筆者の友人・F美は息子が2歳のときに離婚。その後、職場で知り合った男性と子連れ再婚をしました。相手の男性は初婚だったため、義両親は大反対。それでも何とか説得して、無事に結婚生活をスタートしたのですが……。
義父の急逝
義両親・特に義母の嫌がらせはひどいものでした。
私だけではなく息子にまで及んでいたので、私はひそかに心を痛めていました。
結婚して5年ほど経った頃、義父が交通事故で急逝。
あまりに突然の出来事だったので、落ち込んでいるかと思っていた義母は意外とケロッとしていました。
そして急に「あなた、離婚しなさいよ。このままだとR(息子)に我が家の財産がいっちゃうでしょ? 早く離婚しなさい!」と言い出したのです。
大暴走
義父が亡くなって相続が発生し、義母は思うところがあったのかもしれませんが、あまりの言い草に私はあ然としました。
その場にいた夫は激怒し、「ふざけんな! 何言ってるんだ! 親父の相続にRは関係ないだろう!」と言い返してくれたのですが、義母はとんでもないことを言い出したのです。
「あんたの実の子なら別だけど、どこの誰かもわからない人の息子なんて、可愛くもないわよ! いずれRに財産がいくなら、今のうちに離婚すれば他人でしょ?」
相談
あまりの言い草に私が言い返そうとすると、それを遮った夫が代わりにこう言ってくれました。
「わかった。もう母さんとは縁を切る。俺は相続放棄するし、今後一切この家とは関わらない!」
幸いだったのは、この経緯を息子のRは知らないこと。
祖母から可愛がってもらえないという事実はRも気付いていましたが、ここまで言われていることは知りません。
私は思い切って「離婚した方が良いんじゃない?」と夫に相談しました。
決断
夫は「お前たちの方が俺には大切だから。あんなこと言うなんて、人としてどうかと思うよ。ごめんな。」と言ってくれました。
その後、私たちは義母とは一切関係を断ち、義父の相続も放棄。
義母からは何度か夫に連絡が来ているそうですが、夫は取り合うことはありません。
結婚する時点であれだけ反対されたのだから、起こり得るトラブルを想定しておくべきでした。
それでも夫が私たちを大切に思ってくれる気持ちがわかったので、これからの生活を一生懸命生きていこうと思っています。
【体験者:50代女性・主婦、回答時期:2025年2月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。