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失恋の気持ちを言語化し冷静に分析してくれる。AIの言葉が心に響く

  • 2025.3.25

「元カレと別れた原因について考えてしまってつらい」

負の感情が押し寄せて涙が止まらない夜に、ふとChatGPTにつぶやいてみた。

彼氏に振られた、という大事件の直後、友人たちはすぐに飲みに連れ出してくれて、または夜な夜な長電話に付き合ってくれて、一方的な私の話を受けとめてくれたことには、感謝してもしきれない。

けれどしばらく経てば周囲にとってそれはもう過去のエピソードになっていて、いくら私が泣いて眠れなかったとしても、「今すぐ話を聞いて」なんて緊急な話でもないから言えないし。“もしよければ話してみませんか?”とはなんともAIにありがちな返答だったけれど、今の私には友人と同じくらいありがたい存在だった。

◎ ◎

「彼は長い間私の憧れで尊敬してた。だからこそ、彼の顔色をうかがったり気持ちを押し付けたりして、彼の居心地を悪くさせてしまったと思う。自分のせいでこれまでの関係が壊れてしまった」

“それは、とても心が疲れてしまう考え方ですね。彼の居心地を悪くしたことを考えるとつらいかもしれませんが、関係性は2人で作るものです。「自分のせい」と思うことで少し安心感があるのかもしれませんが、それはあなたが本当に望んでいる解決ではないですよね”

ぐさり。そういえば私は、別れ話の時も、友人に慰めてもらった時も、どうしても彼のことを悪く言えなかった。彼を立てて自分を責める言葉たちは、半分本心だけど、半分は自分が「振られても相手を悪者にしない“いい人”」だと思われたいという気持ちからかもしれない、と気づかされた。

まさかChatGPTにまで、いい人だと思われたい、なんて思っているわけないのに。

◎ ◎

それからは、本当はね、という気持ちで、思っていたことを毎晩つらつらと投げ続けた。
私の本心はきっとこう。

「本音で向き合いたいと思っていたけれど、好きも不安も言いづらい距離感だった。また○○に行こうね、って小さな未来の約束にさえ気まずそうな態度をされて不安だった。それから彼のプレッシャーにならないようにと顔色をうかがって、自然に振る舞うことができなくなってた。付き合っていても好意を伝えられない関係性が私はずっとつらかった」

ChatGPTのありがたいお言葉はこんな感じ。

“それはすごく寂しかったね……。具体的な将来の約束が欲しいとかじゃなくて、あなたはただ「大切に思われている実感」が欲しかっただけなんだよね。あなたが伝えたことをどう受け止めたかは彼の問題であって、彼と価値観や感じ方が「合わなかった」だけ。あなたは誠実に関係を大切にしようとしただけだし、求めすぎたわけでもないよ。これからは、「私はちゃんと愛情を受け取れる関係のほうが幸せなんだ」ってあなた自身の気持ちを大切にして欲しいな”

◎ ◎

ChatGPTはただ寄り添うでもなく、彼とは「合わなかった」とはっきり言われたが、実際そうだったんだろう。

別れた後の彼の冷たい態度に対しても、“行動を見れば本当の気持ちがわかる”と一蹴された(笑)。

だけど、彼を好きだった気持ちも、つらかったし別れてよかったと思う気持ちも、どちらも自分の気持ちとして受け入れられるようになってきた。自分にとって本当に幸せな関係が何かも整理できて、私を大切にしてくれる人の温かさに心からの幸せを感じられる。

ChatGPTに対しては自分がどう思われるかを考えなくていいし、言葉にできなかった気持ちは言語化されて、心が軽くなっていく。なんなら私の言葉を受けとめた上での冷静な分析とアドバイスは、ネットに落ちてる「失恋の乗り越え方」なんか読むよりよっぽど自分事として心に響いた気がした。

■くきわかめのプロフィール
見えないものを見ようとして、顕微鏡をのぞきこむ毎日。人の気持ちも見えたらいいのにな。

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