■何でも半分。それは同棲のときから始まった…
それは、今から約1年前のこと。
まだそのときは、マチ子はブン太と結婚していませんでした。
二人は付き合っていて、ブン太からマチ子に同棲を提案してきました。
そして、何でも半分の悪夢はこのときから始まったのです。
「給料が違うのに、家賃も半分払うの?」「私はそんな家賃が高いところじゃなくてもいいのに…」
色々なことがよぎったマチ子でしたが、そのときはまだ気づいていませんでした。
周りの女友だちと比べて、家賃を折半している話はあまり聞かなかったので、不安がありつつも、家事も交代制ならいいのかもと思い、マチ子はブン太の条件を受け入れて同棲を始めたのです。
でも、本来ならこのときに、もっとしっかりと話し合いをしておくべきだったのです。
■何でも半分の同棲生活は快適。しかし、妊娠が判明すると…!?
こうして、マチ子とブン太の同棲生活は始まりました。
最初はどうなることかと思ったのですが、意外にもその生活は快適で、マチ子もこのまま早くブン太と結婚したいと思ったほどだったのです。
しかし、悲劇は突然始まりました。
それは、マチ子の体調の変化によって気づきました。
急にやってきた吐き気。妊娠検査薬で調べてみると、やはり陽性反応がでました。
子どもはいつか欲しいと思ってはいましたが、まだ先のことだと思っていたマチ子は、正直不安でいっぱいでした。
しかし、ブン太に伝えると意外にも「結婚する?」と言われ、晴れて二人で婚姻届を提出することになったのです。
ロマンチックではないかもしれないけれど、幸せな結婚生活がスタートすると思っていたマチ子。
しかし、この日からその幸せに翳りが見え始めるのです。
■つわりでも家事担当を休むことは許されないの?
婚姻届を出したのも束の間、つわり中のマチ子は吐き気に襲われました。
妊娠したあと、責任をとって結婚をしてくれたブン太。それには感謝はしているのですが、つわりで体調が悪くても、当番の日には外食も許されず、作らないとダメと言われてしまいました。
妊娠初期でこの感じだと、子どもが生まれた後はますます嫌な展開が待っていそうです。
■家事や育児の分担はどう決めるべき?
ブン太の言う「何でも半分」と言うのは、一見、平等でよいことのとのように思えますが、家族のような関係性の場合にはそうとも言えないこともあります。
実際、日本では男性より女性の方が家事労働を担っている場合が多いです。それは、収入自体が女性の方が少ない傾向があることが原因の1つだと思います。
そんな中、家事を折半するから生活費も折半となると、女性が負担する金額の割合が多くなってしまうことは明らか。
また、夫婦二人だけなら家事の負担も大きくないかもしれませんが、子どもが一人、二人と増えていくと、おそらくブン太も仕事をしながら、育児を半分担当することは難しいと思います。
それよりも、家族はチームと考える方がベター。
何でも半分するのではなく、それぞれ自分が得意なことは率先して行い、足りない部分はお互いにカバーしあうのが理想です。妊娠だけでなく、どちらかが病気になってしまう可能性も考えると、一時的にどちらかが全部を負担するなども、臨機応変に対応できる人が良さそう。
そもそも、ブン太は「何でも半分」って言っているけど、マチ子のつわりや妊娠にかかる負担は全く考慮されてない!
ここに気づけるかどうかが、妊娠中の女性を気遣える夫なのかどうなのかのポイントになってくると思います。体は代わってあげられないからこそ、妊娠中の妻を持つ男性は、半分以上の家事をやって当たり前なんです。
さて、何でも半分にしたがるブン太とそれに巻き込まれたマチ子。最後まで見逃せない展開になっていますので、ぜひ、最初から読んでみてくださいね。
(サトウヨシコ)