「ことりっぷ 旅するマルシェ」への出店でもおなじみの「BAKESHOP LOTERIE(ベイクショップ ロトリー)」は、茨城県水戸市にあるカフェ&焼き菓子ショップです。 スコーンファンが絶賛するシンプルな味わいのスコーンや個性豊かなクッキーは、LOTERIEの名物。お店ではボリュームたっぷりのキッシュプレートランチや、自家製ケーキも味わえますよ。ぜひ水戸観光と一緒に、お店へ足を運んでみませんか。
“スワン”のイラストが目印のカフェ&焼き菓子ショップ
2006年4月にオープンした茨城県水戸市にある「BAKESHOP LOTERIE」は、鈴木さんご夫妻と娘の花音さんの家族で営むカフェ&焼き菓子ショップです。ご主人の貴将さんがシェフとして料理、奥様の美紀さんがスコーンやクッキーなどお菓子を担当。季節や地の食材を使い、その時期ならではのお菓子やケーキ、料理が楽しめます。美紀さんはもともとイギリスやフランスが好きで、旅した気分になれるようなお菓子をと、カフェでスコーンを作ることにしたそう。
お店は水戸市内で2度移転していますが、最初のお店「cafe de Loterie」はカフェレストランでした。「Loterie(ロトリー)」というのはフランス語で宝くじ(Loterie Nationale)という意味。お客さまにとって「特別な場所になれるように」との思いを込めています。
偕楽園近くの千波湖周辺への移転時には、焼き菓子をメインにしようとお菓子販売の資格を取り、「BAKESHOP LOTERIE」と店名を変えたそうです。水戸らしさを出すために、千波湖で見られる白鳥、スワンをイメージしたイラスト入りの愛らしいロゴも誕生。2019年には、現在の元吉田町に移転しました。
バターたっぷりの風味豊かな名物スコーン
白を基調としたナチュラルな雰囲気の店内は、焼きあがったクッキーやスコーンの幸せな香りに満たされています。入口付近には焼き菓子コーナーや自家製ケーキのショーケースも。かごやお皿には、テイクアウト用のスコーンやクッキーが並んでいます。
お店を代表する焼き菓子はスコーン。美紀さんはケーキやフランス料理などを学校で学び、卒業後はフランス料理店やイタリアンでお菓子を作っていました。スコーンは、もとは娘さんのために作っていた焼き菓子だったといいます。カフェレストランのメニューとして作っていたスコーンは、お客さまや友人からおいしいと反響があってリピーターが増え、移転時に焼き菓子を商品として作るようになり、百貨店のフェア「英国展」への出店でさらに注目を集め、リピーターがどんどん増えていったそう。
ファン絶賛のスコーンは、シンプルでまた食べたくなるような味わいが評判。
「バターや材料をたっぷり使っているのが特徴です。本場は粉っぽさがあって食べづらいと言われていたので、何とかしたいなと思い、配合を考えました。バター感があるスコーンです。娘のために作っていましたが、スパイスや洋酒がダメなど好き嫌いが多かったので、娘でも食べられるように、材料は引き算でいちばんおいしい形にしました。テイクアウトも考えて、家でも温めるだけでおいしく食べられるように、何もつけないで食べられるスコーンを目指しています」と美紀さん。
プレーン、チョコチップの全粒粉チョコ、甘酸っぱいストロベリーの3種類が定番。サクッと軽い口当たりのスコーンは、口の中でバターの香りと旨みがふわっと広がります。中はしっとりし、バターと小麦のハーモニーが楽しめる一品ですよ。
フォトジェニックでシンプルな味わいのクッキー
かわいらしいクッキーはおみやげに人気です。お客さまに選ぶ楽しさや、プレゼントするときに喜んでもらえるように、形や生地、材料を変え、手間暇かけて焼いています。
お店で出している定番は5種類ぐらい。お店の白鳥ロゴをモチーフにした愛らしい「スワンクッキー」は、サクサクで歯ごたえのある食感。バターの濃厚な風味とメープルシロップのほどよい甘みが口に広がり、素朴でやさしい味わいがたまりません。
