柳楽優弥主演のヴィレッジ・サイコスリラー「ガンニバル」シーズン2の初週(第1、2話)が、3月19日に配信された。シーズン2が配信されるや、前作から“2年待った”ファンの期待値を大きく超えるような狂気とバイオレンスの波状攻撃で、「いきなり激し過ぎ」「すごい戦闘シーン」と、早くも視聴者を戦慄させている。(以下、ネタバレを含みます)
いきなり繰り広げられる大悟と“あの人”の激突
同ドラマは、二宮正明の同名サスペンスコミックを実写化したもので、人里離れた供花村(くげむら)が物語の舞台。過去にある事件を起こしてしまい、左遷されて村の駐在となった警察官・阿川大悟(柳楽)は、赴任早々に老婦人の不可解な死に遭遇し、「人が喰われているらしい」といううわさもあるこの村の異様さに気付いていく。
シーズン2の第1話は、シーズン1の最終話からの続きが描かれており、大悟は祭でいけにえに捧げられる子どもたちが閉じ込められていた檻を発見する。大悟が到着したときには子どもたちの姿はなく、現場を捜索していると突然“あの人”と呼ばれている謎の大男が大悟に襲いかかる。大悟は、鋭利な刃物を振り回す“あの人”を殴り倒すも歯が立たず、追い掛け回される形で檻から森へと向かった。
また、大悟の妻・有希(吉岡里帆)と娘・ましろ(志水心音)は、警察チームに保護されていたが、彼らを追ってきた後藤家のスパイに襲撃されてしまう羽目に。
一方、恵介は、いけにえの子どもたちを管理していた弟・洋介(杉田雷麟)を問いただすが、恵介は「兄ちゃんは、ほんまにあの子らが家畜に見えるんか?」と、逆に洋介から疑問を呈されてしまう。
そんな中、恵介の子どもを身ごもった前駐在の娘・すみれ(北香那)が供花村に再びやって来る。さらに第1話の終盤では、恵介の母親の苦々しい過去が描かれ、恵介の本当の父親の姿が明らかに。第1話の序盤から繰り広げられた大悟と“あの人”の激しい戦闘シーンをはじめ、供花村に携わる人々の背景や人間模様が映し出された。
タガが外れた後藤家と警察の激しい銃撃戦…村は血の海に
第2話の冒頭では供花村唯一の神を祀る来乃神(くるのかみ)神社の宮司・神山正宗(橋爪功)が登場し、これからの祭の神事を孫の宗近(田中俊介)が行うことを村人の前で告げる。裏に戻り一人になった正宗が「終わった…。銀さん、僕はちゃんとまっとうしたよね?」とつぶやき、宗近が祝詞を上げる声とオープニング映像が混ざり合う不気味な雰囲気で第2話の本編が始まる。
神社の集まりに姿を見せなかった恵介は、すみれとの約束の場所へ一人で向かう。「会いたかった」と恵介に抱き着こうとするすみれを突き放し「子どもを堕(お)ろせ。わしとはもう二度と関わるな。堕ろさん言うなら今ここで殺す」と、銃口をすみれに向ける。悲しくも、恵介が冷たく言い放ったのはすみれを村に巻き込みたくなかったからであり、彼女を説得しようとしたところに恵介の後を付けてきた龍二(中村祐太郎)らに見つかってしまう。そして恵介は、後藤家の人たちの前で事情を説明し、すみれと一緒になることを告げる。
そんな中、刑事・金丸(赤堀雅秋)ら警察は、後藤家が所持している猟銃の数を確認するという名目で、後藤家の敷地に踏み込み、隅々まで徹底的に調べ始める。最初は、辛抱していた後藤家だったが、足止めされていることに気付き、“あの人”が鎌で警察を殺したことでド派手な銃撃戦の火ぶたが切って落とされ、警察との容赦ない殺し合いへと発展していく。
一方で大悟は、子どもたちをかくまう居場所を突き止め、他の警察チームと保護に向かっていた。子どもたちをかくまっていたさぶ(中村梅雀)らは「村のためじゃ」と言いながら、自分たちの犯した罪を認めようとしない。そんな矢先に後藤理(中島歩)らが彼らを無差別に襲撃し、大悟は絶体絶命の窮地に追いやられてしまう――というところまでが第2話のストーリー。
ついに正面衝突することになった後藤家と警察の争いはまさに地獄絵図で、人を殺めることに迷いのない残虐な後藤家の真の姿があらわになった。また、恵介をはじめ各登場人物たちの心理描写も細かく描かれており、ちょっとのズレが引き金となり得るような危ういシーンも多かった。
視聴者からは「見応えあり過ぎて止まらない」「怖いけどやめられない」「序盤からエグ過ぎる」「大悟の狂気じみた表情が大好き」「次回絶対やべぇっしょこれ」などの声がSNSで多く寄せられた。
「ガンニバル」シーズン2はディズニープラスのスターで毎週水曜に新エピソードを独占配信中。次回は3月26日(水)に第3話、第4話が配信される。
◆文=suzuki