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保育園の為に偽装離婚… それって許されるの?

  • 2016.4.20
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保活の大変さが浮き彫りになる中、保育園に入るためにわざわざ離婚届を出してまで入ろうとする人もいるという話を聞きました。保活のための偽装離婚…それって罪にはならないのでしょうか? アディーレ法律事務所の篠田恵里香先生が教えてくれました。

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「保育園落ちた日本死ね」のブログ投稿が波紋を呼びました。言葉は乱暴ですが、、「そのとおり!スッキリした!」と共感した女性も多かったようです。この現象は、、「保育園に入りたいのに入れない」女性がいまだ多数存在することを表しているといえるでしょう。あんなに「女性の社会進出」と謳いながら、、「実際には保育園が足りない! 働けないではないか!」と政府への怒りを感じるのも無理はないかもしれません。

■保育園に入園するために「偽装離婚」する夫婦もある

「偽装離婚」とは、、一般には、「実際には夫婦としての実質が継続しているにもかかわらず、、離婚届を提出し、法的には婚姻関係を解消している夫婦」の状態を指します。

最近は、保育園に入るために偽装離婚を行う夫婦もいると言われています。本当は離婚などするつもりがないのに、保育園に入るために離婚を装うという、この行為は法的にどのような評価になるのでしょうか。

■偽装離婚って罪になるの?

「相手にその意思がないのに勝手に離婚届にサインをして提出する行為」については、ズバリ犯罪となります。離婚届を偽造する点で「有印私文書偽造罪」、役所に提出する点で「偽造私文書行使罪」、戸籍に虚偽の記載をさせる点で「公正証書原本不実記載罪」という犯罪が成立します。

しかしながら「離婚」については、法的な解釈では、「お互いが離婚届を出すこと・籍を抜くことに同意している」以上は有効な離婚となります。なので、保育園に入園する目的で、「実質的には夫婦のままでいるけれど籍は抜こう」と夫婦が合意して離婚届を提出したのであれば、これらの犯罪は成立しません。

ただ、偽装離婚を手段として、財産的なメリットを得ようとする行為は、詐欺罪に当たる可能性が出てきます。過去には、「同居の男性がいるのに児童扶養手当を受け取っていた」ケースについて詐欺容疑で逮捕された事例もあるようです。離婚を偽装する、いわゆる騙すことにより、本来得られない金銭や、財産上の利益を得てしまう行為は立派な詐欺罪に該当します。

実際には離婚をしていないのに離婚したかのように装って保育園への入園権利を得たり、偽装離婚を手段として経済的なメリットを受けたりしたという場合も、当然詐欺罪に該当しうるでしょう。実際に離婚届を出してはいるものの、実質は夫婦のままであるという偽装離婚により、生活保護を受給する行為なども同様に詐欺罪に該当するといえます。

■まとめ

「行政の対応が不十分なのが悪い」と言えばそこまでですが、「偽装」をして他人より有利な条件を得る行為は、犯罪に該当する可能性もある行為です。行政が悪いということと、自分だけがいい思いをしようという行為とは、まったく別の話です。やはり法的に問題視される行為である以上、避けていただかねばなりません。

偽装によって、本来得られない金銭や経済的メリットを得る行為は詐欺罪に該当し、過去には逮捕された事例もいくつか存在しますので、絶対にしてはいけません。

偽装離婚が「悪いこと」という認識は、皆さんお持ちかと思います。ですから、「悪いことはやめましょう」という当たり前のルールはしっかり守ってくださいね。

(篠田 恵里香)

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