ミュージカル版『プラダを着た悪魔』編集長役のヴァネッサ・ウィリアムズ、メリル・ストリープとの比較を拒否

ドラマ「アグリー・ベティ」で『モード』誌のクリエイティブ・ディレクター、ウィルミナ・スレーターを演じたヴァネッサ・ウィリアムズ。ロンドン・ウエストエンドで公演中のミュージカル版『プラダを着た悪魔』で、ミランダ・プリーストリーを演じる彼女は、2006年公開のオリジナル映画で同役を演じたメリル・ストリープとの比較を拒否する決意をしていたようだ。

UK版『ハフポスト』のインタビューで、3度オスカーを受賞しているメリルの役を引き継ぐことに躊躇があったかと聞かれ、ヴァネッサはこう明かした。「同じ質問を何度も聞かれましたが、私の中では、自分自身のものにしてやろうと決めていました……。観てくれた皆さんからも同じフィードバックをもらっています。『座席についたら、以前に誰が演じていたか完全に忘れた。あなたのミランダが大好き』と言ってくれます。これが、俳優としてすべきことです」

アン・ハサウェイ主演の映画『プラダを着た悪魔』は、モード誌『ランウェイ』のアシスタント職を得たジャーナリスト志望のアンドレアが、“悪魔のような”鬼編集者の下で働く中で、成長していくさまを描く。アンやメリルのほか、エミリー・ブラント、スタンリー・トゥッチらが出演し、鬼編集長ミランダを演じたメリルに自身14度目となるアカデミー賞ノミネートをもたらした。映画は世界中で大ヒットを記録し、公開から20年近く経つ今もファンからの支持が高く、昨年7月に続編の製作が報じられている。

ミュージカル版『プラダを着た悪魔』は、エルトン・ジョンがオリジナル楽曲を書き下ろし、シャイナ・タウブとマーク・ソネンブリックが作詞、ケイト・ウェザーヘッドが脚本を担当。2022年にシカゴで初演され、昨年7月にイギリスに上陸。アメリカ・フェレーラ主演のドラマ「アグリー・ベティ」でエミー賞の助演女優賞に3度ノミネートされているヴァネッサは、イギリス公演からミランダを演じている。同作は、プリマスのシアター・ロイヤル・プリマスでの初演を経て、10月からウエストエンドのドミニオン劇場で上演中だ。

Text: Tae Terai

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