俳優の香川照之が20日、都内で開催されたWOWOW『連続ドラマW 災』完成報告会に出席。本作で6役を怪演している香川は、「主役が一番台詞が少ない」という驚きの事実を明かしたほか、本作がカタルシスに結びつかない作風だと考えを明かしてから「このドラマは歴史に残るドラマだと、今自信を持って言うことができます」と誇らしげに語った。
完全オリジナル脚本をドラマ化した本作は、現代で生きる罪のない6人の主人公たち、そして気が付くとそれぞれの人生に紛れ込んでいる謎の男(香川)の姿を映し出す。完成報告会には、監督・脚本を務める監督集団「5月」の関友太郎/平瀬謙太朗も参加していた。MCは市場里奈(WOWOW アナウンサー)が担当した。
香川は物語について「非常に奇妙な話」としたうえで「その一番芯となる役で使っていただくということは、本当にありがたいなと言う以外、ございませんでした」と喜びのコメント。それから「5月というユニットはですね、主役なのに最も台詞が少ない台本を書くのが天才でございましてですね(笑)。本当に主役が一番台詞が少ない」とまさかの告白をした。
続けて香川は「少ないセリフで主役をやらせていただくっていうのは、本当にありがたいことでございまして」と笑顔を見せながら「それだけに、『この主人公が何を考えているか分からない』というものが増幅するんだと思います」と本作に対する印象を語った。
その後、香川は本作の物語がカタルシスに結び付いていないと感じていること、そしてカタルシスとそれに伴う納得を与えることだけがドラマではないのではないか?と持論を展開。そうしたアプローチを採用することで監督としての力量が疑われることもあるとしたうえで「このドラマを酷評される勇気はありますよね?」と両監督に投げかけて会場を沸かせたうえで「僕は、このドラマは歴史に残るドラマだと、今自信を持って言うことができます」と明言していた。
『連続ドラマW 災』は、WOWOWプライムにて4月6日より毎週日曜22時放送・配信(全6話)。