4月30日まで実施されている『マクロス×サンライズ 「新マクロス」 超時空歌姫オーディション2025』は、『超時空要塞マクロス』(1982年放送)より続く人気シリーズのヒロインとなる歌姫を選出する一般公募のオーディションだ。
『マクロス』シリーズでは、歴代作品の『マクロスF』(2008年放送)や『マクロスΔ』(2016年)でも同様の歌姫オーディションが実施されており、『マクロスF』ではランカ・リー役として中島愛、『マクロスΔ』ではフレイア・ヴィオン役の鈴木みのりがデビューを飾っている。
中島の出演した『マクロスF』は、2008年から放送されたTVアニメのほか、2009年に公開された『劇場版マクロスF〜イツワリノウタヒメ〜』および2011年に公開された『劇場版マクロスF〜サヨナラノツバサ〜』の劇場2部作、2021年に公開の『劇場短編マクロスF〜時の迷宮〜』が制作されている。
『マクロスΔ』も2016年のTVアニメをはじめ、TVアニメのストーリーを再構築した『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』が2018年に公開、完全新作『劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!』も2021年に公開された(同時上映が『劇場短編マクロスF〜時の迷宮〜』であった)。
40年以上の歴史が重ねられてきたなかで、数々の作品と楽曲が生み出された「マクロス」シリーズの魅力について、中島と鈴木にインタビューを行い、作品の見どころについて伺う。
中島は自身が出演した『マクロスF』について「TVアニメと劇場版2部作では、まったく違う結末を迎えるのがポイントだと思っています。また、過去の「マクロス」シリーズのオマージュがたくさん入っているという側面もあるので、それ以前の各作品の要素が散りばめられている点もおすすめです」と語ってくれた。
歌姫オーディションに参加する前にも、1ファンとして熱心に『マクロスF』を見ていたという鈴木は「はじめて見た作品によって、「マクロス」シリーズといえばこうだよねという印象が変わってくると思うのですが、私にとっては『マクロスF』にそれが詰まっています。特に『劇場短編マクロスF〜時の迷宮〜』は、お話としてはとても短いのですが、伝えたい想いを全部歌に乗せて向き合っていくところが、「マクロス」シリーズの歌姫のよさと言いますか、ほかにない強みであると改めて感じました」と同調する。
そんな2人が出演作品以外でおすすめとして挙げた作品が、1994年からリリースされたOVA『マクロスプラス』だ。バーチャル・アイドルのシャロン・アップルの存在など、時代を先取りした設定にも注目が集まる作品として知られているが、中島は「ちょっと洋画っぽい雰囲気で大人っぽくて、早すぎるほど時代を先取りしている作品なので、ぜひ見てほしいです」と本作のポイントを挙げてくれた。
「マクロス」シリーズといえば、シリーズを通して歌姫たちをはじめとしたさまざまな楽曲の魅力も作品を彩っている。「自身が歌唱した曲以外で好きな曲を挙げるとしたら?」という質問に、2025年2月に開催されたFIRE BOMBERの単独ライブに参加していたということから、中島は『マクロス7』(1994年放送)のFIRE BOMBERの楽曲である「REMEMBER 16」を挙げた。
「盛り上がる曲も好きなのですが、(ボーカルの熱気)バサラの破天荒さとは裏腹にあるものすごく繊細な声でああいったバラード調の歌を聞くと、たまらない気持ちになると言いますか、心に響いてきて泣いてしまいました」と感想を述べる。
また中島は、1992年に発売されたOVA『超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-』より、「約束」と「そこにあるのが未来だから」もピックアップ。「どちらも鷺巣詩郎さんの作曲なのですが、ここ数年でリバイバルブームが起きているシティポップな音楽性が好きな方に特に 刺さるのではないかと思っています」と語ってくれた。
鈴木は『マクロスF』にてシェリル・ノームとランカ・リーが歌う「タブレット」を挙げ「私が『マクロスF』を好きな理由がこの曲の歌詞に詰まっていて、とても綺麗な曲だと思うのでぜひ聴いてほしいです」とおすすめしてくれた。
2人がおすすめした作品や楽曲は、各種配信サービスでチェックできる。『マクロス×サンライズ 「新マクロス」 超時空歌姫オーディション2025』の結果、どのような作品と楽曲が生み出されていくのか。過去作を楽しみつつ、これからの「マクロス」シリーズの歩みを楽しみにしたい。
▲中島愛
▲鈴木みのり
公式HP:https://macross-aud.jp
公式X:https://x.com/macross_aud
取材・テキスト/kato
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