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医師が考える「ストレスを感じやすい人」「感じにくい人」の違い

  • 2025.3.23

同じ状況に置かれても、すぐにストレスを感じる人と、あまり動じない人がいる。この違いは何なのでしょうか?

ストレスを感じにくい人には 共通する思考や習慣があります。その特徴を探り、ストレスに振り回されずに生きるための方法を学んでいきましょう。

監修は平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニックの内科医・岡村 信良先生です。

ストレスに振り回されない人の特徴

  • 自分の感情を理解している
  • リラックスして生活している
  • 周囲の人との関係が良好(楽しく付き合っていける)
  • 必要以上の競争心や対抗心を持たない
  • 自分の意思がしっかりしていて周囲に流されない
  • オンとオフの切り替えが上手
  • 集中力がある

岡村先生:上記は、ストレスを感じる場面が少ない人の特徴です。

共通する部分としては、「心に余計な負荷をかけない」という姿勢が挙げられます。

いわゆる“ストレスを感じにくい人”は、自分と他者を比べることをせず、「出世しなければ」という焦燥感もそこまで強くありません。

自分の生きるペースに従い、「自分の力では変えられないこと」を素直に受け入れる傾向もあります。

見比べてみよう! ストレスを「感じやすい人」「感じない人」

ストレスを感じにくい人

ストレスを感じやすい人

  • マイペース
  • 過剰な競争心を持たない
  • 他者に対して温厚
  • 感情表現が上手
  • 自分なりのリラックス法を知っている
  • 心に余裕がある
  • 些細なことを気にしない
  • 周囲に振り回されない
  • 自然に頼み事ができる
  • プラス思考
  • せっかち
  • 競争心が強い
  • 他者に厳しい
  • 感情を抑えがち
  • いつも忙しくしていないと不安
  • 漠然とした焦燥感・不安感がある
  • 完璧主義
  • 周囲の評価を気にする
  • 人に何か頼むことが苦手
  • マイナス思考

岡村先生:ストレスを感じやすい人は、「誰かに評価されたい」「嫌われたくない」という気持ちに支配されやすいです。

自分に厳しくしすぎる傾向があるため、自然と他者への評価も厳しくなり、イライラが募っていきます。

一方ストレスを感じない人は、自分のスタンスを保ちつつ周囲の人々と関わりを持ちます。自分の心と穏やかに向き合っているため、他人に優しく接する人が多いです。

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今からでも「ストレスに強い人」になれる?

すぐにストレスを抱えてしまうのが悩み。ちょっとくらいのことには動じない、ストレスに強い・安定した人になる方法はあるのでしょうか?

岡村先生:性格自体を変えるのは難しいですが、「ストレスとの向き合い方」を上達させる方法はあります。心の動きに左右されにくくなることで、少しずつストレスに強い人になっていくことでしょう。

不安・イライラを感じるのは、自分の考え方や行動が関係している場合もあります。まずは自分自身と向き合い、「どんなことでストレスを感じるのか」を振り返ってみましょう。

ストレスの原因と上手く向き合っていくことが、ストレスに強い人になるための第一歩だといえます。

ストレスの原因とうまく向き合い、解消するコツ

岡村先生:ストレスを溜めないようにするには、自分の考えをポジティヴな方向に持っていくことが大切です。まずは、以下3つの行動・考え方を心がけてみましょう。

誰かに「悩み」や「自身の考え」を話す

岡村先生:イライラしたり不安を感じたりしたら、周囲の人に「悩み」や「自身の考え」を話してみましょう。人と会話すると、考えがまとまって気持ちが落ち着きやすいです。

他者の意見を参考にできるので、「ストレスの原因との向き合い方」も少しずつ明確になっていくでしょう。

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自分が「できたこと」に目を向けよう

岡村先生:失敗した経験を振り返ってみると、その中には「達成できたこと」「努力したこと」もあるはずです。まずはそれらを行えた自分を褒めてあげましょう。

できたことに注目すると、さまざまな経験を前向きに捉えられるようになります。「この部分では確かに成功した」という体験が自信に変わることで、次第にストレスに強い人になっていくでしょう。

一方ストレスが溜まりやすい人は、完璧主義の傾向があります。「できなかったこと」に注目してばかりいると、多くのケースが失敗体験になってしまい、気持ちが落ち込みやすくなります。

「自分に変えられないこと」は受け流そう

岡村先生:現状抱えているストレスの原因の中には、「自分で変えられないこと」「避けられないこと」もあります。変えられないものを前にしたときは、割り切って受け流すことも大切です。

たとえば、仕事で提案した“渾身の企画”が通らなかったとします。「素晴らしい企画なのに、何がダメだったんだろう」と落ち込んでしまうこともあるでしょう。

そんなときは「結果は結果だし、仕方ないか」と一旦受け流してみましょう。企画が通るか否かは会社・上司の判断によるものなので、そもそも自分だけでどうにかできるものではありません。

また、企画を提案したときの努力は、ご自身のスキル向上の糧になっているはずです。気持ちがすっきりすると「企画した内容を他で試してみるのも面白いかも」と前向きな考えが浮かんでくることもありますよ。

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次:ストレス耐性を上げる生き方とは

ストレス耐性を上げる生き方とは

岡村先生:自律神経を整えると、気持ちが不安定になりにくくなります。自分が「ストレスに弱い」と感じている人は、以下の3点を日頃から意識してみましょう。

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規則正しい生活を送る

岡村先生:毎日同じ時間に起床する、朝はカーテンを開けて太陽の光を浴びる、昼と夜を逆転させないといった規則正しい生活を心がけましょう。

忙しい方は眠りにつく時間が遅くなりやすいですが、起床時間はできるだけ一定にしましょう。リズムが安定した生活を送っていると、ストレスに強い「健康な心身」の維持につながると考えられます。

十分な睡眠をとる

岡村先生:良質な睡眠を十分にとっていると、心身がリセットされて、ストレスの悪影響を受けにくくなると考えられます。

逆に睡眠不足だと思考力・集中力が低下したり、体調を崩しやすくなったりしてストレスが溜まりやすいです。

軽めの運動を毎日15分程度行う

岡村先生:ウォーキング、ヨガ、ストレッチなどの軽めの運動を毎日15分程度行いましょう。気分転換になり、心身のリフレッシュにつながります。

また、血行が促されることで、ストレスからくる頭痛・腰痛・肩こりの改善も期待できます。

それでも「どうしてもストレスが溜まる」ときは

岡村先生:「どうしてもストレスが溜まってつらい」というときは、まず信頼できる周囲の方(上司・家族など)に相談してみましょう。

相談できる相手がいない場合は、精神科のクリニック、もしくは公共機関で相談するとよいでしょう。精神科では、心の病気とまでいかない方でも悩みを相談しても大丈夫です。ただし一部のカウンセリングなど診療内容によっては自由診療になるケースもあります。

自分だけで悩みを解決しようとすると、精神的苦痛が大きくなって心身に悪影響を与えやすいものです。他者の意見や見解を知ることで、状況改善の糸口が見つかるケースも多々あります。

ストレスが溜まってどうしようもないときは、一歩踏み出す勇気を持って相談してみましょう。

監修者プロフィール

岡村 信良(おかむら・のぶよし)先生

内科医。経歴:平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック

<Edit:編集部>

※本記事は、Medicalook(メディカルック)で掲載されていた内容を移管し、加筆・修正したものです。

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