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更年期はおならが増える? 食事でできるセルフケア

  • 2025.3.21

更年期におならで悩む人は少なくないのだそう。

おならに困ったら、体の内側=食事面からアプローチするのがおすすめです。

管理栄養士の筆者が、更年期のおならに対して食事面からできる対策をご紹介します。

■更年期におならが増えるのはなぜ?

更年期は女性ホルモンが減少するなど、ホルモンバランスが大きく変化します。女性ホルモンが減少すると自律神経が乱れやすくなるのですが、その結果、腸の動きも乱れてしまいます。

腸の動きが低下すると便が腸内に溜まるため、悪玉菌が増え、臭いガスが発生するのです。

また、腸内には約7割もの免疫細胞が生息していたり、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の約9割が存在していたりします。

腸内環境が良くないと、免疫力メンタル面に悪影響を及ぼし、更年期の諸症状を悪化させるおそれがあるため、注意が必要です。

それでは、食事面からできるアプローチ方法を具体的に見ていきましょう。

■食事で意識したい! 今日からできるセルフケア

(1)早食いを避ける

早食いすると、空気を飲み込みやすくなってしまいます。

飲み込んだ空気は腸内でおならの原因となるガスに変わるため、早食いするとおならが増えることになります。

食事の際は、ゆっくりよく噛んで食べることで、余計な空気を飲み込まないようにしましょう。

よく噛むことで消化も良くなり、腸の負担が減るため、一石二鳥ですよ。

(2)炭酸を避ける

満腹感を得やすいことから、ダイエットのために炭酸水を飲む人もおられるでしょう。

炭酸は、体内で水と二酸化炭素分解されるため、炭酸水ばかり飲んでいると、腸内でガスが増えておならが増える可能性があります。

そのため、おならで悩んでいる人は、炭酸の飲み物は控えめにすることをおすすめします。

(3)ガスを発生させやすい野菜を控える

豆類芋類など食物繊維が豊富に含まれる野菜を食べ過ぎると、おなら発生の原因になる可能性があります。

食物繊維は腸内細菌の栄養源となり、分解される過程でガスが大量に発生し、おならが出やすくなるのだそう。

ただし、食物繊維自体は食後の血糖値上昇を抑えたり、腸内環境を整えたりする作用があるため、極端に避ける必要はありません

おならが気になるときは、特に野菜類の中でも食物繊維が豊富なそら豆ひよこ豆サツマイモなどの野菜を少し控えめにすると良いでしょう。

また、肉類にんにく玉ねぎなどの食材を食べ過ぎると、おならの臭いがキツくなる場合があるため要注意です。

肉類やにんにく、玉ねぎなどの食材には硫黄化合物が含まれており、腸内で分解される際にアンモニアなどの臭いがあるガスが発生するため、おならが臭くなりやすいといわれています。

体調に合わせて、特定の食材を控えめにするなど、臨機応変に対応してくださいね。

(4)腸内環境を整える

腸内環境が乱れていると便秘になりやすく、便が異常に発酵して臭いがあるおならが発生しやすくなります。そのため、おなら対策には腸内をキレイに保つことがポイントです。

腸内で善玉菌として働く「プロバイオティクス」と、善玉菌の栄養源となる「プレバイオティクス」を同時に摂取するようにしましょう。

2つを同時に摂取すると効率よく腸内環境を整えることができ、これを「シンバイオティクス効果」と呼んでいます。

プロバイオティクスである乳酸菌は、ヨーグルトや納豆、キムチ、チーズ、味噌などの食材に多く、プレバイオティクスである食物繊維は大根やわかめ、めかぶなどの食材に多く含まれています。

「納豆×めかぶ」「大根の味噌汁」などのように、シンバイオティクス効果を意識した食材の組み合わせで、腸内環境を効率よく整えましょう。

更年期のおならはホルモンバランスが影響しており、食事面から対策することが可能です。今回ご紹介したセルフケアでできそうなことがあれば、ぜひ一つでも取り組んでみてくださいね。

 

フリーランス管理栄養士 今井尚美
「根拠のある情報を」「体の内側から美しく」がモットー。健康や美容に関する記事執筆や相談業務などフリーで活動中。糖尿病療養指導士、ピンクリボンアドバイザーの資格有。現在はサプリメント管理士の資格取得中。

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