【写真】残虐性と誠実さを併せ持つキングピンと愛する妻・ヴァネッサ
マーベルの最新ドラマシリーズ「デアデビル:ボーン・アゲイン」がディズニー公式動画配信サービスDisney+(ディズニープラス)で独占配信中。この度、本作のヴィランであるキングピンの日本版声優を務める玄田哲章が、観る者が魅了されてしまう“悪”について語った。
デアデビルの宿敵・キングピン
主人公は、昼は弁護士、夜はヒーロー、二つの顔を持つデアデビルことマット・マードック(チャーリー・コックス)。そして彼の宿敵が、ニューヨークを影で支配する犯罪王でありながら、今作ではNY市長にまで上り詰める男キングピンことウィルソン・フィスク(ヴィンセント・ドノフリオ)。
悪事だけを行う一面的な“悪”ではなく、そこには理由があり、人を愛することもできるヴィランであるキングピン。敵とみなした存在には容赦なく暴力を浴びせる残虐性を持つ一方、愛する妻ヴァネッサに対しては誠実な態度で接し、大切にする優しさも併せ持っている。
実業家でありながら、裏社会にどっぷりと浸かっているこの男、スキンヘッドの巨体から繰り出されるパワーは凄まじく、耐久力と近接戦は折り紙付き。
玄田哲章「“キャラがたっている”ことが大事」
そして、キングピンの日本版声優を務めるのが、アーノルド・シュワルツェネッガーも“公認”する声優界のレジェンドである玄田。
玄田は、観る者が魅了されてしまう“悪”について、「ヒーローでも悪役でも、いわゆる“キャラがたっている”ことが大事ではないでしょうか。悪役であれば知力、権力、色気に加えて暴力的なことも含めて、行動のわかりやすさが必要不可欠だと思います」と語った。
原作コミックでも人気ヴィランであるキングピンは、その善悪入り混じる人間味が魅力。本作では、汚職にまみれた人生を送ってきたキングピンが、優れた戦略家としての力と政治力を駆使し、法の範囲内で偉業を成し遂げようと奮闘する。
しかし、厳しい現実に直面し、望みは次第に薄れ始める。玄田はこの難役を演じるうえで気を付けているポイントを、「役に入り込むための集中力です!」と言葉少なに語っている。
数十年間にもおよぶ声優歴を誇る玄田。“吹替”そのものの魅力についても、「私はよく大好きな格闘技に例えるのですが、スタジオはリング、吹き替えは役と自分との闘いである…と。演じている役者とその役柄、そして吹き替える私、それらがうまく一体化して、作品として高いクオリティを保ち、オリジナルキャストに認められたら最高です!」と語った。