【漫画】体が弱って点滴を受けていたウサギが、一瞬で元気になった理由とは…自らの命を犠牲にする献身的な”ニンジン”に「せつない」「究極の愛」の声
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、にちにちさんの漫画「ラビとキャロ」シリーズより「愛」をご紹介。
作者であるにちにちさんが1月22日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、11.4万件を超える「いいね」が寄せられた。本記事ではにちにちさんに、作品のこだわりなどについてインタビューをおこなった。
ウサギとニンジンの、儚くも強烈な愛を感じる漫画が話題に
体が弱ったウサギのラビが、点滴を打ちながらベッドで横になっている。ベッドの脇で涙を流していたニンジンのキャロは次のコマではいなくなり、代わりに点滴の色がニンジン色に変わっていた。結果、ラビは元気を取り戻したのだった。
一風変わった展開だが、実は本シリーズではお決まりの展開。ラビのために毎回命を捧げる、献身的なキャロに心打たれる作風となっている。
本作を投稿したX(旧Twitter)には「せつない」「理解した瞬間涙が出てた」「究極の愛」「尊い犠牲」「視点を変えたらとても哲学的な作品」などのコメントが寄せられた。
また、お決まりの展開に対して「キャロちゃんはラビちゃんの中で生き続ける!」「2人で幸せになってほしいんだよ」「にんじんパワーはすごいな!」「キャロちゃん優しいね」などの愛あるコメントも寄せられている。
「『愛』というイラストから、それぞれの心の中でいくつもの物語が生まれてくれたら、すごく素敵」作者・にちにちさんの作品への思いとは
――「ラビとキャロ」を創作したきっかけや理由があればお教えください。
2021年からイラストを描き始め、SNSにさまざまなキャラクターを投稿してきました。でも、なかなか認知されず、どうすればもっと多くの人に見てもらえるのかをずっと悩んでいました。SNSは毎日たくさんの情報が流れる場所。その中で作品を見てもらうには、一瞬でキャラクターの魅力を伝え、印象に残ることが大事だと感じるようになりました。ただ可愛いキャラクターや面白いデザインを描くだけではなく、パッと見ただけで関係性や物語が伝わる要素を持たせることが大切なんじゃないかと思いました。
そこで考えたのが、「食べる・食べられる」という関係性。シンプルで分かりやすく、視覚的にもインパクトがあるのが魅力です。特に「ウサギとニンジン」の組み合わせは、多くの人がすぐにピンとくる関係性を持っていて、キャラクターにユニークな個性を与えるのにぴったりだと思い、創作を始めました。
――本作「愛」を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
ラビとキャロの物語は、ぱっと見たときにちょっぴり残酷で、少し切ないお話に思えるかもしれません。ウサギとニンジン。食べる側と食べられる側。そう聞くと、なんだか悲しい運命のようにも感じてしまいますよね。でも、ちょっと見方を変えてみると、違ったものが見えてきます。そこには優しさがあったり、思わずクスッと笑ってしまうような瞬間もあったりして。
見る人の気持ちによって、いろんな表情を見せてくれるんです。ある人には「切ないお話」、ある人には「やさしい物語」、またある人には「ちょっとシュールなコメディ」にも映るかもしれません。『愛』というイラストから、それぞれの心の中でいくつもの物語が生まれてくれたら、すごく素敵なことだなと思います。
――「ラビとキャロ」シリーズの中で特に気に入っている作品があれば、理由と共にお教えください。
『降車ボタンが押せないラビとキャロ』。たまに人間社会に降り立つ二人ですが、どこか場違いで、なかなか馴染めないそんな二人の様子をコミカルに描いたこの作品が、とても気に入っています。不器用でぎこちないけれど、どこか愛らしくて、応援したくなる存在。人間社会のルールに戸惑いながらも、懸命に適応しようとするラビとキャロの姿が、私たちの日常と重なるところがあるのかもしれません。
――本シリーズにはセリフがありませんが、セリフを入れない理由があればお教えください。
現在、3人の子どもを育てながら創作をしており、アイデアの段階で妻に意見を聞いたり、
子どもたちに見せて反応を確かめたりしています。子どもはキャラクターの表情や動きから直感的にストーリーを感じ取るため、文字に頼りすぎると伝わりにくくなることもあります。そのため、「言葉がなくても伝わる表現」を大切にし、コマの流れや表情を工夫しています。また、子どもたちの反応は、新しい視点を与えてくれる貴重なヒントになります。
「なんでこうなるの?」という素朴な疑問や、「この顔、おもしろい!」という率直な感想が、作品づくりの気づきにつながることも。家族と楽しみながら、より多くの人に伝わる表現を模索しています。
――今後の展望や目標をお教えください。
国や人種、性別をこえて、世界中の誰もが心を動かされるような作品をつくることが目標です。言葉が違っても、文化が違っても、感情はきっと伝わる。嬉しい、楽しい、切ない、そして、思わずクスッと笑ってしまう…そんな気持ちは、どこに生まれた人でもきっと共通するものだと思います。私の作品が、誰かの心を少しでも動かせたなら、それだけでとても幸せです。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
ラビとキャロはずっと仲良しです!