【写真】伊原六花“なつめ”と抱き合って顔をゆがめる伊野尾慧“幹太”
Hey! Say! JUMP・伊野尾慧と伊原六花がW主演を務めるドラマ「パラレル夫婦 死んだ“僕と妻”の真実」(毎週火曜夜11:00-11:30、カンテレ・フジテレビ系)が4月1日(火)にスタートする。本作は、事故で死別したはずの夫婦が「1日3分、部屋の中だけで再会できる」という“制約だらけの奇跡”に振り回されながらも、お互いの死の真相と、不倫の真相を追う夫婦再生ラブ&ミステリー。伊野尾は妻を愛しすぎるがあまり“溺愛系男子”になってしまった並川幹太を、伊原は愛情が強すぎる幹太に自分の本音を伝えられなくなってしまった並川なつめを演じる。この度、取材会が行われ、伊野尾と伊原がお互いの印象や夫婦役への思いを語った。
キラキラのイメージだった伊野尾に会ってみると…?
――お二人は初共演となりますが、会う前の印象と会った後の印象はいかがですか。
伊野尾:道枝(駿佑)くんの出てたドラマ「マイ・セカンド・アオハル」(2023年、TBS系)を見ていて、そこに伊原さんが出演されていたので、お芝居もされているんだ、お芝居をしている姿もすてきだなと思いました。一視聴者として見ている立場だったので、まさかご一緒すると思ってなかったです。そして夫婦役と聞いて驚きました。会ってみての印象は、明るくて優しい方だなと思います。話し掛けてくれるし、取材現場で帰るときに椅子を片づけていたり、細かいところに気が使えて優しい方だなと思いました。
伊原:伊野尾さんは学生の時からテレビで拝見していて、キラキラのイメージでした。ハッピーで「みんな友達!イエイ!」って感じかと思っていたんですけど、意外とお会いすると…。
伊野尾:会ったら暗いなってこと!?(笑)
伊原:暗くないですけど、やっと今日伊野尾さんのことを知り始めています。前に会った時は本当に私生活のイメージが無くて、この方は何を食べて誰と喋って生きてきたんだろう?という感じでしたが、今は人間味というか人柄が分かってきました。(自分の首元を指して)ここぐらいまでは分かりました。
伊野尾:えっ、早くない?
伊原:上から数えてです(笑)。
伊野尾:上からね(笑)。
伊原:伊野尾さんは人見知りだそうですが、話し掛けると喋ってくれます。
伊野尾:良かった、人間らしくて(笑)。
――お二人は夫婦役ですが、どんな夫婦を演じていきたいと思っていますか。
伊野尾:夫婦としてはもう3年の歴史があるので、そういった歴史をちゃんと感じ取れるように夫婦の空気を作りたいなと思います。
伊原:愛すべき二人になればいいなと思います。それぞれ価値観があって、合ったり合わなかったりする感じがキュートに見えたらいいなと思っています。
サスペンス×コメディー×ラブが入り組んでいる物語
――台本を読んだ印象を教えてください。
伊野尾:僕が演じる幹太は、なつめのことがすごく好きで、良かれと思って行動していて、人によっては喜ばれることだけど、ちょっとやりすぎなところもある。その辺りのすれ違いが歯がゆいなと思いました。
伊原:結婚3年目、出会って5年目っていうのをちゃんと分かって読むと、確かにここで言葉を飲み込むよなーと共感できる部分があったりします。幹太の溺愛具合はまっすぐすぎて、ちょっとズレたまっすぐさになっている印象です。日々の積み重ねがあるからこそ、今そう感じるということが伝わればいいなと思います。溺愛してくれているのに、なつめが一方的に拒絶している感じに見えないように演じたいです。
伊野尾:物語はいろんな要素が入っていて、サスペンスの部分、コメディーの部分、ラブの部分が入り組んでいるのが面白くて、飽きずに台本を読み進められました。役を演じる上では、そこのバランス感覚というか、どこか一つだけ突出しすぎちゃうと視聴者の方が没入できない気がするので、現場で相談しながらいいバランスでやれたらいいかなと思います。
伊原:完全オリジナルということで、まだ私たちしか知らない物語がこんなに面白くて、ここに参加できるっていうのがとってもうれしいです。台本が面白いからこそ、演じる立場としては頑張らないと!と、いいプレッシャーをもらえました。私は夫婦の会話の掛け合いがすごく夫婦らしくて好きだなと思う瞬間が多いので、そこも大事にしたいと思います。
――夫婦のシーンと、それ以外にも職場などのシーンが描かれます。「夫が事故で亡くなった世界」と「妻が事故で亡くなった世界」という、2つの世界を舞台にした作品ですが、大変そうだなと思うことは?
