筆者の友人・R子は、いわゆる二人目不妊に悩んでいました。長年の治療の末、ようやく授かることができたのですが、姉妹は9歳差。転校先であらぬ噂を立てられ、娘までイジメに遭うことになってしまいました。いったい何があったのでしょうか?
噂話
私は次女が12歳の頃、夫の仕事の都合で地方へ引っ越すことになりました。
次女は転校、長女はすでに就職していたため一人暮らしをすることに。
次女が中学校へ入学後、授業で家族のことを作文にする機会があり、仲の良いお姉ちゃんと離れて暮らしていることが寂しいと書いていました。
すると、その話が変な風に広まっていったようで、普段から仲の良いママ友・Sさんが「何か変な噂が広まってるけど大丈夫?」と心配して声をかけてくれたのです。話を聞くと、次女が書いた作文で、9歳離れたお姉ちゃんがいると言ったことが「離婚歴があって子連れ再婚した」「お姉ちゃんは居場所がなくて一人暮らしをしている」など、ありもしない話が広まっていることがわかりました。
ボスママ
Sさんに聞いたところ、噂を広めているのはボスのように君臨しているYという人で、以前からの知り合いの人たちは、Yが怖くて何も言えない状態だとか。
私は最初知らん顔をしていたのですが、ある日、次女が学校でYの娘にイジメられていることが判明しました。
見過ごせないと思った私は、直談判しようとYに会う機会をうかがっていたのです。
直談判
ちょうどその頃、合唱コンクールがあり保護者の参観もできるということで、私は学校へ。
すると、私の顔を見るなり何人かの保護者から「上の子のこと虐待したって噂よ?」「都会の人は怖いよねぇ。」など聞こえるように悪口を言われました。
腹が立った私は、迷わず輪の中心にいたYのところへ行き「あの、ちょっといいですか?」と声をかけました。
すると今まで周囲に群がっていた保護者たちは一気に離散し、Yも「何ですか?」と落ち着かない様子。
私は思い切って「あの、私のことをどうこう言うのは構いませんが、勝手な噂話を広めるのはやめてもらえますか? 何なら、皆さんの前できちんとお話することもできますけど?」と言ってみたのです。
結果オーライ
「あなたの娘さんがうちの娘に対してイジメをしていることは担任の先生もご存知なんです。根も葉もない噂話を広めるのもやめてください。」と言うと、「知らないわよ!」と叫んでその場からいなくなりました。
合唱コンクールを境に次女に対するイジメは驚くほどなくなりました。
噂話の火消しにもなったようで、少しは私の抗議が役に立ったのかなぁと思っています。
【体験者:40代女性・会社員、回答時期:2025年2月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。