「本当に好きな人」 vs. 「ゲームで生き残るための戦略」
「ラブパワーキングダム〜恋愛強者選挙〜」3〜4話では、「好き」だけでは勝ち残れない恋愛バトルの難しさが浮き彫りに。2ndモテVOTEでまさかの脱落者が出るなか、投票の裏では本命票を巡る心理戦が激化! さらにはカップル成立かと思われた参加者たちも、ただの恋愛関係にはとどまらず、ゲームに生き残るために“協定”を結ぶ展開へ。
新たな仕掛けとして登場したシークレットルームを使用する参加者も現れるなど、「好き」という気持ちだけでなく「信じる力」が試される恋愛リアリティへと進化していく「ラブキン」。果たして、最後に生き残るのは“恋愛強者”なのか、それとも“戦略強者”なのか?
2ndモテVOTEの結果、参加者たちの運命が大きく揺れ動いた。男子最下位で脱落してしまったのは、けいし(25)。アオイ(27)と両思いだったにも関わらず、二人の恋は強制終了することに……。女子最下位だったのは得票数1のみさき(24)だったが、体調不良で長らく休んでいたせいな(22)が2ndモテVOTEに参加できていなかったことから、脱落となった。
新しいキングはゆうじ(35)、そして新しいクイーンはあかね(30)。ひろき(28)がキングの座から落ちてしまったが、ゆうじは持ち前の誠実な姿勢が女性陣からの評価を勝ち取った印象が強い。そして言わずもがな、あかねの立ち回りの上手さが結果に現れている。アオイがクイーンから落ちてしまったのは意外だが、デートに参加できなかった分、男性陣のアピールする時間が限られたのがハンデとなったのかもしれない。
この2ndモテVOTEの結果を受け、エピソード4では「本命デート」が実施された! この本命デートの大きなルールとして、「自分に本命票を入れたと思しき男性を、女性側から誘う」という点が挙げられる。
晴れて本命デートの参加権を勝ち取り、トルコで街中デートできることになったカップルは以下の3組。
・める(26)&いっせい(23)・ひろき(28)&あかね(30)・みさき(24)&ひろやす(32)
ただ、この結果にはネガティブな要素も含まれている。女性陣はあくまで「自分に本命票を入れた」と確信が持てる男性を指名しただけであり、自分が本命票を入れた男性とイコールではない。ひろき、ひろやすは、それぞれの相手から本命票が入ってない事実を見抜いており、少々複雑な心持ちでデートに参加することになった。
本命デートに行けても、100%幸せで、安心できるとは限らない。「ラブキン」は、時が進むにつれ、参加者同士の関係性が築き上げられていくにつれ、“戦略”が試されるゲームである。
“協定”と“裏切り”……票を得るための恋愛駆け引き
ただ二人の時間を楽しむのが「本命デート」の目的ではない。お互いの深層心理を突き止めるべく、本音で言葉を交わしあう参加者の姿が浮き彫りになった。デートや恋愛を楽しみつつ、ゲームでの生き残りを目指す。そのためには“生き残るための協定”を結ぶ必要がある。
例えば、めるといっせいのカップルは「お互い本命同士であることを確認したうえで、ゲームで勝ち残るため、ほかの参加者の票も獲得しに行く」と約束し合っている。“協定”を結んだうえで、ほかの異性と接触しても互いに気に病まないように、と伝え合ったのだ。
みさきとひろやすも、同じ協定を結んだ。みさきは本命票をゆうじに入れていたが、その理由として「ひろやすがほかの女の子と喋っているのを見て嫉妬してしまい、本命票をゆうじに入れた」と素直に告白している。
最下位になって脱落しかけたこともあり、彼女のメンタルは地に落ちていたように見えるが、反対にこの出来事が彼女自身のスタンスを塗り替えた。みさきにとっての本命はひろやすであることをあらためて自覚し、そのうえで「この先、何があってもひろやすを信じる」と気持ちが固まったのだ。この二人も、めるやいっせいと同じように、ゲームで生き残るためにほかの参加者とも時間を過ごすことを共有した。
“票を獲得しに行く戦略”と“本心で好きな人を選ぶ気持ち”が交錯する。恋愛の心理戦が、より複雑になっていく。
“信じる”ことが最大の試練? シークレットルームで何が起こるのか
今後、お互いに協定を結び合った参加者同士が、それでもお互いを信じ続けられるかどうかが重要になってくる。
みさきはひろやすに対し「あなたが本命」と強い自覚を持ったが、本命デートから戻るや否や、ありをシークレットルームに誘った。マイクもカメラも設置されていない、完全に二人だけのプライベートな空間。いくら、ひろやすと協定を結んだ直後だとしても、果たしてその約束がどこまで持続力を持つか。
誰をどこまで信じるか。相手を信じ切れるか、それとも気持ちが揺らいでしまうのか……。それが今後のゲームの展開、そして生き残りを賭けた運命の分かれ目に大きく関わる鍵となってくるだろう。デートの種類によっては、今後も参加できないメンバーが出てくるはず。物理的な距離が、精神的な距離に比例してしまう可能性だって、なくはない。
たとえ協定を結んだとしても、時間が経てば、人の気持ちも変わってしまうもの。離れている間も、相手を信じ続けられるか? それが「ラブパワーキングダム」最大の試練なのかもしれない。戦略と心理戦が入り混じるなか、本当に信じられる相手を見つけることができるのか? それとも、最終的に勝ち残るのは“票を操作する能力を持った恋愛強者”なのか?
(北村有)