いつも行かない東銀座へ午前中に用事があったので立ち寄って、地図アプリを見ながらうろうろしていたときのことです。3歳ぐらいの女の子が1人で泣きながら歩いていました。女の子の周りを見渡しても親らしき人の姿はありません。そこで私は交番の近くにいた警察官に相談をすることにしたのですが――!?
泣いている女の子
歩いている場所は道路沿いの歩道で、私はとても危険だなと感じました。周囲の人が声をかける様子もありません。そこで私は女の子に恐怖心を与えないように近づいて、屈んで「どうしたの?」と声をかけました。
しかし、女の子は泣くばかり……。再度周囲を見まわしましたが、女の子の親らしき人は近くにいない様子。ふと地図アプリを見ると、少し行けば交番があることがわかった私は、女の子を交番に連れていくことにしました。
母親の驚きの態度
交番前に立っていた警察官に声をかけ、事情を伝えていると、なんと女の子の母親らしき人がやってきて、「あのー」と声をかけてきました。女の子の母親だと言うのですが、驚くことに焦る様子もなく、笑っていました。
そして、私が「この子が1人で泣いていたので、警察官のところに連れてきました」と伝えると、母親は途端に「あぁ、そうですか」と、まるで迷惑そうな表情を浮かべたのです。私はモヤモヤした思いを抱えたまま、その場を去りました。
私にも当時2歳の息子がいましたが、息子から目を離すことはありませんでした。道路沿いで1人にすることは考えらません。急に道路に飛び出して車に轢かれたら?もしも悪い人に連れ去られたら?……同じ親として複雑な気持ちになりました。
さらに、迷惑そうな態度を見て、どういう対応をすべきだったのだろうかと考えさせられました。見ず知らずの女の子ですが、たったひとりでどれだけ心細かったのだろうと思うと胸が締め付けられます。今後は1人になることがないよう、心のなかで祈ったのでした。
著者:鈴木恭子/40代女性/自営業。ワンオペ育児で奮闘中の4歳男の子のママ。お酒が大好き。
イラスト:はたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年3月)
ベビーカレンダー編集部