伊野尾:僕らはそれぞれ1個の世界だけど…。
伊原:周りのみんなは2つですよね。こっちは幹太が生きてる、こっちはなつめが生きてるっていう世界で。
伊野尾:僕らは一面だけですが、監督さんとかは映像表現で見ている方々にどう伝えるか、すごく難しそうだなと思います。
「夫婦」について考える二人
――夫婦役ということで、指輪をつけてみていかがですか。
伊野尾:慣れないですね。僕普段指輪全くしないので。今日初めてずっと結婚指輪をしているので、つけたり外したりずっとイジイジしちゃいます。
――指輪をつけたら気持ちは変わりますか?
伊野尾:全く変わりませんね!あはは!あっ、変わった方がいいのか…?でも指輪をしていると夫婦って感じもするし、ドラマの中でもふとした仕草の中に映ってくるので、いいアクセントになったらいいなと思います。お揃いのデザインで…。
伊原:(パラレルを示唆する)ミックスのデザインじゃないですか?
伊野尾:そうかもしれない!
伊原:私は今までの作品で、最終的に夫婦になるとか、途中で夫婦になるとかはありましたが、夫婦スタートっていうのがなかったので、最初から指輪をつけていられるのは役作りとしても心強いなと思います。
――幹太は「夫婦は2⼈で1つ」、なつめは「夫婦は2⼈別々」という価値観を持っていますが、お二人の「夫婦」についての価値観は?
伊野尾:夫婦とは…?
伊原:険しい顔をしているので私から(笑)。私は結構なつめの考えに共感していて、それぞれ生きてきた環境があると思うので、夫婦はそれぞれの世界を認め合う、すり合わせるみたいなことかなと思います。
伊野尾:友達とも違うし、仕事仲間とも違うし、家族って言っちゃうと家族なんだけど、そこにはいろんな感情が入り組んでいて。一緒に会社を経営する感覚でもないと思うし、何なんだろう?最近離婚した人の話をよく聞いていたので、結婚に対してポジティブなイメージが今はあんまり持てていないけど、今回の撮影を通して結婚すてきだなって思えたらいいな。
伊原:頑張りましょう!
座長としての意気込み「みんなが楽しく仕事できればいいな」
――伊野尾さん演じる幹太は“激愛系男子”ですが、それを聞いた時の気持ちを教えてください。
伊野尾:“激愛系男子”はプロデューサーさんが考えてくれたんですけど、いいワードチョイスだなと思いました。幹太がどんな人かを言語化するのがすごく難しくて、ネガティブな捉え方だと自分の考えを押し付けている人な気がしていたんだけど、溺愛っていう言葉を聞いて腑に落ちました。奥さんのことをすごく愛していて、結婚3年目だけど一人だけまだ新婚テンション。ポジティブに捉えたらすてきなんだけど、人によってはうっとうしくも感じる。視聴者にとって「幹太が溺愛してくれてかわいい、いいな」というだけじゃなくて、「ちょっと重すぎる」みたいな意見が分かれるようなキャラクターとして演じられたらいいなと思っています。
――ちなみに、お二人が今溺愛しているものは?
伊野尾:コーヒー。最近ブラックが飲めるようになりました。
伊原:私はノンフライヤー。すごく便利なんです。
伊野尾:料理するんだね。
伊原:料理します。ノンフライヤーは好きすぎて親にも姉にも送りつけました。ドライ機能があって、この前は干し芋を作りました。
――W主演ですが、座長としてどんな現場にしたいと思っていますか?
伊野尾:明るくて楽しい現場になればいいな。僕だけじゃなくて、スタッフさん含めてみんなが楽しく仕事できればいいなと思います。W主演の伊原さんもいてくれるので、2人で力を合わせていい作品を作れたらいいなと思います。
伊原:夫婦という軸はあるんですけど、周りの皆さんに助けてもらわないと成り立たない作品だと思うので、伊野尾さんに引っ張っていただいて、私たちは横並びでついていけたらなと思います。
――Travis Japanの松倉海斗さんとも共演されますが、楽しみにしていることは?
伊野尾:楽しみにしてること…無いなー(笑)。後輩と一緒に仕事する機会がなかなか無くて。Travis JapanはHey! Say! JUMPのライブにバックでついてくれたりしたこともあったから、また違った形で共演できるっていうのはうれしいです。松倉くんは「家政夫のミタゾノ」(テレビ朝日系)に一話だけ出てくれたけど、その時ほとんど話せなかったから、今回話せたらいいなと思います。
※Hey! Say! JUMPの「a」はセンチュリーゴシック体が正式表記
◆取材・文=水沢あすみ