冬の日本から、夏のシドニーへ
気ままに自分のペースで暮らすように旅をしながら、世界各地で出合ったおいしいものや暮らしのスタイル、そしてとっておきのごはんについてご紹介する、おうちごはん編集部micoのコラム。
今回は初めて訪れたオーストラリア・シドニーで街歩きをしながら出合った、おすすめのカフェとベーカリーをご紹介します。
街歩きのはじまりはここから
▲Central railway station(セントラル駅)周辺。イギリスを彷彿とさせる建物や景色が街中に。
真冬の日本を出発して約10時間。南半球に位置するオーストラリアは季節が逆になり、1月はちょうど真夏なので暑いのを覚悟していましたが、私が訪れた時は初夏のような気候で過ごしやすく、滞在中はお天気にも恵まれて、とても快適に街歩きを楽しむことができました。
無料のウォーキングツアーに参加
▲First Fleet Park(ファースト・フリート・パーク)から臨む Sydney Opera House(シドニー・オペラハウス)
初めて訪れる街で、私がよく利用しているのが無料のウォーキングツアー。
街に精通したスタッフがその土地の歴史や文化などを交えながらご案内くださり、街歩きの楽しさがぐーんとアップします。
今回参加したのは、Sydney Town Hall(シドニー市役所:写真右上)からSydney Harbour Bridge(シドニー・ハーバー・ブリッジ:写真左上)まで3時間ほどかけて散策するコース。
観光名所を訪れているうちに土地勘もだんだんつかめてきて、気になるお店もいろいろ見つけたり。歩いて回るからこそ味わえる風景や出逢いも魅力です。
おいしいがいっぱい!シドニーのカフェとベーカリー
この旅で楽しみにしていたことのひとつは、オーストラリアやニュージーランドのカフェの定番で、多くの方々に愛されているFlat White(フラットホワイト)を本場で味わうこと。
フラットホワイト(英: flat white)はオーストラリアやニュージーランドで一般的なエスプレッソベースのコーヒーである。
エスプレッソにきめ細やかに泡立てたスチームミルクを注ぎ、エスプレッソとミルクがよく混ざり合った飲みやすいコーヒーである。カフェ・ラッテやカプチーノと比べるとフォームの量が少なく、エスプレッソ版のカフェ・オ・レとも言える。表面がクレマで覆われており、一口目からエスプレッソが感じられるのが特徴である。https://ja.wikipedia.org/
▲①BERTO’S ②Qantas First Lounge ③Reuben Hills ④JIBBI COFFEE ROASTERS ⑤Single O ⑥NOMAD ⑦ONA Coffee Sydney
街歩きしながら立ち寄ったカフェやレストランのフラットホワイトは、見た目も味わいもこだわりが感じられて、お店の雰囲気も素敵なところばかり。今回はその中から厳選したとっておきのカフェとおすすめのベーカリーをご紹介します。
Single O
「Single O(シングル オー)」はシドニーに直営店が3か所ある、2003年創業のロースタリーカフェ。
本店があるSurry Hills(サリーヒルズ)は、Central stationから歩いて5分くらいの素敵なカフェやレストランが点在しているエリアで、朝食を楽しむ地元の人たちや観光客、テイクアウト利用のビジネスマンなど朝からとても賑わっていました。
お店の方におすすめを伺って、シグネチャーブレンドのRESERVOIR(レザボア)をオーダーすることに。
▲RESERVOIR(Flat White)6AUD / BANANA BREAD 13AUD
※1AUD(オーストラリア・ドル) ≒ 94円(2025年3月現在)
シドニーで味わう最初のフラットホワイトは、さわやかでフルーティな酸味が心地よく、口当たりがとてもなめらか。
素材のおいしさを活かした自然な甘さのバナナブレッドは、軽くトーストされていて外はさっくり中はふんわり。上にのっているエスプレッソバターのほろ苦さがアクセントになって最高においしいんです!
