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“貯金”に取り憑かれ…プレゼント代をケチるほど、精神が蝕まれていく実体験に「これ分かるなぁ…」と共感の声【漫画】

  • 2025.3.22
お金が貯まる安心感と引き換えに、失っていく大切な気持ち (C)小日向えぴこ/OVERLAP はちみつコミックエッセイ

【漫画】予算内に収まる安心と、お金を使いたくない“こだわり”…貯金のせいで心がしんどくなっていく展開に「割と今同じような状態になってるかも」と話題

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、はちみつコミックエッセイで連載されていた『貯金オタク、5000円の石けんで目覚める。』(オーバーラップ)から、試し読み2話『貯金沼にハマって1年半で250万貯めたけど…』をピックアップ。

作者の小日向えぴこさんが1月8日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ反響を呼び、3500件を超える「いいね」が寄せられ話題を集めている。この記事では、作者・小日向えぴこさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

貯金を意識した生活によって得た楽しみと苦しさとは

『貯金オタク、5000円の石けんで目覚める。』試し読み2話(1/10) (C)小日向えぴこ/OVERLAP はちみつコミックエッセイ

部署異動を機に、一回本気で貯金をしてみようと思い立った小日向さん。貯金目標を決めて、先取り貯蓄、家計簿、毎月の振り返りなどと取り組んでいた。

でも、暮らしていると予定外の出費が発生し、家計が狂ってしまう。そこで交際費を削ることにした。先輩へのプレゼントをケチりざるを得なくなったが、予算内に収まる安心と引き換えに、心がゆっくり死んでいくのを実感していた。

こうして貯金を意識した生活を続け、やがてお金を使うたびに自分が削られていくような感覚がしていくのだった…

貯金を始めたことによって、生活だけでなく精神まで変わっていく様子に「これ分かるなぁ…」「めちゃくちゃわかる」と共感の声が届いていた。「こういう気持ちで生きてたことある」「割と今同じような状態になってるかも」など、実体験を語る読者も続出していた。

心を押し殺すときもありながら、貯金をしたことで得られた学びを展開…小日向えぴこさんインタビュー

『貯金オタク、5000円の石けんで目覚める。』試し読み2話(7/10) (C)小日向えぴこ/OVERLAP はちみつコミックエッセイ

――漫画『貯金オタク、5000円の石けんで目覚める。』につきまして、創作のきっかけをお教えください。

このテーマを選んだ理由は、今作品を描くなら、「直近で自分に起きた一番大きな出来事について気持ちが新鮮なうちに描きたい!」と思ったからです。

また書籍化を目指すにあたっては、ある程度まとまった分量のエピソードが描けそうなこと、読んだ人の役に立つ内容にできそうなことも大きなポイントでした。それで言うと「お金の使い方」というテーマは、描くことも多く自分の経験・知識も活かせそうだと思いました。

――読者の皆さんからは、「貯金に取り憑かれること」に共感の声が続々と集まっていますが、小日向えぴこさんがご経験を通して、また作品を通してお伝えしたいことはございますか。

お金は持っているだけでは意味がないし、あの世には持っていけないので、自分の暮らしを豊かにするために(将来困らない程度に)使った方がいいということです。

そんな言葉は誰しも一度は聞いたことがあると思うのですが、言葉だけでは腹落ちしにくいですよね。だから、実体験をストーリー仕立てにして描いた本書で、一人でも多くの人に届けばいいなと思っています。

――エッセイ漫画をお描きになる際に、ストーリーの面とデザインの面で、何か意識していることや気を付けていることはございますか。

ストーリーの面では、論理展開がおかしくならないように気を付けています。

今回のような課題解決型のエッセイでは特に、主人公の抱える課題→何かしらの出来事→主人公の気持ちの変化→行動の変化、という展開になります。

読者の方にはそれを追体験して共感してもらいたいので、その出来事からの気持ちの変化や行動の変化に違和感や無理がないように、丁寧に描くことに気を使いました。

デザインの面では、主に読みやすさを重視しています。読者の視線の動きを意識して、セリフを違和感なく順番に読めるように、キャラの立ち位置ができるだけセリフと同じ順番になるように、ということは心がけています。

また、普段は顔のアップばかりになりがちなのですが、今回の書籍にあたっては、なるべくコマに身体まで入れるようにしたり、状況がわかるように背景や引きの絵を意識して入れるようにしました。

――本作を創りあげる際に、こだわったポイントがございましたらお教えください。

こだわったポイントは、とにかく読んでくださった方に得したと思って欲しくて、参考になりそうな情報をできるだけ載せるようにしました。

例えば貯金のコツ、節約時のオススメ食材、買ってよかったもの、死ぬまでにやりたいことリスト、時間をお金で買うならコレ、などです。

あとは、自分のお金事情を赤裸々に書いていることです。お金系の本は意外と具体的な数字が載っていないことも多く、個人的にはもっとリアルな数字を載せて欲しいな…と思っていました。

本書では、貯金にハマっていた時の収支、独身時代と結婚後の家計の予算、我が家のリアルなライフプラン表なども載せているのですが、ギリギリまで細かい数字を詰めたりとかなり苦労しました(笑)。

――漫画についてや、漫画だけでなく小日向えぴこ様ご自身のことで、今後の展望や目標、やってみたいことなどがございましたらお教えください。

漫画についてで言うと、お金についての漫画を発信していきたいです。あと、私はお仕事モノの漫画を読むのが好きなので、自分でも描いてみたいと思っています。

漫画以外だと、まだ具体的なビジョンはないのですが、お金について困っている人の相談に乗ったりという活動もしてみたいと考えてはいます。また、仕事も少し落ち着いたので、これからは家族旅行や家のリフォームなど、今までできていなかったことに色々と挑戦してみたいです!

――最後に作品を楽しみにしている読者やフォロワーの皆さんへメッセージをお願いいたします。

作品を楽しみにしてくださっている方、フォロワーの皆さま、本当にありがとうございます。

タスクを抱えがちであまり浮上できていなくて恐縮なのですが、その分仕事や生活の方をがんばっています(笑)。これからもゆるりと応援してくださったら嬉しいです!

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