コノビー編集部の選りすぐり!何度でも読みたい、名作体験談。
今回はコノビーで連載中の「ひらたともみさん」の名作をご紹介いたします!小学4年生の息子くんが同級生に首を絞められた!?その時加害生徒の親はどう対処する?子どもの暴力と向き合う親のエピソードです。
次男リクが小学校4年生の時のこと
当時、リクは近所で「とにかく荒っぽくキレやすい、すぐに手が出る」と有名なMくんと同じクラスでした。
そんなある日のこと。
「またMくんか…。それにしても、首を絞めるなんて小学生のやることとしては放っておけないな…」と、考えあぐねていた時です。
ベランダの外から、子どもの「助けてー!」という声が聞こえてきました。
なんと、そこにいたのはMくん。
ふと遠くを見ると、Mくんのお母さんが鬼の形相をして追いかけてきていました。
Mくんの話を聞いてみると…
ようやく状況がのみこめた私は、ガタガタ震えるMくんを自宅の子ども部屋に押し込みました。
そして、我が家の戸を叩くMくんのお母さんと、直接話をすることにしたのです。
Mくんのお母さんが口にしたことは…?
Mくんのお母さんと話をした後、私は「今日の学校での出来事は、私から2人に直接話を聞かせてください。Mくんとの話が終わったら、私が責任もって家まで送っていきますので…。」とお願いしました。
そしてMくんのお母さんが帰られた後、私は泣いて震えるMくんといろいろな話をしました。
どんなにやんちゃで乱暴な子でも、まだ10歳。
本当は、Mくんは誰よりも「話せばわかる子」でした。
私もリクも、「Mくんに首を絞められた」という事実に折り合いをつけることなどできません。
なぜならば、それは命の危険にも至り得る行為。
でも、Mくんもきっと「親に首を絞められた」ということに折り合いをつけることなんてできないと思うのです。
どんな理由であれ、命の危険につながるような行為は許されない。それを教えていくのは、私たち親や社会の役目だと思っています。
虐待やネグレクトなど、悲惨なニュースを聞くことも少なくありませんが、私はその度に胸が痛くなります。
感情に任せて他人に暴力を振るうということが、どれほどの罪なのか。
そのことを、私たちはもっと日常的に考えていかなければならないと思うのです。