シドニーではカフェの定番メニューとしておなじみのバナナブレッド。お店によって形や厚み、具材が異なり、それぞれによさがあるので食べ比べしてみるのも楽しいですよ。
ONA Coffee Sydney
シドニー郊外のMarrickville(マリックビル)というエリアにある「ONA Coffee(オナ・コーヒー)」 は、2015年ワールドバリスタチャンピオンのSasa Sestic(ササ・セスティック)さんによって2008年に設立されたお店。
メルボルンやキャンベラなどにもフラッグシップショップがあり、オーストラリア全土および世界中の約150店舗に可能な限り最もサステナブルな方法で生産された最高品質の生豆を供給しています。
入口やカウンター席の横にはたくさんの観葉植物、店内中央には大きなバーカウンター。シンプルモダンなデザインの開放的で居心地のよい空間が広がっていて、日差しが降り注ぐテラス席でも淹れたてのコーヒーを楽しむことができます。
ハウスブレンドのAspenは、ブラジルやエチオピアなど4種の豆で構成されており、なめらかな酸味とコク、ローストしたアーモンドのような香ばしさが印象的。バリスタの妙技をカウンター越しに眺められるのも魅力です。
▲Aspen(Flat White)4.5AUD / Lacto Fermented Sauerkraut 4AUD / Homemade Vegan Kimchi 4AUD
お昼過ぎに来店したところ、食事のラストオーダーは13時半とのことでキッチンで調理する料理は注文できず、でもどうしても気になるメニューがあり何とかお願いして、手作りキムチとザワークラウト、そしてフラットホワイトでお昼ごはん。
サンドイッチなどのサイドメニューとして提供されているのですが、今まで食べた中で一番かもと思うほど味わい深く、感動的なおいしさ。また訪れることがあったら、コーヒーだけでなく自家製の発酵食品についてもゆっくり伺ってみたいな。
Bourke Street Bakery
「Bourke Street Bakery(バークストリート・ベーカリー)」は、2004年にSurry hillsにオープンし、現在はシドニーに12店舗を展開している地元食材やオーガニック食品など素材にこだわったベーカリーカフェ。
テラス席で愛犬と一緒に朝食を楽しんでいたり、出勤前にサンドイッチとコーヒーを購入される方など、朝からお客様が途切れることがなく人気ぶりがうかがえました。
ショーケースの中には手作り感満載のスイーツやサンドイッチがいっぱいが並んでいて、どれもおいしそうだったのですが、今回は日本への持ち帰り用に陽気な男性スタッフ(写真中央)一押しのパンを購入。
▲DARK MALT MICHE 8.5AUD
「低温長時間発酵のパンで、冷凍保存しておいて焼き直ししてもおいしいよ!」とおすすめしていただいたDARK MALT MICHEは、風味豊かで酸味もほどよくて絶品。結構大きくずっしりしていて一瞬迷いましたが、日本までがんばって持ち帰ってよかったです。
Flour and Stone
Saint Mary's Cathedral(セント・メアリー大聖堂)の近くにある「Flour and Stone(フラワー・アンド・ストーン)」は、レシピ本も出版しているNadine Ingram(ナディーン・イングラム)さんによって2011年に創設されたベーカリー。
店内やテラス席でパンとコーヒーなどが楽しめるベーカリーカフェの並びに、工房が併設されている持ち帰り専用の店舗があり、日替わりのサワードウブレッドや作りたてのサンドイッチ、見るからにおいしそうなペイストリーを求めて多くの方々が訪れていました。
▲BRAN MUFFIN 7.5AUD
お昼くらいに来店したところ、気になっていたサワードウブレッドはすでに売り切れていたので、ブランマフィンを購入することに。
店内が混みあっていたのでマフィンのフィリングなど詳しく伺えないまま持ち帰って、半分にカットしてみるとフルーツコンポートとクリームチーズが現れてびっくり。甘さ控えめの素朴な味わいで、フレッシュ感がたまらないマフィン。近くにあったら毎日通ってしまいそうです(笑)
おいしいものを探して、またてくてくと
今回街歩きしながら立ち寄ったベーカリーや地元の方に教えていただいたカフェは、どのお店も魅力的で再訪したいところばかり。朝早くからオープンしているのはうれしいのですが、日本の感覚でお茶しに行こうとするとすでに閉まっていることも多くて。
ベーカリーだけでなくカフェも15~16時には閉店してしまうところがほとんどなので、事前に確認してみてくださいね。
おいしいものを探して、またてくてくと。次回もどうぞお楽しみに!