスは、英国人のソロ・アーティストによる国内セールスとしては史上最多の2000万枚を超え、2006年には160万枚のチケットを1日で売り切った事がギネス記録に認定されている世界的なエンターテイナー。そんな彼の波乱万丈な人生を本作では、主人公・ロビーの姿を“サル”として表現するというアイデアが用いられた。「僕はサルのように踊っている」と、自らを“パフォーミング・モンキー”と捉えているロビー自身の視点で描かれている。作中では数々のヒットソングと共に、500人規模のダンスシーンや伝説のライブなど、圧巻のパフォーマンスが繰り広げられる。
2025年3月28日(金)より公開予定。
『ウィキッド ふたりの魔女』(2024)
あらすじ:魔法と幻想の国オズにある「シズ大学」で出会ったふたり……。誰よりも優しく聡明でありながら家族や周囲から疎まれ孤独なエルファバと、誰よりも愛され特別であることを望むみんなの人気者グリンダは、大学の寮で偶然ルームメイトに。見た目も性格も、そして魔法の才能もまるで異なるふたりは反発し合うが、互いの本当の姿を知っていくにつれ、かけがえのない友情を築いていく。ある日、誰もが憧れる偉大なオズの魔法使いに特別な力を見出されたエルファバは、グリンダとともに彼が司るエメラルドシティへ旅立ち、そこでオズに隠され続けていた“ある秘密”を知る。それは、世界を、そしてふたりの運命を永遠に変えてしまうものだった……。
監督は『イン・ザ・ハイツ』(21)のジョン・M・チュウ。出演はシンシア・エリヴォ、アリアナ・グランデ、ジョナサン・ベイリー、イーサン・スレイター、ミシェル・ヨー、ジェフ・ゴールドブラムほか。第97回アカデミー賞では衣装デザイン賞、美術賞を受賞した。
「オズの魔法使い」に着想を得た、グレゴリー・マグワイアによる同名小説を元にブロードウェイでミュージカル化。トニー賞、エミー賞、グラミー賞などを受賞し、世界各国で上演された舞台を映画化した。「シスター・アクト~天使にラブソングを~」や「カラーパープル」で主演を務めたシンシア・エリヴォと、女優としては「ビクトリアス」シリーズに出演、歌手としてはグラミー賞を2回受賞したアリアナ・グランデが、長年愛されてきた名曲を見事に歌い上げている。また作中の歌唱シーンは、音源を後から被せるのではなく、生歌をそのまま撮影し使用されている。まさに舞台のような臨場感を味わえる一作となっている。
2025年3月7日(金)より公開中。
(C)2024 PAGE 114 – WHY NOT PRODUCTIONS – PATHÉ FILMS – FRANCE 2 CINÉMA(C)2024 Better Man AU Pty Ltd. All rights reserved.(C)Universal Studios. All Rights Reserved.
※2025年3月25日時点の情報です。
※最新の配信状況は各サイトでご確認ください。