真ん中のジャムがアクセントになった、花柄のキュートなクッキーは「いちごジャムサンドクッキー」。メープル味の生地の間にジャムがサンドされ、甘酸っぱさも加わっています。茶色のクッキーは「ショートブレット」。イギリス・スコットランド伝統菓子として知られていますが、ブラウンシュガーと全粒粉で作るオリジナルのショートブレットは軽めの食感。砂糖もいちばん少ない人気クッキーです。
かわいらしさが人気の「どうぶつビスケット」は、キリン、シマウマ、ゾウ、ライオンの4種類。フォトジェニックなビスケットです。こちらはマーガリンを使い、さっくりした軽い食感がいいですよ。どのクッキーも個性があるので、食べ比べてみては。
季節の野菜やキッシュ、スープを楽しむ手作りランチ
ゆっくりランチや焼き菓子を楽しむならカフェスペースへ。椅子や棚はイギリスをはじめ、好きなヨーロッパのアンティークものを設えたすてきな空間です。壁には美紀さんのお気に入りのアーティストの絵や、スワンモチーフの絵も飾られています。
ランチのシェフは貴将さん。農家から直接仕入れた旬の野菜などを使ったメニューです。人気の「キッシュプレートランチ」は、自家製キッシュとフォカッチャ、季節のスープ、サラダ、ドリンクがついています。キッシュの具材は季節によって変わり、この日はベーコンとほうれん草のキッシュ。なめらかで、アパレイユと具材のおいしさも際立ちます。玉ねぎ入りのフォカッチャは、ふわふわ感のある食感に仕上げているそう。
3月ごろまでのオニオングラタンスープは、リピーターに大人気の季節のスープ。玉ねぎを15時間ぐらいかけて焦がさないように炒めて、ブイヨンスープでゆっくりもどしたスープは、とろっとした玉ねぎの甘みや旨みがあふれていて、そのおいしさに驚くほど。上に乗せたチーズもとろとろに。夏は具だくさんのミネストローネやポタージュなどが味わえますよ。
ほかには「スープランチ」と「パスタランチ」があります。「来てくださる方に、食べて元気になってもらいたい」という理由から、ランチはボリュームたっぷり。シェフ・貴将さんの心意気を感じるランチはぜひ味わって。
特製スコーンとケーキを味わう贅沢なティータイム
ティータイムには、焼き菓子やケーキのセットを。スコーンもケーキも食べたいときは、プレーンスコーンとケーキ2種類、ドリンクが付く豪華な「ケーキプレートセット」がおすすめです。
ケーキは4種類から選べ、一番人気は「生クリームとバナナタルト」。シェフ特製のタルトは上に生クリーム、下にカスタードクリームを敷き、フレッシュなバナナを挟んだオリジナルタルト。手作りのパイ生地もおいしく、ひと手間かけたカスタードクリームの存在が効いています。こだわりを入れるのが「BAKESHOP LOTERIE」ならではです。
もう1つの人気が「ベルギーチョコのガトーショコラ」。焼き方にこだわりがあり、軽い口当たりになるように仕上げています。ほろっとやわらかなケーキは、チョコレートのやさしい甘みが楽しめます。「ケーキ屋さんのケーキとは違い、日常で毎日食べたくなるものを作っています」と美紀さん。盛り付けたすてきな食器は笠間の人気陶芸家、阿部慎太朗さんの作品。お店用に作ってもらったそうですよ。
また、いちごや桃、ブルーベリーなどのフルーツを使った季節限定のスイーツまつりが楽しめる日もありますので、チェックしてみては。
紅茶は焼き菓子に合うイギリスの「BREW TEA」を使っています。カラフルなパッケージもギフトにもぴったり。「BAKESHOP LOTERIE」のオリジナルアイテムも作ったそう。お店のロゴ入りのピンクのバッグや、ロゴとイギリスの国旗入りのキュートなオリジナルマグカップも人気です。
水戸を訪れたときには「BAKESHOP LOTERIE」を訪ね、焼き菓子やケーキを味わい、ゆっくり過ごすしてはいかが。テイクアウトでおみやげにしても喜ばれますよ。