Text by Ryo
男子日本代表は22日、千葉市美浜区内の高円宮記念JFA夢フィールドでFIFAワールドカップ(W杯)2026アジア最終予選(3次予選)の第8節サウジアラビア代表戦(25日午後7時35分、埼玉スタジアム2002)に向けたトレーニングを行った。
ここまで6勝1分けのサムライブルーは、20日のバーレーン代表に2-0で勝利し、日本代表史上最速でW杯出場を決めた中、初日となったこの日は24選手が全体練習に参加。その内の一人であるFW古橋亨梧(きょうご、フランス1部レンヌ)が全体練習後の取材に応じた。
W杯出場権獲得は「その場に立ち会えてうれしかった」
今月20日のバーレーン戦に勝利してW杯出場を決めた日本代表。スコットランドで得点を量産し、今季途中からフランス1部スタッド・レンヌへステップアップした古橋は、W杯出場が決まった試合をスタンドから眺めていた。
ストライカーは「率直に悔しかった」と本音をこぼしたが、「いい選手がそろっているし、必ず(W杯)出場権を獲得してくれると信じていました。その場に立ち会えてうれしかったです」と、日本代表の8大会連続8度目のW杯出場を喜んだ。
絶好調のチームで古橋は、ポジションを確保できていない。
現在、日本代表FWの序列は上田綺世(オランダ1部フェイエノールト)がファーストチョイスとなっており、バーレーン戦では町野修斗(ドイツ1部ホルシュタイン・キール)が途中出場した。
前線で体を張れるストライカーが起用されているいまの日本代表で、裏への抜け出しや、ボックス内でのDFとの駆け引きを武器とする古橋は、セルティック(スコットランド1部)で見せていた活躍を披露できていない。
「二人(上田、町野)とも体の使い方が上手い。ポストプレーでも体を張れる選手で、いい選手だと思います」と、ポジション争いをするライバル二人を称賛した。
それでも「僕もやり方によってはああいうプレーもできると思います。そこは練習でタイミングを合わせてやっていけたらいい」と、どん欲にチャンスを伺っていた。
代表、クラブでの定位置確保へ「結果が大事」
古橋は1月に移籍したレンヌではここまでリーグ戦4試合出場にとどまっている。今回の代表戦は所属クラブでの活躍の足がかりにしたい。
「FWとしては結果が大事。いつも言っていますが、自チームでも、こうして(日本代表に)選ばれたときも、練習からゴールを決めることを大事にしていきたいと思います」
W杯最終予選4連勝を狙う日本代表の次なる相手は、出場圏内の2位入りでW杯出場を目指す通算対戦成績12勝1分6敗の強敵サウジアラビア代表だ。
「前の試合(バーレーン戦)でたくさんの人が喜んでくれたのを見て、すごくパワーをもらいました。次の試合(サウジアラビア戦)もみんなで勝って、笑顔で終われるようにしたいです」と、得点に飢えるストライカーはチーム一丸となって戦い、サポーターに勝利を届けると誓った。
この悔しさを晴らすため、そしてクラブで定位置を奪い取る足がかりにするために、次節はサムライブルーを勝利に導くゴールを決めてみせる。
(取材・文・写真 Ryo)