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“保育士になった絵本作家”石井聖岳さんがおくる園生活の絵本『おひるね とんとん』『せんせい みてて!』 (童心社)

  • 2025.3.22

立春も過ぎ、本格的な春はもうすぐそこ。

この4月に保育園の入園をひかえている、というご家庭も多いのではないでしょうか。

「離れるときに泣いちゃうかな」

「給食はちゃんと食べられるかしら……」

「お友だちと仲よく遊べるんだろうか」などなど、はじめてづくしの日々を思い、期待と不安の入り混じった気持ちでいるかもしれませんね。

このたび、「保育士」資格を取得し、実際に保育園で勤務されている「絵本作家」である石井聖岳さんの新作『おひるね とんとん』『せんせい みてて!』が刊行されることになりました。

3月中旬には書店店頭に並ぶ予定です。どうぞお楽しみに!

■おひるね とんとん

絵・作:石井 聖岳

出版社: 童心社

出版社からの内容紹介

ここは、あかねほいくえん。おひるねのじかんです。「ねぇ、せんせい とんとんして」せんせいは、たけくんのせなかをやさしく、とんとんとん、とんとんとん……。たけくんはあんしんしてねむります。すると、まどのそとから「ねぇ、わたしも とんとん してほしいなぁ」とこえがきこえてきました。やってきたのは……。

保育士免許を取得して保育士になった絵本作家・石井聖岳が、満を持して描く「保育園」の絵本シリーズ!

■せんせい みてて!

絵・作:石井 聖岳

出版社: 童心社

出版社からの内容紹介

あかねほいくえんのみんなは、わんぱくひろばにやってきました。「せんせい みてて!」はなちゃんがそろりそろりと、いっぽんばしをわたります。せんせいは、はなちゃんをみまもります。「すごいすごい!」パチパチパチ。すると、くさむらからから「いいないいな、せんせい わたしも みてて!」とこえがきこえてきました。やってきたのは……。

保育士免許を取得して保育士になった絵本作家・石井聖岳が、満を持して描く「保育園」の絵本シリーズ!

■絵本作家、保育士になる

石井さんを見つけると、「いしいさーん!」「いしいくんだ!」と子どもたちが元気よく声をかけます。

園庭では強風にもかかわらずかけまわる子どもの姿が。保育室でも、ねんどあそびなど、みんな思い思いに活動していました。

風なんてへっちゃら! な子どもたち
どろんこ楽しいねー!
ねんどで何つくる? でこの笑顔!
三輪車でゴーゴー!

石井さんは子どもをひざにのせてバスごっこをしたり、いっしょに絵本を読んだり(できたての『おひるね とんとん』『せんせい みてて!』も楽しんでいました!)、笑い声がたえません。

石井さんにお話を聞きました。

ーー保育士になろうと思ったきっかけは何だったのですか?

あかね保育園との関わりは、はじめは保護者として。自分の子どもが通っていたんです。

子どもが年長クラスになったころ、「保育補助」という役割だと保育士資格がなくても保育園で働けると聞いて。

どうしても働きたいと無理を言って園長先生にお願いしたのです。

ーー実際にやってみて、どうでしたか?

保育士さんてすごいな! と思うことの連続でした。お昼寝の寝かしつけにしても、ケンカをどうおさめるかにしても。子ども一人ひとりをしっかり見つつ、全体もまとめていく姿に、学ぶことばかりでした。

1年ほど保育補助として関わる中で、子どもと過ごすこの仕事にやりがいを感じ、保育士の資格を取得して、きちんと働きたいと思うようになりました。ちょうどパパ友がいっしょに受験しようと誘ってくれたこともあり、挑戦することに。

ーー絵本作家としてお仕事を続けながらの受験勉強、大変だったのでは?

大変でした笑! 3回目で無事合格することができました。

あかね保育園の職員のみんながとても喜んでくれて、それが嬉しかったです。

■保育士になってからの絵本づくり

ーー石井さんの保育士としての経験がもとになっているのが、今回の『おひるね とんとん』『せんせい みてて!』ですね。保育園で子どもたちと過ごすようになって、絵本づくりに変化はあったのでしょうか。

保育士になって急に子どもを強く意識した絵本づくりになったかというと、そうではないと感じています。というのも、これまでの作品でも動物を主人公にしながら、そこには自分の子ども時代や「子どもってこうだよなぁ~」というものが投影されていたんです。

ただ今回、物語のタネは保育園での日常の中にありました。最初につくった『おひるね とんとん』は、子どもたちが眠る姿を思い出しつつスケッチしたことからはじまりました。

石井さんのスケッチ

保育園でのお昼部。最初はなんとなく優雅な時間を想像していました。

でも。これで本当に寝るの? と思うくらいみんな元気いっぱいです。

しかも。あっちで寝たい、友だちの横がいい、あ、オシッコ! 次つぎと自分の要求を通そうとする子どもたち。

「わーん、ほかの先生なら一瞬で眠るくせにー」

私は心の中で泣きました。

それでも。だんだんと落ち着き、眠りに落ちていく子どもたち。その姿のなんと愛おしいことか。とんとんしてという子、耳たぶを触ってほしい子、おでこを指でトコトコとリズムよく触ると寝る子。

「こんなにも、それぞれ好きな眠り方があるんだなあ」と妙に感動してしまいました。

それもこれも、安心して自分の思いを伝えられ、そしてそれに応えてくれる大人がいるからこそだと思うのです。

どうか子どもたちに、そんなふうに安心できる場所がたくさんありますように。

石井聖岳

(『おひるね とんとん』あとがきより)

続きは童心社noteをご覧ください。

https://note.com/doshinsha1957/n/n5a88c8bfdf65#b7cdef5e-3d65-497f-9970-a0b856df9e85

本記事は「絵本ナビ」から転載しております

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